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カテゴリ:ジョン・ディクスン・カー
カーの作品中でも有数の知名度を誇るHM卿探偵譚の第一作目。 今日では有名となってしまったトリックが使われていて、衝撃は薄くなっているかもしれないが、それでもカーはカーである。 読者を騙す為に注いだ心血たるや! アンフェアぎりぎりと言う程にやり込まれたミスディレクションに唖然。 最も驚いたのは凶器の偽装。 これは鮮やかだった。 また本書ではカーの特徴であるオカルト趣味がこれでもかと全面に押し出されている。 怨霊、降霊、殺害現場の雰囲気・・・抜群の怪奇が後半HMの登場と共に現実へと見事に解体される。 解決編は圧巻である。 密室物を語るに避けて通れない古典。 カーに騙される快感は重要無形文化財だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.05.01 06:13:19
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