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2017.08.27
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カテゴリ:クロフツ
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本格ミステリ黄金期を代表する巨匠クロフツの長編。
お馴染みフレンチ警部を探偵役とした密室ミステリだ。
クロフツと言えば天才肌でない足の探偵、堅実なアリバイ崩し、現実離れしていない作風といった印象がある。
この作品でも途中密室ミステリと言いながら、やはりアリバイ崩しなのかと思わせるところもあり、その印象は変わらない。
幻想的な玩具の様な本格ミステリを愛する私としては、本来この様な作風は好みではない筈なのだが、何故だか初めてその著作に触れた時からこの作家に心酔している。
中でも「クロイドン発十二時三十分」には惚れ抜いた。
何だか合うのだ。

ミステリとしての出来は傑作とは言えない。
構成はばっちりなのだが、如何せんこの作品の主眼となる二つの密室トリックが前例のあるものなのだ。
それもかなり有名な。
クロフツにそんな事は期待しなくても良い気もするのだが、やはり衝撃は皆無。
一つは最早使い古されたという言葉すら必要の無いトリック。
現代ではこれをそのままメイントリックに据えては、出版さえ許されないのではないか。
もう一つは密室ミステリの嚆矢にして金字塔とも言える古典作品と同じもので、密室の謎が現れた時真っ先に思い浮かんだ。
クロフツの作品自体が古典なので、時代を思えばそれ程問題にするべきものではないのかもしれない。

しかしながらやはり造作が美しいので、読書体験はそれなりに楽しいものであった。
これが相性か。
恐らく現代のミステリに慣れ親しんだ者にとってこれは凡作であろう。
造作が美しいというのも、単に私がクロフツに惚れているので思うだけの事かもしれない。
それでも私は楽しかった。
直向きなフレンチ警部が好きなのだ。

今クロフツの作品は殆ど書店に並ばない。
名作「樽」がたまにあるくらいで、傑作の誉れ高い「クロイドン発十二時三十分」でさえ殆ど見ない。
どんどん復刊して欲しい。
クロフツを愛しているのだ。






最終更新日  2017.11.11 06:54:19
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