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カテゴリ:綾辻行人
もう一人の中村青司へ献げられた幻想的な本格ミステリ。 吹雪の山荘で起こる連続見立て殺人という筋はあまりに蠱惑的である。 幻想的ではあるが、勿論真相は論理的に看破され、抜群に優れた本格ミステリとして仕上がっている。 軽いネタバレだが、本格ミステリとしては倉知氏の例のやつに若干近いようにも思える。 仕掛けられた二重のトリックは巧妙で、これだけしっかりとした本格ミステリに、発表当時本格ミステリとしての欠点を指摘するとんちんかんな声があったとは驚きである。 個人的には幻想怪奇な部分の印象は殆ど残らず、本格ミステリとしての印象ばかりが残ったのだがこれは読んだ時代もあるのか。 流石は新本格の旗手といった作品。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.11.19 08:15:19
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