テーマ:住宅コラム(1774)
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![]() 目的地は大ヒット映画「男たちの大和」の実物大ロケセット。 噂では、この実物大のセットの甲板は、イペでつくり、当時使用していたチーク材の存在感を出しているとのこと。 期待に胸を膨らませていざ乗艦。 「あれ?」 「これ針葉樹じゃないか!! どう見ても杉か桧」 「ロケセットだから一部にイペを使ったのかな?」 船首の方に行くと、今度はどう見ても合板。 そのあたりでこんなものを見つけました。 ![]() え??? イペはどこ??? どこにもイペはありませんでした。 イペはいいとしてもう一つ引っ掛かる言葉がありました。 「大和の甲板は台湾ひのきを使用」 「あれ? チークじゃなかったの?」 ところが、これに関しては専門家を同行していました。 昭和16年春、まだ16歳だった父は呉海軍工廠の養成所に入所しました。 当時ココで極秘に作られていた最新戦艦が大和。 父はまだ養成所に入ったばかりで大和には携わっていませんが、その目でしっかりと見ています。 父が言うには当時の軍艦は「チーク張り」だったそうです。 戦後、代替材としていろいろな材が使われたらしいですが、開戦前のフラッグシップである大和に代替材が使われていたとは考えにくいですから、私はチークが使われていたものと信じています。 当時の呉軍港は、開戦を控えて凄い緊張状態にありました。 海に面した窓は全て目張り。 軍艦の話をしていようものなら、あっという間にスパイ容疑で憲兵に引っ張っていかれます。 父も、休日に海が見える公園のベンチに座っていただけで憲兵に詰問をされたと言うことです。 昭和20年4月。父の兄の同級生は大和に乗り込み、船とともに帰らぬ人となりました。 60年を経て目の前に現れた大和。 みんなニコニコして写真やビデオを撮っています。 日本では60年前の遠い出来事かも知れませんが、まだ世界のどこかでは戦争が続いています。 平和ボケにならないよう、二度と過ちを繰り返さないよう祈りたいものです。 PS. 戦艦大和実物大ロケセットは、尾道駅の直ぐ目の前の向島にあります。(5/7まで公開・木曜は休み) 向島へ渡る船の乗り場でイペと思われるボードウォークを見つけました。 ちなみにイペの甲板は、尾道ではなく、呉の大和ミュージアムにある模型の方らしいです。 今度行く機会があればご紹介したいと思います。 ![]()
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2006年03月13日 06時57分37秒
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