さて次に問題となるのが施工性。
最初に木拾いのところで見たように、建物に対して平行方向に根太を組むのも直角方向に組むのも木の量としては大差がありません。
でも実際に施工をしてみると、その施工性の差は歴然としたものがあります。
ウッドデッキを作るときに、一番に隅だしをしなければいけません。
もちろん全ての束を図面と1mmも違わないように据えれば何の問題も無いのですが、そのことに拘ると、2~3個束の位置を決めるだけで、ヘトヘトになってしまいます。
どうしてもキチンと据えるべきものと、後で現物あわせできる場所を分けて考えることが、成功への近道。
こう考えると、一番最初に建物に一番近い根太を建物に平行に据えるのが楽なことがお分かりいただけるでしょうか?
通常、ウッドデッキの作る場所には掃き出しのサッシがあるはずです。
これで水平のチェックも、高さのチェックもできるのです。
もう一つここで、まだサイトで紹介していない技を一つ。
ウッドデッキはどんなにキチンと施工をしても多少家から外に向いて開いていきます。
それを防止する最も簡単で最も強固になる方法は、この根太を住宅に縫い付けること。
そこでサイトでは、コーチボルトを使って外壁に揉みつける方法をご紹介しています。
でも、それには2点大きな問題があります。
まずは住宅の構造によってはこの部分に土台などがないケースが多々あります。
また、電気配線などが走っている可能性があり、万一ビスで引っ掛けたら・・・
それと新築の場合は外壁に穴をあけるのに抵抗がある方が多いようで、あまり好まれません。
そこで最近はこんな施工をしています。
基礎にL型のアングルで束を縫い付けるのです。 これなら、大抵のお宅で問題にならないし、お客様の心証を害することもありません。
でも先日基礎断熱をしているお宅があり・・・
万人向けの方法というのは無いものですね。