2006/10/23(月)07:13
ウッドデッキを設計するときにこれだけは押さえておこう その6
床板をどの高さにするか?
いろんな高さに設定をしたことがありますが、一番多いのは、「リビングとの一体感を考えてフローリングの延長になるように」とのご要望。
言葉にすると簡単なのですが、現場では本当にこれ困るんですよね。
昨日の写真でわかるとおり、フローリングとウッドデッキの間にサッシがありますので、この部分の取り合いをきちんと考えておかないといろいろ面倒なことになりかねないのです。
本当は1. フローリングと同じ高さに!! が望ましいのでしょうが、普通のサッシでこの高さに設定をすると、サッシの部分で4~5cmほどの隙間ができ、大きな段差ができてしまうので、つまずきやすくなってしまいます。
ところがこれまでに1回だけこの高さできれいに収めたことがあります。
サイトでも紹介している老人ホームのウッドデッキ。
ここではバリアフリーサッシを採用していました。
こういう施工はめったにない・・・ はずなのですが
実は明日からの現場(個人住宅)もバリアフリーサッシ。 かなり高額なサッシなので一般的ではありませんんが、こんなのもあることを覚えておいてください。
2. サッシのアングルの天端と同じ高さに!!
3. サッシのアングルの下端と同じ高さに!!
これは微妙なのですが、格段に施工性が異なります。 何が楽って、下端に床板を挟み込む方がずっと楽。
でも施工性が全てではないのでよーく考えてみてくださいね。
写真左はアングルの天端、右は下端です。
私はほとんどの場合建物に対して床板を直交させています。 これだとアングルの下に床板を差し込むほうが収まりがいいんですよね。
建物に平行に貼るときは、上端にしてもきれいに収まりますので、これもあり!!かなと思います。
マンションのサッシはちょっと構造が違っていて、網戸が外にずいぶん出ています。
こういった場合は網戸の厚みだけ隙間をとらなければいけないのですが、下地がはっきりと見えるのが・・・
現場ごとに無い知恵を働かせていろんな収まりを試行錯誤しているのです。
ステップについては皆さん考えてください。
多分現場ごとに答えが変わると思います。
つまり、現場ごとのさまざまな取り合いをうまく収まるように考えて施工すべし!! が正解なんですよ。
昨日の選択肢はケースバイケースで正解にもなりますし、そうでないこともあるということなんです。