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INTERIOR+GARDEN

2019.08.15
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「駄目だ!お前たちが入れる分の余裕はない!!」


「お願いです!この子だけでも…」


「駄目だ! 駄目だ! よそへ行け!!」


あの日、僕と母さんは防空壕へ入れなかった



空襲警報が鳴り響き 空には数えきれないほどの敵機

悲鳴と怒号で鳴り響いていた



どうしよう どうしよう 母さん

もうどうしようもない

怖い 僕たちは死ぬのだろうか

父さん 母さんを守れないかもしれない



『利一!山に逃げるよ!!』

母さんは言った そして僕の手をぎゅっと握りしめて


この手を離したら もう二度と母さんと会えなくなる

子供心にそう思いきつく握り返した



小高い山の上から見た景色は

赤く燃えて 意外にも綺麗だった

今となれば不謹慎かもしれないが

それでも、赤く燃え盛る炎は本当に綺麗だった




自然と恐怖心は消えていた




どれくらい経っただろうか

10分?30分?いや1時間?

分からない

でも、その日の攻撃は終わったのだ



山を降りてさっきの防空壕の前を通ったら

僕は驚愕した




防空壕は丸焼けだったのだ

もちろん中の人たちも全員、亡くなっていた



あの時、防空壕に入っていたなら…

僕だけでも入れてもらえたなら

もう二度と母さんとは会えなかった




少し前に話した人たちは もうこの世にはいない

でも、僕は生きている 死んではいない



何が正しくて何が正しくないのか

分からなかったあの時代



ただひたすら母さんの手を握り締めて逃げた



そして今も利一は襖職人として現役で働いている

たくさんの孫にも恵まれ85歳となった今は幸せに暮らしている



決して忘れてはいけない たくさんの命が犠牲になったことを

繰り返してはいけない そして忘れてはいけない

戦争というものは何も生み出さず 全くの無意味であるということを




今日は8月15日 終戦の日ですね

仕事で昭和20年よりも前に生まれた方に出会ったら

必ず聞くようにしています

戦時中、戦後、どのようにしていたのか

空襲にあったのか戦争中の記憶や思ったことを



興味本位というよりも戦争を知らない世代の私が

後世に残すことができるのが

その時代に生きていた人たちの生の声を伝えていくことだと思っています


今回のお話は仙台大空襲の時の話だと思います

1945年7月10日と思われます

この1ヶ月と5日後に戦争は終わります

失われなくても良かった命が失われていった時代




あの日の記憶を 絶対に忘れてはいけない

戦争は過去のものではないということも…








最終更新日  2019.08.15 12:27:30
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