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カテゴリ:アジのある杉足場板NEWS
![]() 0杉足場板(新品) 厚み一寸二分(35mm)、幅八寸(240mm)の無垢の一枚板、現場の職人さんの命を預かる仮設材としての使命から生まれた実にタフな資材です。 その期待役割から、見た目の美しさよりも、打たれ強い強度が最優先であることは言うまでもありません。良く言えば健康美といったところでしょうか。 見てくれ重視の建築資材と違って、少々野暮ったいけど廉価で力強い杉足場板の魅力が少しずつですが広まってきたのを実感しています。自称杉足場板の伝道師としては実にうれしいことです。 日本古来から親しまれてきた日本の杉、その使い勝手の良さから、庶民の木として長くお役に立ってきた裏山の杉が当たり前のように使われる日を夢見ながら、これからも活動して参ります。 ![]() 素材のチカラを楽しむには、その厚みを生かした棚板でのご利用が効果的です。比重0.38の杉だからこその軽さ、扱い易さ、そしてコストパフォーマンスの良さは数多ある樹種の中でも抜群でしょう。 ![]() 2007年秋、すべてはここから始まったと言っても過言ではありません。新品の杉足場板の魅力にいち早く気づき、ご利用いただいたお店、今は無きエキュート立川の「D&MOTELS STORE」での使用例です。表面を軽くサンディングしてバリを取り、エッジ部分は5mmの切り面加工をしてあります。これをご縁にD&DEPARTMENTのナガオカケンメイさんの大ファンになりました。 ![]() こういう壁面を作るにも杉は適材です。厚み、幅、長さをランダムに組み合わせるデザインは昔から人気ですが、国産の杉を使うことに意義があります。 こちらの物件はもうすぐオープンする大型店舗(渋谷東急ハンズ7階のハンズカフェ)のファサード部分ですが、どこにでもある建築資材の杉板と組み合わせてデザインされています。 ![]() とある居酒屋さんの床の例です。木の床の上を歩いているという歩行感が結構いいんです。ここがモルタル床との感覚の違いですね。こういう床なら働くスタッフさんも足の疲れが違います。 ![]() 北青山のファンライドステーションさんが2年前にオープンされた時の写真です。 多少の隙間は出ますが、その自然なままの使い方が私は好きです。中には接合部分に凹凸加工をされる方もいらっしゃるようですが、そもそもがこのボリュームですので、それでも材の癖を拾って部分的な隙間が出たりします。結果的には、そんな手間暇かけずに、自然のままにご利用いただくのがコストダウンにもつながって尚良しというのが私の見解です。 その後どうなったか・・・経年変化の様子が気になりますよね。 先日とある県の公共施設物件にご紹介いただいたお礼を兼ねて訪問させていただきましたので、その時のレポートです。 ![]() 約2年経過したファンステです。毎日多くのお客様が利用されるお店ですが、今も快適にご利用いただいております。写真では分かりにくいのですが、このカウンター前はピンヒールの跡が結構付いています。ヒールで来店し、スニーカーに着替えてトレーニングに出掛けられるということですが、さすが都会のど真ん中ならではですね。 ![]() こちらの物件をご覧になった県の職員さんが、外国産の木材を使用する予定だったのを「これだ!」ということで即決。急遽国産の杉足場板に仕様変更されたのです。ありがたいことです。 ![]() スタッフさんに「何か不自由はありませんか?」と聞いたところ、「先日隙間に自転車ならではの工具(4mmの六角レンチ)が落ちてしまい、取り出すのに苦労しました。まぁそれくらいですね。」とのこと。何とかホジホジして取り出したそうです。 ![]() タイヤの跡がついて一番汚れていたところを敢えてクローズアップしてみました。実際、そんなに気になりません。もちろんどうにも気になれば、サンディングしてもらったらまたきれいな地肌が出てきます。実に優れものです。こういうメンテナンス性の良さも、表面塗装をせずにそのまま使えばこそです。食べこぼしが多い飲食店では艶消しのクリア塗装をおススメしていますが、ファッションやスポーツ系のお店ならそのままのご利用がお手軽です。 ![]() 入口のデッキ部分です。日当たりがいいこともあって、紫外線で見事なシルバーグレイになっていました。落ち着いた印象で、はっきり言って新品の時よりもいい感じです。 ![]() ほぼ屋外の一番条件の厳しいところは、風雨にも晒され木目が凹凸になって天然の浮造りに。手触りも最高です。 いかがでしたでしょうか?ちょっと気合いを入れて新品の杉足場板レポートをしてみました。 使い古した杉の足場板をリユースすることにも価値はありますが、そもそも日本の国土には、使いきれないほどの植林された杉の木があります。にもかかわらずそれを利用できない状況にあることが問題です。これこそが実にもったいないことです。不肖ながら私も一人の林業家として、これは放っておけない問題でもあります。という訳で、杉足場板の伝道師の今年のテーマは新品の魅力をお伝えすることとしました。 少しでも新品ならではの素材のチカラとその魅力を感じていただければ嬉しいです。 2012/04/15 追記 ![]() 東急ハンズ渋谷店の7階にこのたびオープンしたばかりの直営のハンズカフェのグリーンテラスには素材感あふれる新品の杉足場板を使っていただきました。 ブラウン系の塗料で化粧するのではなく、あくまで素のままで使うことで主役のグリーンを引き立たせてくれます。 経年変化とともにグレイッシュになる過程も自然でいいものです。環境に負荷をかけない、そんな自然体な暮らし方の提案もメッセージの一つなんです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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