黄色ブドウ球菌とは?「学名」Staphylococcus aureus ![]() 「形態および特性」 ・ブドウ球菌は,黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus),表皮ブ ドウ球菌(Staphylococcus epidermidis),腐生ブドウ球菌 (Staphylococcus saprophyticus)の3種類に分類されるが,食中毒 の原因となるのは黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)である。 ・グラム陽性 球菌 ・鞭毛のない通性嫌気性菌である。 ・至適温度は30~37℃,6.5~46℃の広範囲で増殖する。 ・耐塩性があり,7.5%の食塩含有培地で良好に増殖する。 ・耐熱性エンテロトキシン(腸管毒)産生(嘔吐中枢刺激作用)。この毒 素を摂取することにより,腸管が刺激され下痢を起こす。さらに吸収さ れた毒素は延髄を刺激し,嘔吐 をもたらす。エンテロトキシンはA~E の5つの血清型に分類されるが,A型による食中毒が多い。 ・血漿凝固酵素(コアグラーゼ)を産生。 ・健康人の皮膚,鼻粘膜,咽頭,皮膚,毛髪などに分布しており,また, ニキビやその他の化膿性疾患には必ず本菌の関与があり,これらの化膿 巣は最も濃厚な汚染源の1つである。汚染経路は乳房炎に感染した牛の乳 の一次汚染や,人の手指からの二次汚染によるものである。 ・マンニット分解能がある。 ・至適pHは7.0~7.5,増殖域はpH4.2~9.3である。 ・15%NaCl存在下で増殖可能 ・40%胆汁存在下で増殖可能 ・ヒトや動物の化膿創や手指・鼻咽喉等に広く分布する。 ・食品汚染、増殖、毒素産生の三要素。 ジャンル別一覧
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