イラクで人質となった日本人の方々について、米国務長官のパウエルがTBSのインタビューに答えて、「だれもリスクを冒そうとしなければ、私たちは決して前進できない。私たちの世界を前に進めることはできない」と指摘した上で、「より大きな善、より良き目的のために、日本の市民が自身を危険にさらしたことを私は喜ばしく思う」とコメントしたことを知る。フランスのルモンド紙も、「日本、人道主義の高まり」という論評を掲載し、その中で「人道主義に基づく彼らの行動が日本のイメージを高めたのに、彼らは『無責任』とこきおろされている」と疑問を投げかけたという。韓国の3つの新聞もいずれも、被害者の方々をひたすらバッシングする日本の世論をおかしいと指摘していると聞く。
実際に、被害者の方々から遠く離れたマスコミの方が、より客観的に物事を捉えているのは皮肉である。どうして、日本のマスコミでは、こういった論調が展開されないのか。それはあまりにも、官邸や政府に近すぎるからであると思う。こういった国際世論によって、私たち日本人は、自分たちの極端な世論のあり方を振り返るチャンスを与えられている。本当にありがたい。それを活用しない手はない。
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