●定食屋さんでスピリチュアルな同伴～カウンセリングの機会はどこにでも落ちている～





こと葉です。＾＾

レディ・アシュタールことテリー・サイモンズさんを見送って、

久しぶりにお客様の訪れがない今日の東京国立スタジオ。

夜半からの雨に濡れて、庭の植物たちが緑を濃くしています。

みなさまはいかがお過ごしですか？







私にとってここ一週間はまるでハレの日で、まさにゴールデンウイークでした。

毎日異なる多くの人に会い、刺激とインスピレーションをもらいました。

信頼している本の編集者さんに会ったことも含め、

久方ぶりの再会と初めましての出会いが重なりました。

交流してくださった全員の方に感謝です。

友人・知人との外食も多く、その点も非日常。

今日は行きつけの歯科に行くなどして、

ようやくセルフケア＆整理整頓の時間を持つことができました。

ひとりになって、ほっと一息です。








こういう時期は、普段と違うおもしろいことが重なるのですね。

ある日の夜、つくる気力がないからと夕食をとりに店に寄ったときのこと。

混んでいて相席のような形となり、

そこで70代とおぼしき老夫婦が、

身の上話を延々とぶっちゃけでしてくれました。

こういうとき実感するのは、

私も夫のひろあきも、基本的に聞き役のカウンセラー気質だということ。



こちらからあえて話を振ったわけではないのですが、

事業をしているおふたりの昔の武勇伝から息子のガールフレンドの話まで、

お料理が来てもおしゃべりが止まりません。

少し休みたかったはずなのにつかまっちゃったな～と心の中で苦笑しつつ、

この出来事の中に自分へのどういうメッセージが含まれているのだろうと、

おもしろがる自分たちもいて。

流れのままに「スピリチュアルな同伴」をしていきました。




「スピリチュアルな同伴」というのは、

ヴァーチューズ・プロジェクトの技術で、人のスピリットに寄り添って話を聴く聴き方です。

人が自らの中にある叡智にたどり着くために、

一緒にいて、適切な質問をしながら問題の核心部分に到達するのを助ける、話の聴き方です。

癒しや問題解決、争いの調停などに役立ちます。


その方法は、「内なる美徳を呼び起こすワークショップ」の中で詳しくお伝えしています。

カウンセラーの基本スキルである「傾聴」ととてもよく似ていて、

決定的に違うのは、

「美徳」に基づいてこれからどうしていくかを導いていくところです。





比較的早い段階で、

ひろあきは隣のだんな様の話を同伴する流れになり、私は隣の奥様担当に。

食事をしながら、１時間あまりでしょうか。

奥様の話を聴くうちに、

今日が、飼っていた犬のお葬式の日だったとわかりました。

あぁ、だからなのか…。

だから初めての人間相手でもこんなにおしゃべりするんだな、きっと。




海外の友人のお葬式があって、10日くらいして帰ったら、急に弱りきっていて。

どうも私に見捨てられたと思ったみたい。

ストレスで食べなくなっちゃったの。

３～４カ月に一度は検診に連れて行っていて、それまで何にもなかったのよ。

でも、お医者さんに後１～２カ月と言われてから10カ月も生きたの。

前に死んだ犬も同じように、私に看病させてくれて、心の準備をする時間をくれたのよ。

かわいい子だった。

家にあと一匹だけいるのよ。けど、もう別の犬は飼えないわね。

一生面倒を見る責任があるから。




目を潤ませながら、

しばらくはペットロスに陥ってしまうだろうと明るく言う奥様の口調から、

裏腹の強いさみしさが伝わりました。

奥様の献身的な看病、その愛情は伝わっていますよ。

ワンちゃんはきっとうれしかったと思いますよ…。

そう、奥様の愛の美徳を承認しました。





主治医の漢方医のところに行けば、血液の検査をして、

何かストレスがあっただろうとたちどころに察知してくれると思う！！

すごくおもしろい先生なのよ！！

世の中にはいろんな先生がいるけど、そういう先生に出会えるのも、運よね！！




男性中心の業界で、男勝りにたくましく仕事をして生きてきた奥様は、

悲しいことを悲しいと表現することはしないで、

私ってポジティブ思考なの、運命論者なの、と笑って言います。

息子さんをしっかり育て上げ、ご主人をはじめ会社の男性たちのお世話をし、

犬たちのことも愛情をもって面倒を見たなんて、

奥様は責任を果たされて、本当によくやってこられましたね…。

そうねぎらったところでお皿が空になり、

ほぼ同時に、私たちもご夫婦も店を後にしました。




こう書いてみて、

そうか、本当にあれはスピリチュアルな同伴の時間だったんだなと納得しました。

ありがたい体験をさせてもらえました。






都会に住んでいると、

隣の家に住んでいる人が今日何をして何を思っているのかすら、知らないしわからない。

そして、そんなものだと思いながら生活している。

心のどこかで、そんな不干渉な在り方に、異を唱える自分もいるのに。

仕方がないことだとあきらめてしまっている。

誰もがある程度孤独であること、ある程度孤立していることを、

そのようなものだと受け入れてしまっている。

私はときどきそのことが気にかかります。



先月、リトリートをしに奈良の天川村の洞川に行ったとき、

同じ商店街の中で毎日のように店主同士が行き来し、

気軽に声を掛け合うさまを見ていて、

商店街全体、地域全体が家族のようだなと思いました。

天川村は古来より続く信仰の地。

祈るという共通の文化背景を持つ人たちがする

日常の会話はあたたかくて、心にやすらぎを感じます。



私が目指しているのは、こちら側だなって。

少しくすぐったく、そしてまぶしく美しく感じました。








ヴァ―チューズ・プロジェクトのマスター・ファシリテーターで、

尊敬する心理カウンセラーである鈴木るみ子さんが、

よく言っている言葉があります。



「カウンセラーなんて職業がない世の中にしたい」。



それは、身近な家族や誰かがカウンセラーのようにしっかりと話を聴いてくれたら、

職業としてのカウンセラーなんていらないよね、という意味です。

私もまったく同感します。


だって、子どもはカウンセラーに話を聴いてほしいのじゃない。

本当は一番聴いてほしいのは、お母さん。そして、お父さんなんだから。









私は旅先などで、意図せずヒーリングをする機会がよくあります。

道で人が倒れているのに出くわしたり、

一緒にいる人がケガをしたり、気分が悪くなったり。

しょっちゅうです。

レイキヒーラーだからと言えばそれまでですが、

レイキヒーラーであるという自意識がその現実を体験させるのだと思うのです。





そして、ヒーリングほどではないですが、

出かけた先でカウンセリングをする機会も、訪れます。



だけど本当は、機会なんてそれこそごろごろ転がっているのです。

自分が「今はスピリチュアルな同伴をしよう」と思えるかどうか。

「スピリチュアルな同伴」には集中力が入ります。

だから、自分のことでいっぱいだったり、

優先させることが別にあると、それを選択しないけれど。

私が自分に、カウンセリングをすることをゆるすなら、きっといくらでも機会はある。



この場で限られた時間、カウンセラーとして宇宙に奉仕しよう。

相手に寄り添って目の前の人の話を聴くというラブアクションを行おう。

そうと思えるかどうかだけ。

それだけで、多分機会なんて、押し寄せるようにやってくるのでしょう。

これまでは、私は、自分自身に余裕がなかったから、

見ず知らずの人に同伴するチャンスをあまりきちんと受け止めてこなかったのだな～。

そう思いました。





だけど理想は、

みんながヒーラーで、みんながカウンセラーであったら、いい。

ごく自然に助けの手を差し伸べあえる、世の中がいい。本当は。






その具体的な方法として、

レイキヒーラーとなるための「発芽したい人のレイキセミナー」や講座、

カウンセリングの基礎を身に付けられる

「内なる美徳を呼び起こすワークショップ」や「レイキカウンセラー（R）養成講座」

などを行ってきたのです。

目指すヴィジョンは、これからも、変わらない。






みんながヒーラーで、みんながカウンセラーである世の中。

その実現のために、

できることをしていきたいと思いを新たにできました。

夜の定食屋さんでの出会いに感謝です。






愛と感謝を込めて。



矢尾こと葉