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『ゴルゴ13』

私のゴルゴ初体験からいきましょう。
小学生の時に叔父さんの家で読んだ、ストーリーも巻数も覚えていないエピソードです。覚えているのは「ラストシーンが海で、敵かなんかの女と撃ち合いというか拳銃を突きつけ合っていて、デューク・東郷が『海水のせいで引き金を引いても弾は出ないぞ』とかなんとか言っていて、女が『やってみなけりゃ分からないぞ』と顔色ひとつ変えないゴルゴに向かって引き金を引いたらやはり弾は出なかった」…とmixiの「ゴルゴ喫茶」コミュでお尋ねしたらこの第13巻採録の「キャサワリー」だと教えて頂きました。

「キャサワリー」がレズビアンで、女同士で愛し合っているシーンは当時小学生だった私にはとてつもない…
カルチャーショックでした…。
小学生が読んで分かるわけありませんね。小学生に理解できるのは「撃ち合い」だけです(笑)


初めて『ゴルゴ13』を読む方に是非お勧めしたい。

ゴルゴ13(15)表題の『モスクワ人形』も逸品ですが
3編目の「アクシデンタル」、
・依頼人の下調べを欠かさない用心深さ
・無駄話を好まない
・写真に撮られることを許さない
・不発弾を防ぐシステムの導入
・驚異的な射撃能力
・「プロ」としての厳しさ
・仕事がキャンセルになったか否かにかかわらず強迫に屈しない
・裏切りを許さない「規律」

の要素が含まれています。



ゴルゴ13(36)
表題の『おろしや間諜伝説』がなかなか。「アレクセイ・スメルジャコフ」と云う『カラマーゾフの兄弟』をもじった架空のスパイ(狙撃者)が登場するゴルゴ出生ものです。

出生ものでもう一点、

ゴルゴ13(14)

ゴルゴを本にしようとしたマンディ・ワシントンは

ゴルゴ13(43)『ミステリーの女王』に出てきますが


ゴルゴ13(140)採録の「静かなる草原」で引退しています。

尚、『ミステリーの女王』には『ミステリーの女王・2』がありこちらもお勧めです。

ゴルゴ13(141)

マンディ・ワシントンは第21巻の「統計解析射撃・ダラスの疑惑」に「ゴルゴ=ケネディ暗殺犯」疑惑を持ち、ちらっと出てきます。

ゴルゴ13(21)

これも出生物ですね。

ゴルゴ13(27)
表題の『芹沢家殺人事件』は第14巻『日本人・東研作』よりミステリアスです。



ゴルゴ13(64)『海難審判』3編目の「2万5千年の荒野」は名作ですね。

ゴルゴ13(134)『害虫戦争』2編目の「パッチワークの蜜蜂たち」で依頼人の前で喫煙もせず敬語まで遣っているデューク・東郷がいますが、この

「十五年前に私の命を救ってくれたのです……」
の「十五年前」は過去の巻ではなく


ゴルゴ13(139)『冥王の密約』です。
同巻2編目「錆びた黄金」の
「もういい。お前は俺の依頼人になるには不的確だ……」
って台詞、大好きです(笑)


次に英国MI6の「ヒューム部長」を追ってみたいです。
最初に出てくるのは

その後引退した「サー・ヒューム」として


ゴルゴ13(44)の「薔薇の下で」、


ゴルゴ13(45)採録の「ヒューム卿最後の事件」で最期の登場です。


ゴルゴ13(29)『女王陛下の憂鬱』にも出てきますがなんかゴルゴとヒューム「さん」は仲良しかも?などと思ってしまいました(笑)


最後にゴルゴとソ連・ロシア繋がりを再度まとめてみます。私の知ってる範囲で。

ゴルゴ13(15)
第15巻『モスクワ人形』


ゴルゴ13(29)
第29巻『女王陛下の憂鬱』


ゴルゴ13(36)
第36巻『おろしや間諜伝説』


ゴルゴ13(66)
第66巻『シーザーの眼』


ゴルゴ13(75)
第75巻『G線上の狙撃』


ゴルゴ13(81)
第81巻『すべて人民のもの』


ゴルゴ13(97)
第97巻『覚醒・クーデターの謎』


ゴルゴ13(98)
第98巻『シベリアの汽笛』


ゴルゴ13(103)
第103巻『モスクワの記憶』


ゴルゴ13(108)
第108巻『白い皇軍』


ゴルゴ13(109)
第109巻『五十年の孤独』( 「五十年の孤独」は厳密にはソ連各地の監獄を転々としていたラウル・ワレンバーグのフィクションです)


ゴルゴ13(125)
第125巻『人質』
ちなみに第125巻で武装グループのリーダーが「ムジーク」と名乗っていますが、

ロシア語検定一級の方にお訊きしたら「ムジーク(ドイツ語の音楽)はロシア語ではムーズィカ музыкаで音楽という意味になります。ロシア語のмужик(ムジーク)は百姓といった感じで農夫をすこし軽蔑した言葉です。」とのことでした(笑)


ゴルゴ13(142)
第142巻『イリスク浮上せよ』


ゴルゴ13(58)
第58巻の3編(「110度の狙点」「クレムリン名簿」「テレパス」)もKGB・ソ連つながりです。
時期的にブレジネフ派が失墜していく頃ですが3編目の「テレパス」にはKGBの超能力者が出てきます。
ゴルゴ13(70)の3編目「心霊兵器」にもソ連大使館にいた超能力者「フリーマン」が出てきます。


ゴルゴ13(78)
ペレストロイカが進みつつある時期の作品が3編。


新刊。


ゴルゴ13(144)(2007年4月)

2007年7月現在の最新刊です。

ゴルゴ13(145)
漫画のは舊新約(文語訳)を現代読みしたものですね。原文(大正改訳)だと
119イエス答へたまふ『一日に十二時あるならずや、人もし晝あるかば、此の世の光を見るゆゑに躓くことなし。 1110夜あるかば、光その人になき故に躓くなり』

普通に売ってるのは新共同訳
119イエスはお答えになった、「昼間は十二時間ではないか。人は昼間に歩けばつまずくことはない。世の光を見ているからだ。
1110しかし、夜に歩くとつまずく。その人の内には光がないからである」。

2007年9月現在の最新刊。

ゴルゴ13(146)
「いにしえの法に拠りて」
「ヴィレッジ・ジャック」
「ブーメランを持つ女」
の3本。
表題の「いにしえの法に拠りて」、1994~5年に「非人道的兵器」とされた「レーザー失明兵器」にゴルゴがやられちゃうエピソードですが、失明状態で敵の車のタイヤを撃ち抜いたり、かかりつけの眼科の先生とかパラリンピックの盲目の金メダリストの射撃選手など出てきて、更にハムラビ法典を絡めて(いにしえの法に拠りて)あり実に素晴らしい構成。

2007年12月現在の最新刊。

ゴルゴ13(147)
表題の「歪んだ車輪」、「バイルス・チェイス」「三人の狙撃手」「TRISKAIDEKAPHOBIA 13恐怖症」の4編。
「歪んだ車輪」
ちょっと鉄道マニアが喜びそうな話です。
2002年、タイでの鉄道事業を巡る話で、一方的に契約を破棄された日本企業がライバル社の不正を暴く目的でゴルゴに仕事を頼みます
_一体圧延車輪ではなく粗悪な弾性車輪を使用した列車を脱線させてくれ、世間の耳目を集め、尚かつ一人の死傷者も出さずに。
依頼時の電話での台詞、鮮やかな日本語で
「お前の意志を最も明確に伝える事の出来る言葉を使え」
名台詞に加えておこう。
第141巻の「大地動く時」の回想が入ります
ゴルゴ13(141)
「バイルス・チェイス」
サイバーテロ物です。
ワクチンソフトのシェアウェアフィーで生計を立てていた一人の孤独な日本人青年に全世界の安全が委ねられていた
_そして日本と云う国の危機意識のなさが浮き彫りになってます。

2008年4月の新刊

ゴルゴ13(148) 内容に関しては()



ゴルゴ13(149)
内容に関しては()

ゴルゴ13(宴の終焉)(150)
内容に関しては()

ゴルゴ13(ユビキタスの迷路)(151)
内容に関しては()

ゴルゴ13(152)
内容に関しては()
尚、『ゴルゴ13』は2007年現在で40年間続いている長寿作品ですが、素晴らしいことに第1巻『ビッグ・セイフ作戦』

ゴルゴ13(1)
からゴルゴの性格や「規律」が確立していて40年間一貫してるんです。
まあ第1巻から順番に読むことはあまりお薦めしませんが。


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