世界大不同   

2005/11/11(金)01:26

陶磁器工房の見学

旅行 バケーション(51)

朝、昨日会ったK君が宿まで迎えに来てくれた。歩いて約20分、K君の家へと向かう。歩いていくと私が滞在している宿の周りとは全く違った光景が現れた。静かな住宅街。子供達が道端で遊び、おじいさんが家の前で日向ぼっこをしている。観光客はもちろんいない。どんどん歩いて行くと、道の両脇が陶器の工房に… ロクロを回す人、型を取る人…   そして更に行くとK君の家。 彼の自宅の1階が工房だった。棚にはK君が作ったという花瓶や灰皿がたくさんならべてあった。K君は万博のチュニジア館で足ロクロを回して花瓶を作っていたそう。そしてパビリオンを訪れる人の名前を彫って売っていたそう。「自然乾燥です」とか、「1時間で乾燥します」等、パビリオンでの仕事を通じて覚えた日本語をたくさん披露してくれた。 そして仕事着に着替えて轆轤を回してくれた。一瞬で灰皿や花瓶を作るその様子は神業。    その後上の階へ行き、お父さん、お母さん、妹さんを紹介してくれた。ご両親もフランス語、ドイツ語、アラビア語を話すらしいのだが、私はそのどれもわからず、あまり会話はできず残念。それでもチュニジアの家庭を訪問することができ、感激。 K君は日本滞在中に恋に落ち、日本人の彼女がいる。その彼女とコミュニケーションをとるため、またいつか日本へ行く日のため、本当に一生懸命日本語を勉強していた。 日本語の教材がないので毎日インターネットカフェへ行ってNHKのニュースをみたり、日本語とアラビア語のサイトを見て使えそうな文を見つけてはプリントアウトして家へ持って帰り、何度も何度も繰り返して勉強しているよう。教材がない中これだけ必死に独学で日本語を学んでいる彼の姿は胸を打つものがありました。 最後は日本に帰ったら日本語の教材を送ると約束をして別れました。そして彼の家を去るとき、彼の両親が2階のベランダから見えなくなるまでずっと見送ってくれました。本当に嬉しい出会いでした。いつかK君と再び日本で会える日が来るといいなと思います。 午後はナブールでの仕事を終えたAさんがホテルまで迎えにきて、妹と私を 車でチュニスまで送ってくれました。チュニジア滞在も後1日です。  

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