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ザビ神父の証言

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2017.06.20
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カテゴリ:外国史
クロニクル ヴィクトリア女王即位

1837(天保8)年6月20日

昨年のブレグジット以来、イギリスが揺れ続けていますね。選挙という賭けに敗れてメイ首相の立場は弱く、彼女がEUとの離脱交渉を担うことは難しくなったようですね。選挙から日が経ちましたが、未だに新しい内閣の姿が見えてこないのですから、メイ首相は結局降板せざるを得なくなるだろうと私は見ています。

今日はそんなイギリスの古き良き時代、ヴィクトリア時代の開幕の話です。

1830年代の後半ですから、日本では江戸時代末期、天保の改革時代の話です。この日イギリスで、ヴィクトリア女王が即位しました。彼女は1818年生まれ、当時まだ18歳の初々しい女王の誕生でした。

夫となるアルバート公との結婚は、およそ3年後の1840年2月10日。この結婚式でヴィクトリアが白のウエディングドレスを纏ったことが、当時のイギリスの若い女性たちの心を捉え、この後次第に、白のウエディングドレスが、結婚式の定番になっていきました。

以下は、結婚式の翌日2月11日の『タイムズ』紙の記事の抜粋です。

「女王のドレスは、豪華な白のサテン製で、オレンジの花で飾られていました。頭にはオレンジの花環を被り、その上には顔を隠さないように、美しいホニトンレースのベールが被られました。」

この記事を載せた『タイムズ』紙は、通常8千部程度を売り上げる新聞でしたが、何と通常の4倍に近い、3万部強を売り上げる人気号となりました。テレビどころかラジオもまだない、そして写真もまた、いまだ一般化していない時代でしたから、『タイムズ』の記事は、当時の庶民にとって、ほとんど唯一の情報源だったのです。

文中にあるホニトンレースとは、デボンシャー州のホニトンで生産されるレースを指しています。当時ホニトンのレース業界は、より質の良いベルギーリースに押され、深刻な不況のさなかにあったのです。ですから、女王の注文とそれに続く女王のウエディングドレスの人気は、斜陽をかこっていたホニトンのレース産業を、生き返らせる起死回生の妙薬になりました。

大英帝国を標榜するイギリスの最も良き時代、ヴィクトリア朝の始まりを告げる出来事でした。










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最終更新日  2017.06.20 20:30:47
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