ローカルペパークラフト(エバンゲリオン)
今回は、エバンゲリオンのペーパークラフトを作ります。いつもとは違って、設計段階からお話しましょう。最初に下絵を入手します。主にインターネットで画像検索等して入手しますが、アニメのいちシーンの画像が多く、ペーパークラフトの設計に適した、正面、側面、背面など、正対した画像はあまり有りません。そこで、使用するのは、通販サイトのプラモデルの商品写真を使います。画像をダウンロードすることは出来ませんが、画面のキャプチャーは出来ます。プリントスクリーン("Prt Scr"キー等)を押すと、その時表示している画面をそのまま、クリップボードというメモリー領域に取り込むことが出来ます。特に拡大出来る画像は拡大表示し、キャプチャーし画像を編集ソフトに貼り付け、多数の画像を繋ぎ合わせて大きな画像にしています。(1400×1800画素位の物に出来る物も有ります。添付画像は縮小しています。)ペーパークラフトを作るソフトも有りますが、私は"Corel Draw Ess"を使って、こつこつ作っています。レイヤーを使い分け、写真を下絵に置いて、線を引き正面図、側面図、平面図等を作ります。写真を下絵にすることで、頭や手足等の大きさのバランスをとることが出来ます。こうして出来た図面を基に各頂点の座標を読み取り、"Excel”で表を作ります。出来た表から隣接点間の距離や角度を計算します。四点ABCDからなる四辺形を例に計算方法を紹介します。左右二つは、同じ四点からなる四辺形です。しかし四点は同一平面上に有りません。このため、左図の様にBDが谷となるか、右図の様にACが山となるかで、展開形状は異なります。まづ、EXCELLで使用する角度の単位はラジアンです。180°はπ(パイ)となります。度々使うので、度で表示するための換算係数をB1セル=180/PI()に計算しておきます。点Aの座標は C2:C4セルに、点Bの座標は E2:E4セルに、点Cの座標は E9:E11セルに、点DAの座標は C9:C11セルに記入してあります。F2:H11にも同じ物が記入されています。更に、ピタゴラスの定理を使い各点の間の距離(水色セル=SQRT((X1-X2)^2+(Y1-Y2)^2+(Z1-Z2)^2))、逆三角関数を使い角度(緑色セル=ATAN((Z1-Z2)/(X1-X2))*$B$1)を計算しています。(上下では=ATAN((Z1-Z2)/(Y1-Y2))*$B$1)D6には右上がりの対角線,F7には右下がりの対角線の長さを計算しています。更にD5,D7,D8,F5,F6,F8には余弦定理を使い三角形の三辺の長さから角度を計算しています。D5を例に具体的に示します。∠DABを求めるためには、D5=ACOS((D2^2+C5^2-D6^2)/2/D2/C5)*$B$1となります。D6は求める角に対向する辺BDで、この項はマイナスで、残りの辺はプラスです。更に対向辺では割りません。ここまで準備したら、展開図形を計算します。13~18行目にそれぞれの展開形状の計算をしています。何処でも良いのですが、点Aを原点としC13=0、C14=0とします。点Dとの距離は、C5=10.198なので、C17=C13、C18=C14+C5とします。ここで、展開図上での線ADの角度は、垂直方向(C13=C17)なので、C16=90°となります。この線を基準に三角形の角度と辺の長さから点Bの展開上の位置を計算します。E13=C13+D2*COS((C16-D5)/$B$1)E14=C14+D2*SIN((C16-D5)/$B$1)90°(C16)方向から87.8°(D5)内側の距離10.2(D2)離れた点を計算しています。C点も同様ですが、今度はD点を基準に方向を計算しますので、角度の計算は、-90°(-C16)から46°行き更に60°行くことになり、(-C16+D7+D8)となります。距離はもちろんD9です。各点間の検算等のため、距離や角度を計算しています。右半分のACが山の場合も同じです。ただし、対角線の向きが違うので、C点は(F16-G8)、B点は(-F16+G5+G6)となります。結果の数値を見れば分かる様に、同じ四点ですが展開形状は異なります。当然ですが、四点が同一平面に有れば展開形状は同じです。この様な事を繰り返し、複雑な形状の展開を作っています。