2008/09/24(水)00:43
交通規制が解除されて、普段着になった北京の乗り物の中で
オリンピックが終わって、パラリンピックが終わって、
9月20日が過ぎて、北京に日常が戻ってきた。
約束どおり、車のナンバー規制は解除され、建設工事は再開し、
大型車両は自由に街に入れるようになり、
地方に戻されていた出稼ぎ労働者も戻ってきたらしい。
たまたま今日出かけた場所のそばを
自宅の最寄のバス停から直で着くバスが通過していたので
乗って帰ろうと思ったら、
おどろくべきぎゅうぎゅう詰め。
ナンバー規制の間はバス通勤を余儀なくされていた人も多かったので
そりゃあぎゅうぎゅうでもおかしくないが、
自由に自動車通勤できるようになっても
ぎゅうぎゅう詰めっていうのは?
と思っていたのだが、車内の匂いでピンと来た。
乾燥した土ぼこりの、何日も風呂に入っていなそうな匂い。
そう、しばらくぶりに嗅いだ民工っぽい体臭である。
確かに一人一人の身なりを見ても、会社勤めとは思えない。
北京人とも思えない。
市街で働いて、郊外の平屋か民宅に住んでいそうな
出稼ぎ労働者ばっかりである。
キミたち、帰って来たんやねーと、
北京が普段の状態に戻ったのをまざまざと感じた。
バス路線の下には、2ヶ月前に開通した地下鉄10号線が走っていて、
料金は一律2元(1元=約16円)だが、バスは初乗り0.4元だもの。
そりゃあこういう人たち、みんなバスに乗るわ。
考えてみても10号線に埃まみれの民工とか打工妹(出稼ぎ娘)が
乗っているのをいまだ見たことがない。
もしかしたら乗っているのかもしれないけれど、私はまだ出くわしていない。
なーるほどねー。
これからは乗り物で北京のヒエラルキーを感じるようになるのだな、と思った瞬間であった。
北京人でもなく、出稼ぎでもなく、金持ちでもない日本人の私。
タクシーも地下鉄もバスも、全部乗る。場合によって。