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2018年04月19日
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カテゴリ:猫ホスピス
​​​​​​​​​「あらた」という猫は、
2012年6月、兄弟3匹でレスキューした1匹でした。



兄弟3匹…
「パルボ感染症」に感染していました。
生後わずか三週間だというのに…



当時、隔離室もなかった保護家では、
物置にしてたここの駐車場で隔離しました。
​​(現在の保護猫カフェ部分です)​​




まだまだ甘えたい盛りの時期に、
人と接する事も遮断されたケージ生活。
兄弟3匹、この悪環境中本当によく頑張りました!

無事、兄弟3匹パルボから生還し、
あらたの兄弟2匹は、
新しい飼主さんがみつかり、
保護家を卒業していきました。

その一方で・・・
あらたは、次々に色んな病気にかかり、
色んな薬を服用してきました。
そして、「食道拡張症」という食道肥大で
食事の管理も必要になりました。



その他にも、あらたは、
何度も何度も大きな試練(病気)を
与えられ続けてきました。
生まれたときから、ずっと、ずーっと…。



「いのちのはうす保護家」の進歩と共に、
あらた自身もまた、色んな部屋を渡り歩きました。



事務室、



旧・猫部屋​(現在の老犬ホスピス部屋)、​



大部屋​(現在のカフェオレンジルーム)、​



病気療養室​(現在のファーム部屋)、​



プレハブ(現在の老犬デイサービス部屋)、​

きっと、あらたのように全部屋を制覇した猫は
いないんじゃないかな?

「あらた!すごいよ!保護家の記録者じゃん!​​​​​​​​​
​​​​​​​​でもね、あらた…
この部屋にだけは…まだ来ちゃいけなかった。
あらたにはまだ早すぎるよ…
だって、まだ6才やとよ?」

あらたが次に移動した部屋は・・・



​​猫ホスピスルーム​​



あらたは、腎不全になった…。



あんなにコロコロしてて、
ツヤツヤだった毛も…



日に日にやせ細り、
毛もバサバサになっていった…。



夜は、一緒に過ごしました。
私の胸の上で寝るのが、
あらたのお気に入りだったけど、
息苦しくて目が覚めてしまう。

​「あらた!ちっと降りてよ!ママが眠れんがね!」​

あまりに休息が取れず、夜はあらた
ケージに入れて寝るようになったけど、



ある夜、ふと目を覚ましたときに、
あらたが私の胸の上で
スヤスヤ眠っている事に気付きました。

数日前までは、息苦しくて目が覚めてたのに…
もうあらたの重みを感じなくなっていたのです。

その位、あらたは小さくなっていたのです。



「あらた…ごめんね。」
この日の夜、私は初めて
あらたを抱きしめて泣きました。

そして・・・

あらたの物語が、次々と映像や声となり、
フラッシュバックのように出て来たのです。

封印してた扉が、開いてしまったかのように…。



あらたの兄弟2匹は、長毛のキジで
いわゆる「美猫」と言われていました。

あらたはいつも美猫兄弟の
後や隅っこに追いやられていたのですが、
当時はそれがあらたの立ち位置のように
当たり前のようにそう思っていました。

3兄弟、譲渡会にも積極的に参加していたけど、
「キレイな兄弟ね~」
「雑種じゃないでしょう?」
「かわいい~」
兄弟2匹と同じケージに入ってるあらたには、
だれも見向きもしませんでした…。



​「兄弟なのにね~…可哀想にね」​
「引き立て役」
​「残念な子」​

そんな声が、譲渡会の度に聞こえて来てました。

あらたも兄弟のように長毛で、
いわゆる美猫で産まれて来てたら、
譲渡もあっという間に決まるのかな?

猫も人間と同じなんだ…
どんな姿で産まれて来たかによって、
同じ兄妹でもこんなにも運命の差があるのか…



あのときに感じてたあらたへの思いが、
6年後の今になって思い出されたのです。

あの時の感情をなぜ、私は封印していたのか?
なぜ、その必要性があったのか?

​「あらた」は、私だったから…。​

私の姉と弟は、お人形さんのように可愛い人で、
知らない大人やお兄さんお姉さんたちが、
「可愛いね~」「どこの子?」と、
私達姉妹を取り囲む。

でも、私の事は誰も見ていない。

必ず聞かれるのは「もしかして姉妹?」
コクンとうなずくと、笑われたり、
気の毒そうな眼を向けられたり…。

「え~可哀想やね!」という言葉を今でも覚えています。



そう・・・

あらたへと向けられた反応は、
幼少期の私が周囲に向けられてたものと
全く同じだったのです。

自分の人生を重ね合わせて、
あらたを見ていたのかもしれません。

惨めな過去を思い出したくなくて、
6年間、あらたへの感情と一緒に
封印してた事に気付きました。

「あらたは私なんだ!そして、私もあらたなんだ!」



次第に弱っていくあらた…。
一日中、ウロウロ歩き回ったり、
トイレの砂を食べたり、
奇行が続くようになり、病院に連れて行くと…

「あらた君は…腎不全末期に入りました」
獣医師さんからそう告げられました。

「ねぇ、あらた…母ちゃんはね、
いつも姉ちゃんと比べられて、
出来損ないって言われながら育ってきたとよ。
ねぇ…あんたも出来損ないやと?
こんまま死んで良いと?
出来損ないの末路ってこんなんやと?」



あらたの6年という時間は一体…?

子猫の時に、兄弟と容姿を比較され、
何度も何度も病気から這い上がってきた!
…それだけの猫生やったって事?
そのためだけに生まれてきた命やと?

このままこの中の1匹でない猫生…
最後くらい、最期くらい、
あらただけの何かを残したい!
あらたは私だから。
そして、私もあらただから。



その日の夜・・・

保護家のグルーブラインにて、
スタッフ、ボランティアさんにお願いをしました。



2018年4月7日、
生まれて初めて「譲渡書」を書きました。

譲渡書を書き終えたこの日、​​​​​​​​
皆さんの気持ちが初めて分かりました。
譲渡書はただの紙切れではないって事を…。

これが、「家族」になる第一歩となる
大切な約束の証なんだという事を…。



4/7、あらたを抱っこして外をお散歩しました。
​久しぶりの外の空気、太陽の光…

猫ホスピスルームには戻らず、
私のパソコンルームに連れて行き、
あらたを横に寝かせながらの事務作業。

「あらた、直ぐに戻るからちょっと待っててね。」
スタッフに、書類の最終仕上げをしてもらうため、
私は、一旦あらたの元を離れました。



ちょうど二時間置きの授乳が必要な
子猫達もレスキューしていたので、
事務所に来たついでに…と、授乳もしてから
あらたの元に戻りましたが…



あらたは・・・
息絶えていました。

ずっと、ずっと、目を離さずに一緒に居たのに!

なんで、わずか20分離れた時間に!



※後半・「あらたが遺してくれたもの」に続きます…。






「ハンデのある猫達の保護猫カフェ・HOGOYA」
​​http://www.hogoya.nyanta.jp/​​

いのちのはうす保護家」
お問合せ先は、
HP内の「お問合せフォーム」からお願いします。 
 
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口座名義:動物たちの未来のために 代表 山下 由美
 
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〒880-1222 宮崎県東諸県郡大字国富町八代北俣2581
      山下 由美

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最終更新日  2018年04月19日 11時43分01秒
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