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テーマ:犬・ネコの健康(626)
カテゴリ:猫ホスピス
出会いは、6月14日。 ![]() 管理番号4-17。 エイズ&白血病、 ダブルキャリアの仔。 ![]() それが、 「リン」という猫でした。 ![]() 「リン」最期の場所が、 このお部屋…。 その事も含め、 自分の運命全てを「リン」は、 気付いているのだな…と、 感じました。 ![]() 白血病ネコ専門預かりさん、 副代表の家は、もういっぱい。 そして・・・ 「リン」は、腎不全末期だったので、 管理が必要でした。 どうする? 「リン」レスキューを諦める? どうする? 「リン」を見なかった事にする? ・・・保護家の子達を守るために、 「リン」を見殺しにする? ![]() そんな事を考えている自分の頭、 思考・・・ なんとかして抑え込まなきゃ! 自分の心の強さとの戦いでした。 6月20日、「リン」レスキュー。 ![]() 「リン」のレスキューは、 その他大勢の1匹でした。 ![]() 「リン」は、私の6畳パソコン部屋で 保護する事になりましたが… パソコン部屋には、 風邪治療中の子猫達が居たのです。 ![]() 白血病を、子猫達に絶対に感染させないよう、 免疫力低下してる「リン」に風邪を感染させないよう、 徹底した管理が必要になりました。 この部屋に入れるのは、 経験と知識を積んだスタッフのみ。 部屋の清掃は、出来るだけ私が担当する。 色んなルールを決めてのスタートでした。 リンちゃんには、歩き回る元気すら、 もうありません。 リンちゃんの世界は、 この小さなケージの中だけでした。 ![]() 沢山の猫を抱えている私達の施設、 「いのちのはうす保護家」。 ![]() 腎不全末期の仔、 神経麻痺の仔、 病気治療中の仔、 免疫力のない子達が、多くいます。 ![]() 保護家の子達を守るためにも、 白血病に感染させないためにも、 リンちゃんと触れ合う時間は、 「朝の掃除の時のみ」 そう決めていました。 たった1時間。 たった60分。 ![]() リンちゃんは、 頻繁に吐血していました…。 それなのに・・・ 日に日に元気になっていくのです! 某メーカーのウェットフードのみ、 好んで食べてくれていました。 でも、リンちゃんの目の前で パウチを開封してお皿に入れないと、 なかなか食べてくれない。 とても賢い子だったから、 その他大勢の子達の 「ついでに持ってきた」ではなく、 「リンちゃんのためだけに持ってきたんだよ」 が、伝わらないと プイッとすねてみせるのです。 ![]() たまに忙しくて、 その行動を忘れてしまい、 「ついでに」ご飯を運んでくることもあったけど、 やっぱり食べない。 「あ、そう!食べんなら良いよ~」 そう言って部屋を出て、 しばらくして戻ると… お皿は空っぽになっているのです。 私がいない間に、コッソリ食べてたリンちゃん(笑) ![]() リンちゃんがケージから出れるのは、 24時間の中で、たったの60分。 遊びながら体を洗浄したり、 ブラッシングしたり、 私の中で、最も大切にしていた時間。 ![]() トイレの段差だけでも大変そうなのに、 リンちゃんは、なぜ、 元気に見えるんだろう? 一日中この小さな中で 過ごしているだけの日々なのに… 接していくうちに リンちゃんの感情が伝わりました。 リンちゃんにとって、 この「60分」が、 生きる全てだったんです。 生きる気力となっていたのです。 だけど・・・ その時間と同時に、 残酷な時間も進んでいる現実。 リンちゃんに 残された時間はあと僅か… ![]() スタッフとボランティアさん達に、 こうお願いしました。 「最期にリンちゃんをケージから出してあげたい。 このパソコン部屋でフリーにしてあげたい!」 スタッフとボランティアさん達は、 リンちゃんのために、 犬猫達の部屋の配分を考え、 遅くまで施設に残って、 リフォームに動いてくれました。 ![]() リンちゃんは、自分の事を 「保護猫」「その他大勢の1匹」 そう思っていませんでした。 リンちゃんは、自分の事を「山下リン」だと… 保護猫ではなく、飼い猫… 私のパートナーだと思っていたのです。 ![]() だから、 私の相棒カムカムの側から 離れませんでした。 犬のように、カムカムの指示に従い、 カムカムと同じ場所で、 私を見ていました。 私は、7/15のイベントの準備に 追われる日々が続きました。 保護家に居ても、 パソコンのモニターしか見てない日々。 「私…何やってんだろう? この子達の目すら、最近見てないよね? 何のためのイベント? 誰のためのイベント? 伝える側の私がこんなんじゃ、 本末転倒やん!」 ![]() イベント前日、 ふと、そんな自分に気付き、 情けなくて涙が止まらなくなりました。 リンちゃんを見ると… 嬉しそうに駆け寄り、 側から離れません。 「やっと目を合わせてくれたね~」 そんな感情がスッと 伝わってきたのです。 ここ数日甘えるのを我慢してた… そんな感じがしました。 ![]() 「ごめんね、ごめんね」 リンちゃんに 泣きながら謝りました。 そこまで気付いけてたはずなのに・・・ 7/15イベント当日の朝、 バタバタと用意してたので、 リンちゃんに伝えていませんでした。 今日は、留守にするからね… という、大事な事を・・・。 7/16夕方・・・ イベント終了直後、 私は、疲労で倒れました。 当面、保護家を休まざるを得ない、 そんな体になっていました。 ![]() 翌日7/17の夕方・・・ 副代表から、連絡がありました。 「リンちゃんの死期がそろそろかもしれない」 副代表は、 リンちゃんを自宅に連れて帰ってくれました。 添付されたりんちゃんの写真から、 「母ちゃん・・・」 そんな風に聞こえてくるようでした。 ![]() それでも私は・・・
ベットから起き上がる事が 出来なかったのです。 いいえ、しなかったのです! ~後編に続きます~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年07月25日 19時29分57秒
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