2020/03/10(火)20:16
キヨシ永眠
※2019年12月の記事転載(※編集有り)
■ レスキューを望まない犬
「動物愛護センター」開設年から
2年間という長い時間、
檻の中で生きてきた1匹の犬。
重度のフィラリアを抱えてたため、
とうとう末期に入ってしまいました。
愛護センターから
レスキュー要請がありましたが、
迷わず断りました。
この犬自身が、
レスキューを望んでいなかったから…。
この犬にとって、
愛護センターという場所が
自分の家でした。
愛護センター職員さん達が、
この犬にとっての「家族」でした。
愛護センターから離れることを、
この犬自身が、
望んでいなかったのです。
「この犬をレスキューしない!」
犬の気持ちを尊重した
私なりの決断でしたが…
■ 犬の気持ちを無視
フィラリア末期の最期は、
もがき苦しみながらの死です。
「せめて…楽に死なせてあげたい!」
愛護センターが出した辛い決断が…
「安楽死」
この犬と職員さんにとって、
こんな悲しい結末であってはいけない!
「愛護センターを離れたくない!」
この犬への尊重を拒否しました。
むりやり愛護センターから引き離し、
「いのちのはうす保護家」にやってきました。
命名「キヨシ」
キヨシは問いかけてきました。
自分はどうすれば良いの?…と、
くり返し何度も何度も…。
私は答えに詰まりました。
ただただ、思うように生きれば良いんだと…
それしか伝えられませんでした。
キヨシが望んでる答えを
出してあげれませんでした。
私自身、答えが分からなかったから。
キヨシが何を望んでいるのかが
どうしても分からなかったから…。
ただひとつだけ、
キヨシに伝え続けた言葉があります。
「耐え難い苦しみは絶対来ないから心配するな」
それは「安楽死」を意味する言葉でした。
安楽死には、必ずタイミングがあります。
人間のタイミングではなく、
本人が安楽死を受入れる瞬間が…。
私が何を考え、何を見て、何を思っているのか、
キヨシは理解してるように感じました。
キヨシの体は、限界に近付いていました。
死への恐怖心から逃げようと
キヨシは戦いはじめました。
「安楽死のタイミングはそろそろだと思うけど、
タイミングが来ても皆には言わないからね。
私一人で決行するからね。
キヨシと会うのが今日で最後かもしれない!
毎日そんな気持ちでキヨシと接してね!」
副代表にそう宣告しましたが、
副代表は、私に言い返しました。
「キヨシは安楽死させんはず!
由美さんに十字架を背負わせないよう
キヨシは自分で逝くはず!」
副代表の言葉は素直に嬉しかったけど、
私には自信がありませんでした。
キヨシとの絆に…
キヨシという犬は、
問うばかりで、
何も求めてこなかったから。
誰かと深く繋がることを
頑なに拒絶してたから…。
2月21日…
キヨシは呼吸困難になりました。
これ以上苦しみを与えてはいけないと、
安楽死を決意しました。
病院に連れて行く準備をしていると…
キヨシの呼吸が穏やかになりはじめたんです!
その日、安楽死を見送りましたが、
もし、もしも…
夜中に苦しむ事があれば、
キヨシの首に手をかけよう!
私がキヨシを殺めようと覚悟しました。
苦しむ時間を少しでも短くするために…。
明け方5:00…
キヨシの呼吸は穏やかなままでした。
とりあえずは大丈夫だろうと
私は安心して寝床につきましたが‥‥
「キヨシは安楽死させんはず!
由美さんに十字架を背負わせないよう
キヨシは自分で逝くはず!」
副代表が予想した通りでした。
おそらく私が布団に入った直後に、
キヨシは息を引き取りました…。
まるで、私を避けるかのように…。
最初は自分を責めました。
なぜ、スタッフが出勤するまで起きてなかったのか!
なぜ、空白の4時間を作ってしまったのか!
なぜ…あのとき眠ってしまったんだろうって。
でも、今は違います!
キヨシが自分で決めたタイミングであり、
キヨシが選んだ最期の迎え方だったんだろうな…
そう思えてならないのです。
誰かと繋がることを拒絶してたキヨシは、
今、なぜか、嬉しそうに見えました。
キヨシが亡くなった後に、
やっと答えが見えました。
キヨシは誰も拒絶していなかったことに…。
毎日「死」への恐怖を抱えていたキヨシは、
身を守ることに必死だっただけ。
決して、誰も信頼してなかったわけじゃない。
「今」を懸命に生きてただけ…。
私は…キヨシを失ってはじめて、
キヨシの心に触れたのかもしれません。
あんなに自信がなかったキヨシとの「絆」が、
今になってやっと感じられるのです…。
もっと早く、気付いてあげたかった。
もっと深く、キヨシを理解してあげたかった。
キヨシ、申し訳ない…。
レスキューした子達、
今、レスキューを待ってる子達を、
私たちと共に、
守っていただけないでしょうか…。
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