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2021年05月06日
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カテゴリ:介護と看取り
今から1年半前…

愛護センターに収容されてた1匹の老犬が
檻のすみっこで震えていました。



皮膚病で体はボロボロ…

この老犬から強く伝わった感情は、
人間=叩く生物…

この老犬にとって、人間という存在は、
暴力的な生物でしかありません。​​​



何年、自分を押し殺してきたのかな…
何年、暴力に怯えた日々だったのかな…

​​​​

「いい子ね…本当に良い子ね…」

職員さんは、優しく声をかけながら、
この老犬の頭を、何度もなでました。



残された時間を思うように生きて欲しい…


そんな気持ちで
この老犬をレスキューしました。

命名​「ベンティ―」​

高齢でヨタヨタなベンティ―の居場所は
本来ならば​「老犬ホスピス組」​でしょう…
​だけど、あえて若い犬達の群れ「元気組」に​
ベンティーを仲間入りさせました。

なぜ老犬のベンティーを
老犬組に入居させなかったのか
自分でも理由は分かりませんが、
おそらく
ベンティーがそう望んでいたのでしょう…




群れデビューは、すんなり成功しました。

誰一人として、ベンティ―に
けん制しかけないことに驚きました。



人間の私たちに見えないものが、
犬たちには見えるんでしょうね…
力ではないベンティ―の強さ、
ベンティ―が背負ってきた壮絶な過去が。



だけど…

ベンティーの老化は少しずつ進行していき
犬達と距離を置くようになっていました。



ドッグランでくつろぐ場所も
どんどん隅っこへと移動してしていました。



ベンティー自身が
「老い」を受け入れた時機だと察し、
「元気組」を引退させました。

「プライドが傷つかないだろうか…?」
「自信喪失で老化が急激に進行するのでは…?」

「老犬ホスピス」入居となったベンティーが
心配でたまらなかったけど、
私の考えすぎだったようです。



老犬ホスピスでの生活を気に入り
満喫してる様子でした。

ベンティーが楽しんでる時間は
私達にとっても幸せな時間!!

なのに…

穏やかなあたりまえの時間が
こうも早く奪われるなんて…



ベンティーはレスキューしたときから
耳の中がぐちゃぐちゃで
耳の洗浄や治療を一年以上
繰り返してきました。

そのつど安定はするものの
回復に向かうことは一度もないまま…



耳中に「悪性腫瘍」ができてしまいました。



顔を切って腫瘍を切除することは可能ですが、
完治はありません。

足腰が弱ってる老犬ベンティー…
余命をほんの少し延ばすだけの手術に
どうしても踏み切れず…



痛みだけを取り除くことを優先とした
「緩和ケア」を選択しました。

ベンティーが苦しまず、
最期の時まで
ベンティーらしく生きれるようにと…

耐えがたい痛みが襲うようになれば、
戦いを終わらせる決断(安楽死)
覚悟はしていました。



毎日毎日…24時間ベンティーのそばで
視覚、聴覚、嗅覚、触覚に集中しました。
ちょっとした変化に気付けるように…
戦いを終わらせるタイミングを
決して間違わないようにと…



ベンティーは、体に触れるのを
拒否するようになりました。

痛みが恐怖に変わったのか、
不快に感じるのかは分かりませんが、
ふと、自分がお産する直前を思い出しました。

私は、陣痛がピークになったとき
体を触られるのを不快に感じました。
「私の体に指一本触れるな!」…と、
陣痛の痛みが怒りの感情へと変化していたのです。

あの頃の自分の感情を思い出したときに
「激痛が怒りに変わることもあるんだ!」
今のベンティーの心身に起きてる現実を
深い部分までやっと理解できたんだと

自信へとつながった瞬間、
不思議なことが起こりました。



体に触れたときに唸ってたベンティーが
この日を境に
一切怒らなくなったのです。

そして…

人間に依存心のなかったベンティーが
私の姿を探し回るようになったのです。



歩くのもキツイ状態になったのに、
「母ちゃんどこだ?」
仕事部屋まで呼びに来てくれます。

ふたりでイチャイチャすることもなければ
会話することもありません。

私からは
「今の体調どお?」
ベンティーに変化がないかの観察。

ベンティーからは
「母ちゃん何してんの?」
私が近くにいるかの確認。

それだけの関係性だったけど、
ベンティーと過ごした一年半の中で
深く繋がり合えたのは
「今」のような気がしました。







​3月27日 正午​


ベンティーの腫瘍が
脳を圧迫してきたように感じた

もうこれ以上
痛みと戦わせてはいけない…

ベンティーがベンティーじゃなくなる前に
戦いを終わらせるべきだと判断した



「夜が明けたらお別れしようね」
ベンティーに伝えた

「夜が明けたら痛みも苦しみもなくなるからね」
ベンティーに安楽死を伝えた

酷だと思うかもしれない
伝わるわけないと思うかもしれない

でも、伝えたかった

「死」ではなく、
痛みと苦しみがなくなることを…

だけど…



3月28日AM4:30 
ベンティーが発作を起こした

下顎呼吸が20分ほど続き…

AM4:50
ベンティーは最期を迎えた

その後のことは全く覚えていない。

ベンティーを看取った直後、
私は失神…?気を失っていた。
大げさなものではなく、
睡眠不足からの寝落ちだったのでしょう…

8:30
意識が戻ると
腕の中にベンティーが居た。

ベンティーを看取ったのは
夢だったのかもしれない…
夢であって欲しい…と
ベンティーの体を揺さぶった

でも、ベンティーは動かない

自分自身に現実だと言い聞かせるように
出勤してきたスタッフに
「ベンティーが死んだ!」
ひと言しか言葉が出せなかった。



ベンティーはみんなに愛されてもらった
足腰が弱ろうが日課のお散歩は
ベンティーにとって至福の時間だった。

ベンティーはみんなに感謝の気持ちを
伝えたかったのではないか?



気付くと…
私はベンティーの遺影を手に取っていた

ベンティーの遺影を掲げながら
スタッフとボランティアさん達に
ベンティーが生前に受けた厚意へのお礼を伝えた



語りながら私はこう感じてた
「ベンティーから与えられた最期の仕事かな?」

ベンティー本人が伝えられなかった
スタッフやボランティアさん達への
「ありがとう」という気持ちを
私はちゃんと代弁できたかな…



ベンティーが荼毘に付すギリギリまで
お別れを惜しむみんなの姿を見ながら
私は強く誓った

「もっと強くなろう…いかなる時も冷静でいなければ」…と。​



私も…ベンティーのような生き方をしたい

私も…ベンティーのように強​くありたい

ベンティーのように…


​​



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最終更新日  2021年05月06日 14時40分41秒
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