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テーマ:猫の病気と治療日記(296)
カテゴリ:介護と看取り
「たんぼ」にとって 私は必要な存在だったのか 自信がないのです… ![]() 田んぼの真ん中で立ちすくむ1匹の黒い猫。 発見した人は、不思議に思い歩み寄るが 人形のように微動だにせず 一切逃げようとしない黒い猫… ![]() 「どうした?」 そう声をかけながら 黒い猫の体に触れた瞬間、 崩れ落ちるように倒れて動かなくなった…と、 発見した人が動物愛護センターに連絡を入れた。 こうして… 動物愛護センターに収容された黒い猫は、 センター名「たんぼ」と呼ばれていた。 ![]() 捕獲されて一週間、 食事を摂ることもできず 点滴だけで命を繋いできたとのこと… ![]() 瞳孔が開き、目は見えていない。 頭が小刻みに揺れ、 歩行もままならない… この日、緊急レスキューを決意。 かかりつけの動物病院に走ったが… ![]() 検査結果は、 たんぼの生命力に賭ける… それだけしか残されてなかった。 ![]() 本来ならば自由にしてあげたかったけど、 たんぼは猫シラミのため ビニール袋で囲った狭い空間が たんぼの小さな世界だった。 ![]() 完全駆除まで一ヶ月かかるが、 それまでたんぼは生きてるだろうか? 生きれるのだろうか…? ![]() 早くサークルから出してあげたい! サンルームでみんなと一緒に ひなたぼっこさせてあげたい! ![]() たんぼは、目が見えない… 嗅覚も失っていたが、 聴覚を一生けんめい集中させ 「今」を観察してるようにも思えた。 ![]() たんぼは、おしゃべりな子だった。 話しかければ必ず返事をしてくれる。 会話の途中でも、相槌のように 小さく声を出してくれる。 だけど… たんぼにとっての私は どんな存在なのだろう? 毎日毎日、2~3時間毎に 口内に液体を流し込んでくる「手」 飲み込む力がないため一度に摂れる量は限られていた。 高栄養流動食わずか2ml…これを2~3時間置きに シリンジで強制的に流し込む。 ![]() 毎日毎日、体に針を刺してくる「手」 1日一回、皮下点滴が必要だった。 オムツ装着も、下半身の清拭も 点眼や点鼻も、毛布交換も たんぼにとって私の「手」は 嫌な感情しかなかったのかもしれない… ![]() たんぼから信頼されてるのか? 必要とされてるのか? 愛おしさが増していく程に 心が一方通行のような気がして 不安になっていった… ![]() 「嫌なことばっかりしてごめんね」 今思えば、たんぼに謝ってばかりいた。 それだけ自信がなかったのだろうな… ![]() レスキュー10日目の夜、 たんぼの呼吸が荒くなった。 そんな状態なのに、声をかけると いつものように返事をしてくれる。 どうしてこの子はこんなにも… 長い不安な夜を乗り越え朝を迎え、 呼吸も穏やかになり ようやく眠りにつくたんぼ。 3月18日 AM7:30 穏やかそうに眠るたんぼを横に 私も安心して眠りについたが… AM10:30 目が覚めてたんぼの体に触れると すでに息絶えていた… まるで、私が眠りにつくのを 待っていたかのように 私を避けるかのように たんぼは、ひとり静かに逝ってしまった。 たったひとりで逝かせてしまった。 ![]() おそらくこれが、 たんぼ本人が選んだ最期なのだろう たんぼが嫌いだった私の「手」… お花ひとつひとつに ごめんねの思いを込めながらの 最初で最期の贈り物 ![]() わずか10日間しか 一緒に居れなかったけど、 自信がないんです… 「ぼたん」の心の声に 気付いてなかったんじゃないか…って。 ![]() 「看取り」しか残されてない子たちに どこまで手をかけるべきか? どこで見極めるのか? あらためて「たんぼ」から 教えられたような気がします。 ようやく「ごめんね」から「ありがとう」と お線香を焚けるようになりました。 たんぼ…ありがとう! ![]() ご支援ご協力…お願い致します ▼住信SBIネット銀行 支店名:法人第一支店 支店番号:106 口座番号:2383858 口座名義:シヤ)イノチノハウスホゴヤ 〒880-1222 宮崎県東諸県郡大字国富町八代北俣2581 いのちのはうす保護家 090-4484-5165 (9:30~22:00 担当フジイ) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() YouTubeチャンネル登録 よろしくお願いします。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年04月02日 00時03分34秒
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