■ジャズの歴史(その17)■February 13, 2007■History of Jazz ジャズの歴史(その17)■ ●スウィング・ピアノ アート・テイタムとテディー・ウイルソン スウィング・ジャズ期の重要な二人のピアニスト、 アート・テイタムとテディ・ウイルソンは、同世代で、若い頃から親交を重ね、 お互いに影響し合いました。 二人は共にファッツ・ウォーラーの影響を受けてスタートしましたが、 テディ・ウイルソンは、やがてアール・ハインズからも、多くの影響を受けるようになり、 ハインズのホーンライクな奏法に、独自のセンスを生かした叙情的で都会的なフレージングで、 ストライド奏法を独自のスウィング・ピアノのスタイルへと発展させました。 彼の洗練された奏法は後年のカクテル・ピアノの原点にもなり、 広範囲に及び大きな影響を与えたということではバド・パウエルを遥かに超えるものでした。 一方アート・テイタムは、これまでのジャズ・ピアノを統合したようなスタイルを、 驚異的な空前絶後ともいうべきテクニックとともに完成させ、ジーニアス(天才)と呼ばれました。 アール・ハインズのハーモニー、ファッツ・ウォーラーの左手のドライヴ感、 テディ・ウイルソンの流れるような滑らかなメロディーなどをベースに、 ピアノの機能をフルに活用した、 いわゆるオーケストラ的なスタイルというものの最高峰と言えるでしょう。 史上最高のピアノ・ヴァーチュオーゾ(巨匠)であり、 テイタムが敬愛するファッツ・ウォーラーからも「神」とまで呼ばれる存在になりました。 この二人が1930年から1940年代にかけてのスウィング時代を華々しく飾った、 スウィング・スタイルの代表的なピアニストと言えるでしょう。 Last updated April 10, 2008 ■History of Jazz ジャズの歴史(その16)■ ■History of Jazz ジャズの歴史(その18)■ ![]() 【ジャズ】人気blogランキングへ ジャンル別一覧
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