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■ジャズの歴史(その22)■

■History of Jazz ジャズの歴史(その22)■

●ビバップからクール・ジャズへ

クール・ジャズ(Cool Jazz)

1940年代初頭、ビバップは黒人ミュージシャンにより、ニューヨークを中心に沸き起こり、
次第に形を整えていきました。

白人ミュージシャンも、ビバップの方法論を取り入れるような、プログレッシブ(先進的)な動きがでてきます。
こうして、黒人のビバップと白人のプログレッシブなジャズは互いに意識しながら発展していきます。
ビバップは、徐々に理論が分析されていき、
勢いを失っていた白人ミュージシャンたちのビッグ・バンドにも取り入れられるようになりました。
イーストコースト(東海岸)地域で人気を得たウディ・ハーマン楽団や、
ウエストコースト(西海岸)地域で人気を得たスタン・ケントン楽団は、
スウィング・スタイルから脱した独自のスタイルで急速に人気を獲得していきました。

ビバップの創始者のチャーリー・パーカーのもとで修行をしたトランペット奏者のマイルス・デイヴィスも、
ビバップを音楽的に整理し、洗練していきました。
マイルスは、ビバップの音楽的要素を受け継ぎながら、アドリブの長さや音を整理して、
無駄なところをなくしていき、編曲という形で、ジャズの音楽理論の体系化を試みました。
1949~50年にマイルス・デイヴィスによって録音された『クールの誕生(Birth Of The Cool))』は、
それが一つの形になったものです。

ジャズ・シーンでは、そのような「クール・スタイル」というものがにわかに注目を集めるようになります。
「クール・スタイル」は、ビバップの野生的なさわがしさに対して、
内省的で知的な響きを感じさせるものでした。

そして、このときのクール・スタイルのジャズを、『クール・ジャズ(Cool Jazz)』と呼んでいます。
クール・ジャズが一世を風靡した時期は、
1940年代の終わりから1950年代の初めにかけてのわずかな期間でしたが、
そのクール・ジャズの影響を強く受けてウエストコースト・ジャズが誕生することになります。

Last updated 2008.05.22

■History of Jazz ジャズの歴史(その21)■

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