■ジャズの歴史(その37)■March 17, 2007 ■History of Jazz ジャズの歴史(その37)■ ●ソウル・ミュージックとファンク 1950年代中頃から台頭してきた新しいアメリカ音楽であるロックンロールは、 その後、アメリカの音楽シーンの上位をしめる、大ブームになっていきました。 またしても、黒人音楽であったリズム・アンド・ブルースを、 ロックンロールとして白人にすっかり乗っ取られた形になった黒人音楽側では、 1940年頃にジャズが白人に乗っ取られた形のスウィングへの反発から生まれたビバップ革命や、 1950年代の後半のジャズがファンキー・ジャズになり、 ソウル・ジャズへと向かっていくのと同じように、 さらに黒人らしさを表現していく傾向を強めていきます。 それは、その頃に黒人が強く意識するようになった「ソウル」という言葉へとシンクロし、 黒人音楽シーン全体を「ソウル・ミュージック(Soul Music)」の方向へと導くことになります。 1959年に設立されたレコード会社「モータウン」は、 黒人らしさを前面に押し出した音楽制作を行いました。 1960年代には200曲近いヒット曲をアメリカのポップ・チャートに送り込み、 「リズム・アンド・ブルース」は「ソウル・ミュージック」として、息を吹き返しました。 そして、1960年代末頃、ソウル・ミュージックと同じ系統の黒人音楽の中から、 16(シックス・ティーン)ビートのリズムとフレーズの反復を多用し、 分厚くうねるベース・ライン、鋭いリズム・ギター、強いリズムのホーン・セクションなどで、 ロックのリズムとは違う、より強烈に黒人らしいリズムを強調したものが、 もともとジャズから生まれて定着した「ファンキー」という言葉で表現され、 それは、黒人音楽を象徴する音楽ジャンルとして「ファンク(Funk)」と呼ばれるようになります。 「ファンク」は、白人にも受け入れられるようなロックの要素も取り入れ、ブームになり、 音楽シーン全体に影響を及ぼすほど大きな存在になっていきました。 Last updated December 20, 2008 ■History of Jazz ジャズの歴史(その36)■ ■History of Jazz ジャズの歴史(その38)■ ![]() 【ジャズ】人気blogランキングへ ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|