Future 2 Future / Herbie Hancock さらなる未来へ
フューチャー・2・フューチャー / ハービー・ハンコックFuture 2 Future / Herbie Hancock発売日:2001年Transparent MusicHerbie Hancock :keyboardsElenni Davis-Knight :voice (1)Carl Craig :programming & beats (2,11)Bill Laswell :electric bass (2,3,4,5,6,7,8,9,10,11)GiGi :vocals (2,11)Chaka Khan :vocals (3)Charnett Moffett :acoustic bass (3,9,10)Karsh Kale :drums (3,7), program beats (7)Grandmixer DXT :turntable (3)Jack DeJohnette :drums (4,8,9,10)Rob Swift :turntables & programming (4)A Guy Called Gerald :programming & beats (5)Dana Bryant :vocals & words (6)Tony Williams :drums (6)Wayne Shorter :tenor sax (6,10), soprano sax (9)Imani Uzuri :vocals (9).[収録曲]1.Wisdom ウィズダム2.Kebero Part I ケベーロ・パート13.The Essence ジ・エッセンス4.This Is Rob Swift ディス・イズ・ロブ・スウィフト5.Black Gravity ブラック・グラヴィティ6.Tony Williams トニー・ウイリアムス7.Ionosphere アイオノスフィア8.Alphabeta アルファベータ9.Be Still ビー・スティル10.Virtual Hornets ヴァーチャル・ホーネッツ11.Kebero Part II ケベーロ・パート212.The Essence (DJ Krush Remix) ジ・エッセンス(DJ KRUSH リミックス)(日本盤ボーナス・トラック)----------ハービー・ハンコック、2001年のアルバム。アルバムタイトル通り、フューチャー・サウンドです。このころはヒップ・ホップ、テクノ、クラブ・ミュージックといったものは、すっかり定着したものですが、私は、そのような音楽には特に聴きたいと思えるものがありませんでした。しかし、このアルバム3曲目の「ジ・エッセンス」がラジオで流れた時、「何だ、このヒップ・ホップなのにカッコイイ音楽は!」と思ってしまいました。それがハービー・ハンコックの新しいアルバムの曲だと知ると、すぐに買ってきて夢中で聴きました。その「ジ・エッセンス」のヴォーカルはチャカ・カーンでした。全曲、とにかくカッコイイ!1983年のアルバム『フューチャー・ショック』でコンビを組んだビル・ラズウェルと、再び共同作業をして製作したもので、かつてのバンド仲間であるウエイン・ショーターも加わりました。そして、今は亡きバンド仲間であったトニー・ウイリアムスが残していたドラム演奏の録音を編集し、彼がバックで、そのまま叩いているかのような雰囲気に仕上げた曲「トニー・ウイリアムス」も収録されました。「僕は誰にでも作れるような、ただのスタンダード・アルバムを作るのは嫌だったんだ。僕は他の人が作るものとは全く異なるものが作りたかった。他の誰とも競合しない、僕独自のものをね。」ハンコックは前作『ガーシュウィンズ・ワールド』を発表したときに、こんな発言をしていました。そして、このアルバムでは、タイトル通りの「さらなる未来へ」という、ハンコックの思いが表現されているものです。ハンコック61歳のときですから、すごいヒップ・ホップ・テクノ爺さんです。ヒップ・ホップとジャズを完全に融合してしまい、さらに未来へ向かっているもので、ヒップ・ホップ・ジャズやコンテンポラリー・ジャズというより、まさに、本当の意味でのフューチャー・ジャズというものです。ガキが作ったヒップ・ホップや、軽薄なフュージョンとは全く次元の違う、本当にゴキゲンな“ヒップ”なジャズです。 ハービー・ハンコックは本当にスゴイ!【ジャズ】人気blogランキングへ