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November 3, 2007
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テーマ:Jazz(1639)
カテゴリ:Standard
【スタンダード・ナンバー】

ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ
Softly As In A Morning Sunrise
【邦題:ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ】

注)【邦題:朝日のようにさわやかに】は、あきらかに誤訳。

この曲は、オスカー・ハマースタイン2世の作詞、シグモンド・ロンバーグの作曲で、
1928年のオペレッタ[注記1]『The New Moon(ニュー・ムーン)』に使われました。

舞台ではウィリアム・オニールがこの曲を歌いました。

この作品はオペレッタ風のミュージカル作品としては最後のほうに属ものでした。
トライアウト[注記2]では不評で、まったく客が入らなかったため、
すぐに閉められてしまいました。
それはちょうど、ハマースタイン2世が、別のミュージカル『Show Boat(ショー・ボート)』に、
ロンバーグも『The Desert Song(ザ・デザート・ソング)』にかかりっきりで、
あまり力が入れられなかったからだということです。

そこで、この曲や「Lover, Come Back To Me!」などを入れ大幅に書き直されました。
その結果、ブロードウェイの公演では公演回数508回という大成功を収めることができました。

その成功によって、この作品がハリウッドで映画化されることになりますが、
その際、当時、それまで最高の映画化権料が支払われたと言います。
そして、このオペレッタは1930年と1940年の2回、
『The New Moon』のタイトルで映画化されました。
1930年版ではローレンス・ティベットが、
1940年版ではネルソン・エディが、この曲を歌いました。

この曲は、1929年1月にフランクリン・バウアーが歌ったものがチャートの5位に入り、
チャート内には6週維持しただけで、あまり大きなヒットというわけではなかったのですが、
その後、多くの人に歌い継がれて、現在では大変有名なスタンダード・ナンバーになっています。

「朝日のようにそっと恋の兆しは現れる。
そして、夕日のように、そっとすべてを奪い去っていく。」

この曲はだれがつけたのか、「朝日のようにさわやかに」という邦題がまかり通っていますが、
メロディーは“ど”マイナーでこのうえなく暗いし、
歌詞も思わずぞっとしてしまうほど不吉な内容のもので、
どう考えても「さわやか」とはほど遠いものです。
こういうタイトルをつけられると、曲の本当の意味が誤解されてしまうので困ったものです。
この曲を結婚式なんかでうっかりやると、縁起の悪い罪作りなものになってしまいます。

この曲の正しい邦題は「朝日のようにそっと」というものでしょう。

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【参考】

[注記1] オペレッタ({イタリア語}operetta)

19世紀中頃にパリで生まれヨーロッパ全般に広まった、せりふと踊りを含む陽気で風刺的なオペラ。
軽歌劇。
喜歌劇。
オッフェンバック・スッペ・レハール・サリバンらの作品が有名。

[注記2] トライアウト(tryout)

トライアウト(tryout)とは、適性、選考試験、テスト、実験的試み。

演技・スポーツなどにおいて適性を判断するための実技試験のこととして使われ、
特にプロ野球などの入団テストや契約のためのアピールのことを「トライアウト」という。

ミュージカルなどの演劇においては、人気を知るための試験興行のことで、
本公演の前に観客の反応を見るために行う試験公演のことをいう。

ブロードウェイやウエストエンドで行われるアメリカ、イギリスのミュージカルでは、
上演が始まると客足が落ちて収益が見込めなくなるまで興行が続けられる。
そのため、ヒットした作品は何年でも上演を続けられ、数年に及ぶロングランとなる作品も少なくない。

特に、ブロードウェイ・ミュージカルの場合、
まずトライアウトと呼ばれる地方公演で観客の反応を見ながら作品の手直しを行う。
時には曲や演出の大幅な変更、スタッフ、キャストなどの大幅な入替えを行う。
ヒットしそうな作品に仕上がるとブロードウェイでの上演を行う。
これとは別に、オフ・ブロードウェイ、
またはオフ・オフ・ブロードウェイと呼ばれる小規模な劇場で実験的に上演し、
好評であれば次第に大きな劇場に移るやり方もある。

ブロードウェイなどでヒットすると、オリジナルのカンパニーとは別に巡業用のツアーカンパニーというものを組織し、
全米各地で巡業を行う。
また、ワールドツアーカンパニーを組織して世界各地を従業して回ることもある。

*****

●ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ
Softly As In A Morning Sunrise
【邦題:ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ】


作詞:オスカー・ハマースタイン2世
作曲:シグモンド・ロンバーグ
1928年


《ヴァース》
恋が私のところにやってきた、楽しくやさしく
恋が私のところにやってきた、心地さによく身をゆだねるしかない
輝くようなときめきに包まれて恋がやってきた
気まぐれな彼女はとても浮気っぽい
移り気で、しかもとても利口だ
だから、これは永遠の恋にしてほしい

《コーラス》
朝日が日の出のようにそっと
新しく始まる一日へとしのびよってくる
昇る陽の光とともに炎をあげながら
燃えるキスは、きっと裏切られる愛の誓いに封印をする

恋を燃え上がらせ、天にも昇ると思うほど
高く昂揚(こうよう)させてくれる情熱は
恋をあやめ、人を地獄へと突き落とす
それも同じ情熱!
恋の物語は、いつもそんなふうに終わるもの

かつて輝きに満ちていたものと同じ恋の光が
沈んでいく夕日のように静かに
今度は、そっとすべてを奪い去ろうとしている・・・

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Last updated  November 5, 2007 07:47:06 PM
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