4240173 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

All The Things You Are

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
May 19, 2008
XML
テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:Jazz Memorandum
「ジャズ」とは何でしょう?

辞書には次のように記載されています。

----------

ジャズ【jazz】

19世紀末から20世紀にかけて、米国南部で黒人の民俗音楽と白人のヨーロッパ音楽とが融合してできた音楽。
オフビートの独特のリズム感、即興演奏などが特徴。
ディキシーランドジャズ・スイングジャズ・モダンジャズ・フリージャズなどさまざまなスタイルがある。

----------

電子百科事典「マイペディア」で「ジャズ」という項目を調べると、
下記のように 記載されています。

----------

【ジャズ】

20世紀初頭にアメリカのニューオーリンズで生まれ,発展した音楽。大衆音楽のみならず芸術音楽にも多大な影響を与えた。即興演奏と躍動的な〈オフ・ビート〉のリズムを主な特徴とする。その起源は西アフリカから新大陸に連れてこられた黒人奴隷の末裔の民俗的音楽と西洋音楽とが融合したものとみられ,ニューオーリンズで音楽の素養を持ったクレオールと元奴隷たちによるブラス・バンドはのちにディキシーランド・ジャズと呼ばれる。ここにはブラス・バンドの行進曲,ブルース,宗教歌(黒人霊歌),ラグタイムなどの要素がみられる。1920年代以降の工業化とともにシカゴやニューヨークなど北部都市に伝播し,D. エリントンらのビッグ・バンド・ジャズや B. グッドマン以降主に白人によって行われたスイング・ジャズ(スイング)によってそのスタイルを確立した。それまでダンス音楽であったが,第2次大戦以後,演奏形態もコンボが主流となり,ジャズは鑑賞音楽としてさらに独自の発展を遂げた。独創的なアドリブ演奏のなかからバップと呼ばれるスタイルが登場し,C. パーカーらがこれを完成,モダン・ジャズの基礎をつくった。さらに,M. デービスなどの登場で1950年代からモダン・ジャズは一気に成熟期を迎えた。1960年代には騒音に近い自由な演奏を目指す O. コールマンらのフリー・ジャズや M. デービス,J. コルトレーンなどのモード・ジャズによってさらに表現範囲を広げ,以後ジャズはかつてないほど多様化し,また他ジャンルとの融合(フュージョン)により新しい道を辿るが,かつての勢いは失いつつある。

「マイペディア」より

----------

ほとんど歴史的なものですが、その中で、両方に共通していることで、

「即興演奏と躍動的な〈オフ・ビート〉のリズムを主な特徴とする。」

という記述が「ジャズ」という音楽がどういうものかということを端的に表しているものでしょう。

*****

●ジャズとは、「即興演奏と躍動的な〈オフ・ビート〉のリズムを主な特徴とする。」

とありますが、これがジャズという音楽を実に的確に表した一番の基本です。
要するに、それは逆を言うと、
この「即興演奏」で、なおかつ「躍動的なオフ・ビートのリズム」がある音楽が、
「ジャズ」であるということです。
ほかに細かいことを言えば、ジャズ的なフレーズ、音使い、
ジャズ的な和音(コード)、ハーモニー、
ジャズ的な演奏形態というものなどがありますが、
これらは決定的なものではないということです。

ここでまず「即興演奏」とは・・・。

「即興演奏」とは、英語では「インプロヴィゼイション(improvisation)」というもので、
ジャズの最も重要な要素です。
即興演奏とは、楽譜など、前もって決められたものによらないで、
演奏者がその場で即座に楽曲を創作したり主題を発展させたりしながら演奏することです。
ジャズにおいて即興演奏とは、インプロヴィゼーションと言うことが多いのですが、
これはジャズの命ともいうべきものでしょう。
極端な話、ジャズ=即興演奏(インプロヴィゼーション)とも言えます。
また、即興演奏と同じように使われる言葉で、
即興的に演奏することを「アド・リブ(ad lib)」とも言います。

----------

♪ジャズ用語の説明

「インプロヴィゼーション」=英語で自分の意のままに自由に演奏すること。即興演奏
「アド・リブ」=ラテン語のアド・リビトゥム(ad libitnm)の略で、
「随意に」、「自由に」という意味。ジャズのソロでの即興的な演奏のことを言う。
「インプロヴィゼーション」と「アド・リブ」はほとんど同じ意味で使われる。
使い分けをするとすれば、インプロヴィゼーションはジャズの演奏の全体的な即興のことをいうのに対し、
アド・リブの方は演奏の中で演奏者のソロ演奏に対していう場合が多い。
たとえば、「ジャズでソロをとる」ということは、
曲中で一人が(伴奏の有無にかかわらない)思いのままの演奏をすることを言い、
このときのことを「アド・リブ」をすると言う。

----------

ということで、『ジャズを演奏すること=即興演奏(アド・リブ)をやるということ』なんですね。

しかし、即興演奏だけ行えばジャズだというわけではありません。
ここでもうひとつ、ジャズという音楽を形作っている大切なものがあります。
それはジャズのリズムです。

「躍動的な〈オフ・ビート〉のリズム」というものです。

「躍動的なリズム」というのは・・・。

ジャズのリズムというと一般的には「フォー・ビート(four beat)」と言われるものです。
ジャズの曲のリズム形式は、大半が、この「フォー・ビート」のリズムだと言えます。
すなわち、ジャズの基本的なリズム形式は「フォー・ビート」のリズムだということです。
これは基本的には、ベースが1小節に4つの音を鳴らします。
4分音符を4つずつ弾きながら、コード進行に従って、ベースラインを作ります。
つまり、1小節に4つのビートを作ることが、「フォー・ビート」というものです。
このときのベースラインを、歩くようなベースということから「ウォーキング・ベース」といい、
「フォー・ビート」のリズムの基本を作っています。

しかし、ここで大切なことが「ノリ」というものです。
ただビート(拍)を4つ鳴らせば「フォー・ビート」になるというものではありません。
これがわかっていないとジャズは演奏できないといってもいいほど、重要なことです。
この独特の「ノリ」というものがあってこそ、ジャズになるといえるほどのものです。
それが、ジャズ特有の「スウィング感」、「グルーヴ感」、「ドライヴ感」といった、
うねるようなリズム感とも言われるものです。
デューク・エリントンの曲に「スウィングしなけりゃ意味がない」という曲がありますが、
まさにこの「スウィング」というリズムの感覚がジャズの命なのです。
これがまさしく「躍動的な」という表現の部分です。

そして「オフ・ビート」とは・・・。

躍動的なジャズ独特のスウィング感を生み出すビートが「オフ・ビート」というものです。
「オフ・ビート」は「アフター・ビート」とも言いますが、
ジャズのリズムの基本の基本は「オフ・ビート」または「アフター・ビート」というもので、
アクセントの位置がビート(拍)の後ろ(裏拍)にあるということです。
その逆に、アクセントが前(頭)にあるものを「オン・ビート」と言います。

1小節に4分音符4拍で考えた場合、「1」、「2」、「3」、「4」、と手をたたきます。
普通ならアクセントは「1」と「3」になるようにたたきます。
学校の音楽の時間ではそう習っているはずです。
これが「オン・ビート」です。
しかし、ジャズの場合は全く逆で、「2」と「4」にアクセントがくるようになります。
音楽に合わせて手拍子をする場合、日本人の多くは「1」と「3」をたたくはずです。
黒人の場合は自然に「2」と「4」でたたきます。
「これがオフ・ビート」または「アフター・ビート」というもので、
これがジャズ独特のビートになります。

それと、ジャズの躍動的なリズムということでは、もう一つ特徴的なものがあります。
それは、ジャズでは音符の取り方で「タン、タン、タン、タン」を3連符をつなげた形で「ター、タ、ター、タ」
というニュアンスでリズムをとりますが、これは譜面の音符ではそうは書いてありません。
しかし、実際に演奏する時にはそういうとりかたをして演奏をするということです。
あくまでも譜面で書けるリズムではないのですから、微妙だということです。
あまりはねすぎたりすると「シャッフル」というリズムになってしまい、
ジャズにおいてはカッコ悪くなってしまうので、ここがむずかしいところです。
「タッ、カ、タッ、カ」となってしまうと「阿波踊り」や「うさぎのダンス」になってしまいます。

「タータ、タータ」と演奏することを、「バウンスして」(ハネて)演奏するといいます。
ジャズの初心者は、一般的にハネすぎる(スキップするようなシャッフルになる)傾向がありますが、
少しイーブンに近い感じで伸ばすようにして「ター、タ」の後ろ(タ)の方にアクセントをつけるようにすると、
ジャズらしいノリのフレーズになります。
一般的には、テンポの遅い曲はバウンスの度合いが大きく、強く裏拍をひいて演奏し、
テンポの速い曲では、ほとんどバウンスしないで演奏します。(微妙)

そして、これらがジャズのノリを作り出すことになります。
このことは、譜面では書き表すことは、ほとんど不可能なことですし、
たとえ書き表したとしても、そんな譜面を見て頭で考えていたのでは、とてもノリなんて出せません。
ジャズのリズムは、身体で感じるしかありません。

このフォー・ビートの基本は、4拍子だけの話しではなく、
3拍子(ジャズ・ワルツというもの)でも、5拍子でも、変拍子でも、スローになっても全て同じことです。

追記:3拍子でもジャズでは「フォー・ビート」のリズムのノリで、スウィングするのです。
これを普通のワルツとは区別して、特に「ジャズ・ワルツ」といいます。

これが「躍動的なオフ・ビートのリズム」ということです。

まとめると、
ジャズとは、即興演奏を躍動的なオフ・ビートのリズム(ノリ)でやる音楽だということです。
ですから、たとえフレーズだけがいくらすばらしいジャズのフレーズであっても、
それがスウィングしていなければ、ジャズにはならないということです。
また、たとえ一音だけでも、それでスウィングさせることができれば、
すばらしいジャズの世界が広がるのです。
これは、フォー・ビートに限らず、エイト・ビート、シックスティーン・ビート、
スロー・バラードやヴォーカルものなどでも同じことであり、
とにかくジャズとは、リズムに「うねり」、「グルーヴ感」といった「ゆらぎ」、
いわゆる「スウィング」というものがあるうえでの即興演奏ということです。

●ジャズは「アド・リブ」と「スウィング」が命です。

にほんブログ村 音楽ブログ ジャズ・フュージョンへ

【ジャズ】人気blogランキングへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  May 21, 2008 02:49:13 AM
コメント(2) | コメントを書く
[Jazz Memorandum] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.