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テーマ:Jazz(1948)
カテゴリ:Musician
FMしみず・マリンパル「ほっとライン」月曜日
今月の「アーティスト特集」は、ジャズ・ピアニストのセロニアス・モンクの特集。 ●セロニアス・モンク 5月11日放送予定(2回目) ラウンド・ミッドナイト 'Round Midnight ラウンド・アバウト・ミッドナイト 'Round About Midnight 1944年作 作曲:セロニアス・モンク Thelonious Monk 作曲:クーティ・ウィリアムス Cootie Williams 作詞:バーニー・ハニゲン Bernie Hanighen ---------- この曲は、ジャズのスタンダード・ナンバーとしておなじみのもので、 ジャズ・ピアニストとして独自のスタイルを築いたセロニアス・モンク作曲の代表作です。 モンクは数多くのオリジナルを書きましたが、 変拍子にも聴こえる特異なメロディー・ラインや不協和音を伴ったコード進行を持った曲が多く、 それらによって特徴的な作風を確立した人物です。 その中にあって、この曲は美しいメロディーを持ったバラードとして、 多くのミュージシャン、シンガー、ファンから愛されてきました。 1942年に、「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」としてセロニアス・モンクが作曲したもので、 トランペット奏者のクーティ・ウィリアムスが共作者になっているのは、 1944年8月にクーティ・ウィリアムス楽団が初録音しているからで、 録音の際に手を加えたから、という説もあります。 1944年にプロデューサーのバーニー・ハニゲンが作詞し、歌詞付の曲として出版されました。 その際、“ラウンド・アバウト・ミッドナイト”という歌詞が、うまくメロディーに乗らなかったために、 “アバウト”を削除して、「ラウンド・ミッドナイト」と曲名も変えてしまったので混乱がおきました。 したがって、 歌詞のないインストゥルメンタル・ナンバー(楽器演奏曲)は「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」で、 歌詞付のヴォーカル・ナンバーとしては「ラウンド・ミッドナイト」ということになりますが、 実際には厳密に区別されずに、インストゥルメンタルのものでも、 1944年以降、「ラウンド・ミッドナイト」としているものもあり、 今では二種類のタイトルが存在するという、ややこしいものになっています。 歌詞の内容は、 「真夜中になると、いつも決まって想い出がよみがえってきて私を苦しめる。 あなたをあきらめきれない私。 つらい想い出にはとても耐えられない。 そしてそれは、あの真夜中も知っている・・・。」 と、絶望的に始まりますが、 「いつか、真夜中に私たちの愛をはばたかせましょう。 あなたが帰ってくるように、天使たちに歌ってもらい、 私たちの愛をゆるぎないものにしましょう。 あの、いつもの真夜中がやってくるころには・・・。」 と、いつしかそれが希望に変わって曲は終わります。 ***** ●楽曲資料 1.'Round About Midnight ラウンド・アバウト・ミッドナイト / セロニアス・モンク セロニアス・モンク自身の初録音は1947年で、ブルーノートに録音されたアルバム 『Genius Of Modern Music Vol.1 ジーニアス・オブ・モダン・ミュージック Vol.1』 に収められています。 曲としては、この時すでに完璧にできあがっていましたが、 当時、SP盤の短い収録時間のための時間制限からか、ソロも短く、唐突に終わっています。 2.'Round About Midnight ラウンド・アバウト・ミッドナイト / セロニアス・モンク リヴァーサイドに録音されたセロニアス・モンクのアルバム 『セロニアス・ヒムセルフ Thelonious Himself』に収録されたもの。 この曲は歌に演奏にと無数にカヴァーがあり、セロニアス・モンク自身も何度も録音している中でも、 この1957年に録音されたセロニアス・モンク自身のピアノ・ソロによる演奏は、 それらのカヴァー・ヴァージョンの中でも最も難解な演奏といえるでしょう。 スロー・バラードなのに鍵盤を強打したりして決してスムーズに曲は進みません。 不協和音、滞(とどこお)るようなテンポ、挑発するようなアクセントやトレモロと、 モンクは手探りしながら音を探しつつ演奏をしているかのようです。 そしてそれがセロニアス・モンクの哲学だといわんばかりにモンク・ワールドが広がっていきます。 3.'Round About Midnight ラウンド・アバウト・ミッドナイト / セロニアス・モンク コロンビア・レコードに録音されたセロニアス・モンクのアルバム 『Live At The Jazz Workshop ライヴ・アット・ザ・ジャズ・ワークショップ』に収録されているものは、 1964年11月4日にライヴ録音されたもの。 このヴァージョンはバラードというより、かなりリズミックなアレンジになっています。 4.'Round Midnight ラウンド・ミッドナイト / マイルス・デイヴィス インストゥルメンタルのものは、それこそ数多く、セロニアス・モンク自身も何度も録音しています。 セロニアス・モンクによる演奏は、イントロとエンディングもインパクトが強く、 曲の一部といっていいぐらいの存在感があります。 しかし、最も有名な演奏は作曲者セロニアス・モンクのものではなく、 マイルス・デイヴィスの1955年から1956年録音のアルバム、 『'Round About Midnight ラウンド・アバウト・ミッドナイト)』の1曲目に収録されているものです。 尚、ここでの曲名のほうは“アバウト”がない「ラウンド・ミッドナイト」になっています。 マイルスのミュート・トランペットがまさに真夜中の静寂を表しています。 テーマ後は、その静寂を破るオープンの激しい独自のブリッジが入っていますが、 これは、セロニアス・モンクのオリジナルにはないものです。 そのアレンジが、この曲をさらにドラマチックで印象的なものにしています。 また、マイルス・デイヴィスが有名になるきっかけになった曲といえるものです。 マイルスも、この曲はお気に入りだったようで、何度も録音しています。 よくセロニアス・モンクとマイルス・デイヴィスの不仲説が語られていますが、 マイルスは、「モンクは作曲で革命をおこしたんだ」と語っており、 彼に敬意をもっていたといいます。 5.'Round Midnight ラウンド・ミッドナイト / 『ラウンド・ミッドナイト』オリジナル・サウンドトラック piano:ハービー・ハンコック vocal:ボビー・マクファーリン この曲を主題曲とし、テナー・サックス奏者の大御所、デクスター・ゴードンら、 ジャズ・ミュージシャンが出演したベルトラン・ダベル監督の1986年フランス映画、 『ラウンド・ミッドナイト』が制作され、この曲の知名度をさらにあげました。 ここでのトランペットのようなメロディーは、ボビー・マクファーリンのヴォーカルによるものです。 6.'Round Midnight ラウンド・ミッドナイト / ダコタ・ステイトン ヴォーカルものです。 7.'Round Midnight ラウンド・ミッドナイト / カーメン・マクレエ カーメン・マクレエ 1988年のアルバム 『Carmen Sings Monk カーメン・シングス・モンク』より ヴォーカルものの代表的なヴァージョン。 ●セロニアス・モンク・ライブ映像(1) ●セロニアス・モンク・ライブ映像(2) ![]() 【ジャズ】人気blogランキングへ
Last updated
May 9, 2009 01:01:53 AM
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