カテゴリ:読書の記録
仕事アタマの設計図 思考のボトルネックを解除しよう! 成長著しい「ディスカヴァー・トゥエンティワン」から発行された本。 ディスカヴァーであるが、本当にいい本をたくさん出す。というかいい本しか出していない。 干場社長の理念なのだろが、多くの読者にとってはとても好ましいことであり、大変ありがたい。 このディスカバー社については改めて別の機会に触れてみたい。 さて本書も、とてもいい本だ。これまでにない発想で、とてもわかりやすくビジネス頭をつくる工夫が著されている。 思考パターンがリミッターになっていると、本を読んだり、セミナーに通ったりといった努力が無駄になってしまう。 本書ではこのリミッターのことを「ボトルネック」と呼んでいる。 「思考のボトルネックが、人生の限界をつくる」この事実に基づき、ボトルネックとは何か、これを解消するには、といった指針が書かれている。 目次 はじめに 第1章 ボトルネックってなんだ? ボトルネックってなんだ? ボトルネックが「縛る」世界 アウトプットはもっとも能力の低いリソースに決定される たった一箇所のボトルネックが全体のアウトプットを制限する! ボトルネック改善の五つのステップ 物理的なボトルネックを超える思考のボトルネック いよいよ本題、思考のボトルネック 思考のボトルネック:「知識」ー「選択」ー「生/活力」の枠組み 第2章 「知識」のボトルネックを分解する 「知識」のボトルネックの枠組み 頭のよさの三つの要素「情報」ー「手法」ー「技能」 (1)情報(マテリアル) (2)手法(メソッド) (3)技能(スキル) 「情報」×「手法」×「技能」=頭のよさ 「情報」「手法」「技能」のボトルネックを底上げする 事例で読み解くー学校と書籍ー 学校で学力低下が問題に 最近のビジネス書の傾向 ボトルネック改善のスパイラルアップ戦略 足を引っ張る要素をなくす ひとつの要素が他を引っ張り上げるレバレッジ効果 各要素をどんどん伸ばせば、スパイラルで相乗効果が 第3章 情報のボトルネックを解除せよ これが情報のボトルネックだ! しらないことは高くつく 知らないと人生の収益は減り、コストが上がる 言葉は素材、言葉は道具、言葉は武器 言葉・情報を持たないものは支配される 情報のボトルネックへの戦略方針 情報の生産性アップ:時間をマネジメントする 生産性と付加価値の考え方 情報のボトルネックを解除する ECRSの魔法:やめる、同時化、順序変更、単純化 1 まず、意味のないことはやめてしまえばいい 2 付加価値へのマルチタスク化 非付加価値タスクのアウトソーシング 3 順番を変えるだけで、時間が浮く 4 単純にする、標準化する ESCRによる非付加価値時間の価値時間へのシフト ただ一回の魔法:エフェメラライゼーション テンプレートもチェックシートもエフェメラライゼーション 情報収集の回線ボリュームの拡大 情報のパフォーマンス改善にも手法がある 1 読み込みの高速化:速読、フォトリーディング 2 書き込みのデュアル化:オーディオブック 3 マルチタスク化:ながら族 4 人というメディア:セミナー 外部脳を使いこなす ネットという外部脳「大脳辺緑系」を持つ プッシュ型情報で選別もアウトソーシング:ML、ニュースクリップ プル型で情報を検索する情報ソースのアウトソーシング:検索エンジン、商用DB プル・プッシュ型はネットの典型:SNS、ブログ 情報投資と情報機器投資を惜しまない 他人の知識をお借りする人脈投資 情報のボトルネック解消後の課題は? 情報のラットレース 生産性の向上の前に、対象領域を「層別」する重要性 フォードの至言、「すべてを知る必要はない」 情報から、ボトルネックは移動する 第4章 手法のボトルネックを解除せよ 手法とは、情報をフォーマット化する知識 手法(メソッド)は情報をレバレッジする どれだけ知っているかは、「引き出し」の多さ フレームワークでレバレッジする まずは、決め打ちのレバレッジから!切り口のフレームワークを仕入れよ フレームワークは世界の切り口 代表的なフレームワーク 発展するレバレッジ!方法論的フレームワークを使いこなせ ロジカルな思考プロセス:ロジックツリー ロジックツリーはたくさんある ロジカルじゃないけど、破壊力抜群のマインドマップ 推論とは、フレームワーク自体で自分をつくる方法 演繹法(三段論法) 帰納法 仮説思考は仕事を∞倍速に! 情報不足もなんのその、「フェミル推定」 思考プロセスを活性化するその他のパズル問題 方法論のフレームワークに必須の基本的なフレームワーク ヌケ・モレをなくし、同じレベルでまとめるMECE(ミッシー) 俯瞰し、スコーピングで議論の土俵を区切る マトリクスで切ってみる 現実をモデル化して、モデル上で操作する 手法のボトルネック解消後の課題 マニュアルバカ、「株を守る人」にならない 三羽の烏はどこへ行った? 第5章 技能のボトルネックを解除せよ 技能のボトルネックとは? 兵法読みの兵法知らず 答えばっかり探さない 技能のボトルネックへの戦略方針 「再現性」のある賢い頭になるには、「体験」すべし リスクのない失敗を繰り返せ 技能の練習方法にも方法論がある! 三つの机上練習法 (1)個別の技能・技術の習得は、ひたすら「練習」 (2)要素技術を組み合わせて操作する訓練は、シミュレーションで 外資系コンサルがよくやる、同僚レビューによるシミュレーション (3)事例で読み解く、ケーススタディ ケーススタディ:ホンダはなぜ北米進出に成功したか? 三つの実地練習法 (1)ゲーム:古くて新しい学びの方法 (2)ディベート:思考のバトル (3)ロールプレイング:現実疑似体験 本番でも、進んで「失敗」しよう (4)「見よう見まね」で師匠の技を盗め・・・守・破・離 「身につく」から「身に染みる」へ 第6章 「知識」のボトルネックを改善しよう 自分の知識のボトルネックを見つけよう ボトルネック改善のステップ 知識のボトルネックを見つけるヒント ボトルネックを改善する二つの方法 (1)情報にボトルネックがあったら・・・「手法」によるレバレッジで押し上げる (2)手法にボトルネックがあったら・・・「技能」によるレバレッジで押し上げる (3)王道はボトルネックの改善 第7章 「選択」というボトルネック 「知識」も無駄になる「選択」というボトルネック 自分の居場所を選ぶ選択が、成果を決める 「ドラゴン桜」って知ってます? 「選択」のボトルネックを分解する 「認識」ー「選択」ー「前提」のボトルネック 「認識」が縛る、あなたの活躍の限界 人は何にでもなれるし、何でもできる 過去を引き継ぐ、奇跡のような先人の末裔 あなたは何を「選択」するのか? 何になりたいのか、何を選ぶのか 短期的な視点(1):「重要」と「緊急」の軸 短期的な視点(2):「好き」と「得意」の軸 短期的な視点(3):今いるところで真剣に あなたはどこから来て、どこへ行くのか? 長期的な視点(1):自分を「たな卸し」する 長期的な視点(2):未来を夢見る視点、未来から見る視点 「前提」も罠 思い込みや常識という箱 「前提」を見つける方法(1)「前提」を疑う 「前提」を見つける方法(2)コンフリクト(対立・葛藤)を見つける 人生は「選択」次第 人生はリハーサルではない 第8章 最後のボトルネック、「生/活力」のボトルネック 生きる力のボトルネック 「健康」のボトルネック 人間として、不可避のボトルネックがある 家族の健やかさ、職場の健やかさ、環境の健やかさ 3S:Simple-Small-Sustainable 「習慣」のボトルネック もっとも制御困難なボトルネック (1)小手先の技でとにかく着手、やる気にさせる (2)仕組み化して強制的に行わせる (3)目標を立て、目標を誘導装置にする 「好奇心」のボトルネック ワークライフバランス あとがき 何かをするときに、何の問題もなく片づくことは稀だ。 そんな時に、何が原因でうまく運ばないのか考えるときに、この思考のボトルネックの考え方は非常に有効だろう。 さらには、起きた事象に対処するときだけでなく、常日頃からボトルネックが生じないうように、弱いところを鍛えることも重要だと気づかせてくれた。 知識ややり方がわかっていても実行が伴わなければ意味がない。当然成果も現れない。 こんな意識を持っているビジネスマンに是非お薦めしたい一冊だ。 仕事アタマの設計図 思考のボトルネックを解除しよう! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/05 09:44:50 PM
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