偐万葉田舎家持歌集

2023/08/16(水)21:22

偐万葉・どち篇(その11)

偐万葉(345)

​偐万葉・どち篇(その11)  今日は偐万葉シリーズ第335弾の記事、偐万葉・どち篇(その11)であります。今回は、ヤカモチの会社時代の先輩2氏が相次いでご逝去され、その報を受けて詠んだ歌なども含まれます。  あらためて両氏のご冥福をお祈り申し上げます。 ​<参考>偐万葉・どち篇の過去記事は​コチラ​。​ 1.近〇氏関係  近〇氏は何年間かヤカモチの直属の上司であった御仁。  6月初旬にそのお嬢様からお手紙を頂戴し、同氏が4月14日にご逝去されたことを知る。 ​​  近〇氏逝去の報に接して偐家持が詠める歌4首​​​​君逝くと 卯の花くたし 降る雨に 聞けばしくしく 心そ痛き​​​​八女​(やめ)​の野に 茶摘みの歌も 聞こゆるか 空わたる風と なりし君にも​​​浦安の 日の出と届く 珈琲の 香にし偲ばむ 君が笑まひを​​六甲(むこ)の島に いつ聞きしかと 君が声 恋ふれば悲し 今日も雨降る​ ​​(六甲アイランド公園) ※​六甲アイランド​・Wikipedia記事の写真(投稿者:​663highland氏​)を転載。 2.木〇氏関係  木〇氏はヤカモチが入社した頃、本社の広報課長であった御仁。  その後、営業部門に転出されて、支店長や関連会社の社長を歴任されたが、営業部門に転出された頃から、仕事面での接点が生じ、親しくさせていただいた先輩のお一人である。7月中旬に、奥様からの暑中見舞いのお葉書が届き、6月25日にご逝去されたということを知る。  同氏は、健人会のメンバーでもあり、その会でお会いするというのが、直近の交際状況であったが、コロナ禍もあってか、このところはご欠席が続いていたので、2020年1月22日の健人会新年会の席がお会いした最後ということになってしまった。 ​​  木〇氏逝去の報に接して偐家持が詠める歌3首​​この三年(みとせ) 相見ることも なくありて 次には見むと 思ひしものを​​六月の 二十五日に 君逝くと ありし葉書に つき草の花​​金沢の 頃なつかしく 今更に 思ひつつぞ居り 君をしのびて  ​(ツユクサ) ※ツユクサは、万葉では、月草、都岐久佐、鴨頭草。 ​3.岬麻呂氏関係  岬麻呂旅便り記事にてお馴染みの御仁であり、掲載の歌も同記事に掲載のものの再掲載ということになりますが、また違った切り口、偐万葉という切り口でお楽しみいただければ幸甚に存じます。   岬麻呂氏の旅に寄せて偐家持が詠める歌15首 ​​​朝風は 静かに吹きて あかあかと 日向の海に 朝日が昇る (日向家持)   ​(20230608日向灘の日の出)​​​青島に 朝開きして 波乗りを 楽しむ人見ゆ 今日はよき日に (偐家持) ​ ​(20230608青島海岸のサーファー) ​​函館の 夜景は見せつ 天狗山に​ 見せむと待つや 小樽の夜景 (偐宵待)  ​​(20230623小樽天狗山) ​​我妹子(わぎもこ)と 小樽運河の 小夜小径(さよこみち) 二人し行けば うれしからまし (偐岬持) ​小夜小径(さよこみち)​​​灯(あか)​​​りうれしみ 我が君に ともなはれ行く 小樽の運河 (岬夫人) ​ (20230623小樽運河夜景) ​浜茄子と 浜昼顔の 咲く丘の 空にし凛と 石狩灯台 (偐家持) ​浜茄子の 丘の灯台 風の音(と)を 聞く人なしに いたづらに吹く (偐岬持)  ​ (20230623石狩灯台) ​ラベンダーの 風吹き渡る 上富良野           妹とたぐひて​​​​​​ 今年も来しか (偐岬麻呂)  (20230723日の出公園) ​ラベンダーの 野をなつかしみ 恋ひ来れば              風むらさきに 吹き渡りゆく (偐紫麻呂)  (20230723ハイランド富良野・ラベンダーの森) ​​あゝ富良野 風は清みか 七月の 野は紫に 波ぞ立ちける (偐紫麻呂) ​七月の 風は紫 あゝ富良野 君もラベンダー われもラベンダー (紫野晶子) (本歌)ああ皐月(さつき) 仏蘭西(フランス)の野は 火の色す 君も雛罌粟(コクリコ) われも雛罌粟 (与謝野晶子)      (20230723ファーム富田)       (同ファーム富田ラベンダーイースト) ​馬鈴薯の 花がもてなす 十勝野を 雲と駆けゆく 妹と駆けゆく (偐岬麻呂)  (20230723十勝平野) ​ヒマラヤの 青きケシをも 高温は         白くすなるか つや消しの花 (水差し家持)  ​(20230723ヒマラヤの青いケシ) ​八十(やそ)も過ぎ 八月三日(はちがつみっか) 展海峰(てんかいはう) 九十九島(くじうくしま)を 望みつるかな (偐岬麻呂) (本歌)七十に 近き春にぞ あひの浦 九十九島を いきの松原 (伊能忠敬)​西海の 九十九島の 青葉風 波を雲とし 流すや空に (偐岬麻呂) (本歌)きさがたの 桜は波に うづもれて はなの上こぐ あまのつり舟 (伝・西行) <注>奥細道菅菰抄には西行作の歌と記されているが、西行全歌集(岩波文庫)には収録されていない。  ​(20230810展海峰・九十九島) <参考> ​過去の岬麻呂旅便り記事は​コチラ​​。 ​​​​フォト蔵アルバム・岬麻呂写真集は​​コチラ​。

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