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カテゴリ:単発ドラマ
遅まきですが、ちょこっと感想をば(^^)
エルキュール・ポアロ=勝呂武尊 おお、「ル」と「ロ」だけ合ってる(笑) 一見、イメージが全く違う野村萬斎がポアロ役と聞いて かなり期待していた。 多分、多くの視聴者がそうだった様に 最初は、あの声&喋り方に、ちょい困惑。 でも、もしかしたら デヴィッド・スーシェ版ドラマの吹き替え@熊倉一雄へのオマージュかしら? 少なくとも、フィクションだということを強調して 作り上げられた物語世界をお楽しみ下さいということかしら? つまり彼を案内役として? と、好意的解釈。 で、結局のところ それがドラマ全体を象徴していた気がする。 ぶっちゃけ 期待していたほどの斬新さはなかったけれど 懸念していたほどトホホなデキではなかったと思う。 つーか なかなか面白かったデス。 私にとって初めて呼んだクリスティ作品で 傷跡が12、陪審員と同じ人数…という点が非情に興味深かった。 スーシェ版ドラマでは、ラストでポアロが下した結論が 原作や他の映像化作品とは違い、まさしく苦渋の決断で その苦悩を深く描いていたところが衝撃的だった。 そして今回は、第1夜の段階で そもそもの発端である剛力家の事件が身近に感じられ 関係者達の悲しみが切々と伝わってきた。 だから第一夜は良かったと思う。 あまり盛り上がりはなかったけど(酷 まあ、無難に作ってあるねって感じ。 ふぐの一夜干し等のクスグリに三谷節が出ているし。 第二夜は賛否両論ってところかなあ。 いや、面白くはあったんだけどね。 第一夜で剛力家のアレコレが行間から滲み出てくるのが良かったので 第二夜では、そこを直接描くと知って>観るまでは単純に前後編かと ちょっと過剰じゃね!?と思ってしまった。 実際、第一夜の時ほど切ない感情は湧かなかった。 でも、作り手側としては こちらの方こそ描きたいんだろうな…と思った。 事件そのものだけでなく その後、何年もかけて計画を練り実行に至るまでのアレコレも。 原作には詳しく描かれていない部分なのでイジリ甲斐もあるだろうし。 ただまあ長いので緊迫感なくなっちゃってたけど でも、そこはちゃんと登場人物の言動で説明してもいたしね。 つまり、当事者である彼ら自身が 時の流れにより最初の憤りをなくしてしまいつつあったこと― 計画がゲーム化してしまって、恨みより娯楽の様に変質していったこと― ラストでは罪を問われなかったことで調子に乗って 必殺仕置き人みたいになろうなんて会話も見られたし… ここのところは皮肉っぽくて悪くなかったと思う。 後味はイマイチだったけどね(^^;) ポアロの決断はスーシェ版の様には行かなかったけど だからこそアレは異彩を放っていて良しとしよう。 こちらの勝呂氏は、あまりにも明るく軽く 自らの信念を曲げてみせたけど(笑) これが最大の皮肉だったりしてね。 少なくとも 作り上げられた物語世界の案内役として 綺麗に綺麗に纏めてくれた…と言うべきかも? 原作:アガサ・クリスティ 脚本:三谷幸喜 演出:河野圭太 出演: 【一等客室】 野村萬斎(勝呂武尊)、佐藤浩市(藤堂) 沢村一樹(能登大佐)、富士純子(羽鳥夫人)、草笛光子(轟侯爵夫人) 玉木宏(安藤伯爵)、杏(安藤伯爵夫人)、池松壮亮(羽佐間・万年筆販売員) 【二等客室】 藤木隆宏(保土田・輸入車セールスマン)、小林隆(益田・執事)、二宮和也(幕内・秘書) 青木さやか(昼出川・メイド)、松嶋菜々子(馬場・家庭教師)、八木亜希子(呉田) 【その他】 西田敏行(三木・車掌)、高橋克美(莫・鉄道省重役)、笹野高史(須田・外科医) 【剛力家その他】 石丸幹二(剛力大佐)、吉瀬美智子(曽根子)、小林星蘭(聖子) 黒木華(小百合・小間使い) ☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆ http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/1720-2935dba6 ☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 人気ブログランキングへ blogramランキング参加中! ブルーレイBOX 缶バッジ ふぐ一夜干し お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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日本武尊をヘラクレスに対応させたのでしょうか(笑)
二宮君の「燃やしたくなっちゃった」でこけそうになりました…私原作読んでいないのですがあれは許容範囲ですか? 勝呂がむしろ進んで共犯ともいえる行動に出たのはびっくりでしたが、萬斎の芝居がかったセリフ回しも受け入れることができて、二話とも最後まで観てしまったのが一番意外かもしれません。面白いかったです! (2015.01.31 07:33:45)
私も、2話とも観ました。
1話は、原作に忠実な感じがありましたが、長過ぎて、私には、少し、退屈でした。 年末に、TBS系で放送していた短編オムニバス推理ドラマ集「このミステリーがすごい」の中にあった「カシオペアのエンドロール」(吉田栄作、藤原紀香が出演)の方が、オマージュとしても、私の中で、出来が良く、今作の1話目は、少し、物足りない感じがしていました。 でも、2話は、三谷幸喜さんらしさも出ていて、楽しめました。 結末は、賛否両論ありますよね。 私は、これが、右京さんなら、間逆の結末だったなぁ〜と、これまた、違う作品と混ぜて考えてしまいました^^;←テレビドラマの見過ぎ? (2015.01.31 13:37:20)
ありがとうございます。
原作を読んだのはもう随分前なので細かいところは忘れてしまいましたが、オチャラケたシーンはなかった様に思います。 でも、三谷幸喜の名前が冠されているので、ドラマのギャグは私的には気になりませんでした。 不快ではないものの笑えもしなかったですが(^^;) 萬斎の台詞回しは最初は「え~っ」と思ったけど、観てるうちに慣れてしまうもんですね(笑) (2015.02.03 23:03:53)
ありがとうございます。
確かに長過ぎ、起伏もなさ過ぎ…でしたよね(^^;) 私も右京さんを思い出しました。 彼なら絶対にあの様な結論は下さないでしょうね…そういうのも観てみたいかも。 あと私、パインさん(でしたっけ?喫茶店主)がその後どうなったのか気になります。 (2015.02.03 23:06:49) |