Ｇ党魂

前々回に登場したダーツの男が、先月でしたか、横浜だかで何やら
ダーツの大会があったそうで、誘われて行ってきたのだそうです。出場する側で。
彼はたしかに上手なのですが、やはり本当に上手な人はぜんぜんもっともっと凄くて
私も録画映像で見たことがあるのですが、「ほとんど間違えない」という感じ。

それでも彼は現状の実力以上のものがそこで出てしまい、自分でも驚いたそうです。
話を聞いた私は、環境でテンションが上がっていい方に作用したんだねえ、なんて答えた。
できた以上は自分の力だけど、なまじ絶好調時の状態を知ってしまうと
それゆえに平素に戻って練習するとき「こんなはずじゃない」っていう現状と
戦わねばならない時間がより大きく深くなってしんどくなるね、みたいなことを言うと
本人もそれを自覚していて、これから大変そうです、と言っていた。

阿部が今ちょうどそれと同じような状態なんじゃないでしょうか。
３点ビハインドの最終回にランナーを１人置いて阿部に回ってきました。
初球フルスイングで空振り。解説の梨田さんが、一発狙ったスイングですね、と一言。
小笠原がよく代わったばかりの相手投手をビビらすため（※裏づけはないけど）に
わざとフルスイングで空振りをしていましたが、阿部のはそういうものではないと思います。

おそらく終盤の絶好調時の状態ではないという自覚から、何かしなくてはいけない、という
打開策のひとつのつもりなのだと想像します。焦りと言えば焦りですね。
だいたいはこうして深みにはまるものですが、さてどうなるやら・・・
巨人にはいい選手がたくさんいるわけですから、このシリーズもし仮に阿部が打てなくても
他がフォローしなければいけません。

さて、今日いちばん痺れたのは９回表。
谷繁が初球を打って代走英智を返した犠牲フライです。
そう、そこ初球。初球から狙う、初球から打つ。そうだ、さすが谷繁！　よしゃ行った！
ありゃ、アウトか。でもサードランナーは代走英智、１点取れる！
こうして喉から手が出るほど本当に本当に欲しかった１点が入りました。
きっちり犠牲フライ。きっちりホームイン。いやあ～これですよねえ。

西村から取ったというのも大きい。「投げさせておきたかった」が表向きの理由でしょうが、
やはり点を取られたくなかったからこそ継ぎ込んだはずのクローザー。
今日は小山と西村は雰囲気に完全に飲まれてましたね。
これで星ひとつリードということになりますが、巨人はひとつ勝てばまた
いろいろ変わるでしょうから。
中日の仕事は「寝た子を起こさない」ことだと思います。