今夜も山の中

2005/10/12(水)00:05

山と酒

山の楽しみ方(13)

長く読んでくれている方はご存じと思うが、私はお酒が大好きだ。しかし酒好きということでよく勘違いされて、同僚などから飲み会に誘われるのだが、私は酒は好きだが居酒屋とか飲み会と言ったものは大嫌いなのだ。好きなのは酒であってどんちゃん騒ぎではない。 そして好きな酒は心から自分が落ち着ける環境で飲みたいと思う。それが私にとって自宅かもしくは山なのである。 山で飲むのはいい。まず静かだ。隣の団体の下卑た嬌声をきかなくてもいい。聞こえるのは風の音、葉ずれの音、川の瀬音。そして薪のはぜる音くらいか。そして山は帰らなくてもいい。酔っぱらったらテントにも入らずバタンキューでも誰も文句言わない。終電気にしてふらふらと帰る必要もない。吐きたくなったら森の中にでもいけばいい。 それから居酒屋みたいに時間制限がない。朝が来るまで飲むと翌日がしんどいけれど、若い頃はよく4時5時まで飲んで翌日普通に山登っていあたものだ。山で飲むときは時計をはずしてしまう。すると今何時だかさっぱりわからない。わからないから気にしない。時間を気にしないで飲むとは何と幸せなことだろう。 あとこれはあまり言わないようにしているのだが、山で飲んでみない?という誘いは女の人への誘い文句としても効果的(らしい)。山という場に特化した誘いなので比較的興味を引きやすいと同時に自分の特異領域をアピールできるというメリットもある。しかも泊まりが前提となるにも関わらず山ということであまり警戒されない。そして実は何を隠そう私と妻のつきあいのきっかけも山での酒の席にあったのである(*^_^*) ことほどさように素敵な山での酒であるが、難点と言えば、会場が遠いこと。大抵自宅から1泊2日くらいかかるものだ。 そして飲食物はすべて持ち込まねばならない。つまみなら野山の恵みをいただくこともできるが、酒は自前である。ジュースに砂糖と酵母を入れて発酵させて数日後にいただくという方法もあるがそれは日本では法で禁じられているのでやってはいけない。原則麓で買ったものを担いであがる。 こんなに飲める分けないじゃんとか思って少な目に酒を盛っていくと大抵足りなくなる。そして足りなくなったら延長はない。 会場作りからつまみの準備からすべて自分たちでやらねばならない。焚き火の炎が小さくなれば酔っぱらった足でその辺の谷に降りて薪を拾ってくる。結構めんどくさい。めんどくさいけど楽しい。そして何遍となく行った飲み屋の光景よりも、たった1回だけ行ったその山で飲んだ夜のことを鮮明に覚えていたりする。 そんな山の酒がやめられない・・・

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