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飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)

ザ・キング・オブ・ドリーム創造者の夢3

ザ・キング・オブ・ドリームあるいは創造者の夢3 
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yama-kikaku.com/
●現在編集中●
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道化師マリクはたじろぐ、いや、そんなはずはない。前の世界だ
と、これは夢なのか。
 「ドクターシュッカ、君はまだ気づいていないようだな’一
 道化師の顔はまっ青になっている。
 [君は、私の夢世界でコルゴダシティ]のI・厄分なのだ。私の兪匝
界が崩壊すれば、君自身も無論、消えてなくなるのだI
 「削じられん」
 マリクはしばらく考え、やがてある丞に気づき、デルガの方に指
をむけた、
「スプローギン大佐だな、あなたは」
 デルガは笑っている。
「そうだ。が少し違う。私はスプローギン大佐自身ではない。スプ
ローギンの昨‥った夢世界の彼自身の投影なのだ‘一
「それじゃ、あのピブラフォーソは」
 マリクは今にも目玉が飛び出しそうだった。
「そう、アイラの変化した姿なのだ」
 舞台の上では、Jとビブラフォーンことフイラの演奏は{ハルフ
ォードの稲妻}の最終楽章にはいっていた。観客はすべて感覚の世
界に没入していた。



気づいただろう、君と仏以外の人・闇はすへて恍惚状態にはいって
る。すなわち杖々の竟識のみが実在する、いや実在していた人間
それな・のだ1‐
 この時、すでにJ・ポラードはビブラフォーンとの意識が同誠し、
一つの共生息識になっていた。
「J、私がわかるわね」
「そう、払は、今になってやっとわかった。許しておくれ、アイラ」
「私達はやっと一つになったわ」
「そうだ。そして我々は、我々だけの世界を作れる」
「いけないわ、J、曲の人々にも喜びをあたえてあげて」
「何だって、どうするんだ」
「JP359をすべての人々に与えるのよ。各々の・人が自身の夢世・界や
持てるのよ」
 Jは実世界の過去を思い出し始めていた。
 研究室のドアを荒々しく開け、二人の制服の男がはいってくるの
がJの目に映った。制服から見ると、国家安全局の人間らしい。ベ
ルトの峻には銃が装着されている。
 「J=ポラードだね」
 背の高い方の男が言った。片ほほがビクビク勅いている。
 「そうです。私がJ=ボラードです。あなた方はすぐさまこの郎飽
からでていっていただきたい。私はソネ将軍から金梅を委任されて
いる】
 Tての、ソネ行軍からの命令だ」
 ・らう一人の仙はばのせまい男がいう。二人は同時にボラードの両
・いきを押さえた。
「Jボラーード、右を国家に対する反逆罪で・逮捕する」
フ逮捕?コ家に対する反逆罪だって?何かの間違いではないのか」
136 -
-
「それは、お前白」身の胸に聞いてみろ]
「まさか、JP359の件ではないだろうな」
「ぞうだ」
 ボラードはヽ世界が足もとから崩れるような気がした。
ボラードま
    6
囚家安全局の一能屋にすわらされている。
 「将軍、なぜ仏がこのような扱いを受けるのか話してほしい」
 こごフード、わからないのか。私は君に、戦場の兵士の恐怖感を減。・
少させる薬を作れと命令したはずだ」
に呼びだされ、国家安全局にいるソネ将軍は哉げんを懸くし
 「将軍、だから、私は兵士の気分がハ″ピイになる薬を作ったので
すよ」
「私は君の報告書を涜んだのだよ」
【それじゃ、充分、あの薬についてはおわかりの’はずですね】
「が、君は恐るべき点を指摘していた。。JP359が、ある補の超能力
者に与えられた場合、彼の妄想が、現実の世界として構成されると
いう、これは事実かね」
「そうです。いやそれ以上といった方がいい。自分の超能力に気づ
いていない人間の超・能力も目ざめさせら・溢きをするのです】
「という小は、この世界の基準が崩壊しかねんという事だ・戸一
{。そうです。逆にいえばJP迎は恐るべき兵器となるのですI
 丿汗水ラードは少しだまってそれから言った。
「それを使える者は新万一発乃・函迫者ともなれるわけですよ」ボラ‘‘
ドはニヤリと笑う。
「わかった。JP359の使用を停止するように説得する」
 ソネ将軍は厳然といい放った。ボラードは顔色を変えた。
「なぜですか。なぜこんなすばらしい兵器を」
「すばらしい兵器だと1世界を滅亡させてしまうような兵器だぞ」
「将軍、いいですか、私達は核という本当に人間が消滅丁る兵器の
上に住んでいる。それに比べれはJP59がどんなにすばらしい兵器
かおわかりにならないのですか。JP359は実際に人を殺しはしない。
人間をハッピイな気分にし、攻撃尽・能を失しなりせてしまうのです
よ」
 「J=ボラード、君は狂っているよ。JP359はドラッグではGいか、
こんな薬を戦争に使えると思っているのか」
-・¬
どうするおつもりですか」
早刻、袋造停止だ。君は監獄に入ってもらおう」
ボラードは笑っていた。
「将軍、もう遅いですよ’一
「何だって、どういう意味だ」
[すでにJP359は核ミサイルに、核の変りに積み込ま
れている」
一。だれがそんな指令を出したのだ’一
「それはあなたですよ」
 毎車カ方が今度は顔色を変えた。
「ポラード、私に薬を便ったな」
「さっしがよろしいでTね。その通りです。それに、敵陣営ごミサ
イルもJP359のミサイルとなっているはずですよ’一
 「・やはり、君だったんだな。国家に対7る・。裂切り者は。敵がJP359
lyj
と同じ成分の薬を作りあげたという情報がはいったのだ。誰がその  「尾行車はいないようね」
裏切り者か我々は調査していた。君の処刑はこれで決定だな」     「わからん。奴らはプロだからな」
 将軍は、電話をかけようとした。                 「ポラード、これからどうなるの」
 「将軍」J=ポラードが呼びかける。将軍がボラードの方を昆たの  「いいか、アイラ、よく聞いてくれ、俺はこの世界を滅ぼすことに
が間違いだった。                         決めた。この腐り切った世界をな。新しい世界をきずくのだ」
 将軍の顔に、ボラードの顔から何かが飛んだ。将軍は例れる。ポ  「でも、ポラード」
ラードの奥歯には神経剤の入った小型ミサイルが隠されていたのだ。 「いい、アイラ、君のいいたい事はわかっている。でも何度もいっ
「将軍、私の言う通りしゃべれ」                  た様に、各々の入閣が自分自身の想い通りに暮せるのだぞ。最初の
 将軍はうなづく。Jポラードのあやつり入形となっていた。    一発のミサイルでそれは始まるのだ。ポラードの眼はまっ赤に燃え
「ボラードにかけられていた疑惑ははれた。彼を研究所に帰してい あがっているようだった。
い、そういうんだ」
 将軍は電話に向かってそうくりかえした。ポラードは机の下にセ
 ットされていたカセ。トテープからテープを抜き取り、新しいテー
プに変えた。そのテープにはポラードと将軍の会話がはいっている。
が、ポラードの疑いが晴れた形の内容になっている。ボラードが将
軍との過去から現在までの会話を総て録音し、編集しなおしたのだ。
 国家安全局からおもてへ出る。通りを渡り、角を曲る。
 アイラがフィアットに乗って侍っていた。
 「ポラード、大丈夫だった」アイラはだきついてきた。
 「ああ、何とか脱出できたが、すぐ私のトリ。クに気づくだろう。
早く、あそこへ辿り看かなければな」
「わかったわ。すぐ車を出します」
「いいか、尾行に気をフけろ」
 アイラはフィアットを勁かした。バックミラーで見るが、それら
しい車は見つからない。
  ワルシャワ旧市街は、ポーランド観光のメ。カである。今日も旧
市街は鮫先客でごったがえしている。鍬を外に止めた。
  この町は第2次大戦下、ヒ。トラーの命令一下、完全に破壊され
たのだ。そして大戦後それこそ、レンガの一つ一つをひろい上げ、
積み上げ、復原した街なのだ。16世紀の風景を今に伝えている。
 街の中央に名物のオルガン弾きの若者がいる。。いつもの通りオル
ガンをひいている。
 Jは観光客の様にゆっくりと近づき、
 「イーゴリ、いいか」と尋ねた。
 「大丈夫だ。まだ追跡者はここまで入ってきてはいない」イーゴリ
はオルガンを弾きながら答える。
「それじゃ、消えさせてちらうぜ」
「わかった」
 二人は、観光客用の馬車が通りすぎたその問、はめ石をはずし、
14りー
-
その下に入り込む。
 舗石の下は地下水道になっていた。第2次世界大戦中の対独ゲリ
ラが作りあげていたちのだ。Jとフイラは進んでいく。
「ここだ」Jが言った。
 地ド水道の梯壁にわずかな印があった。
「ここが侠の研究所だ。秘密のね。ここからJP359を東せたミサイ
ルを発射できる」
 Jとアイラは研究所の内部随随を作・勣させ始めた。
 大佐は一人の兵士に命令した。
「仲間によってね、ビスワ川の河底船から発射されたのだよTあな
たはミサイルを敵陣営に発射したと考えるだろう。がわたしは同盟
国に対し発射したんだ。もう数分でカタがつく。でも君達はそう考
えなかったろう」
「くそっ
大佐は
.4j 1.
ごフードを銃でなぐりつけた。
「当然、同盟国は敵陣宮からのミサイルだと考える、それでジ・エ
二時間後、ようやく、すべてのミサイルのセごアィングが終った。。 ンドさ。一発でも小型のミサイルが爆発すれば、匝・界は大戦争には
Jはミサイルの・発射ボタンを押そうとする。指をかけた一肩。砿  いる。といってもドラッグ=ウォーなんだがね」
宛所の壁が吹き飛ぷ。
 旧市街ではオルガン弾きのイーゴリが別の曲を弾き姑めた。合図
だった。
 砂ぽこりの中から背の高い制服の男が現われる。銃を手にしてい
る。後から数人の兵士が入ってくる。
 「ようやく会えたよ、ボラード君。ここに。隠れていたのか。そうそ
う自己紹介しよう。砥は、国家安全局応クネコバ=スーノローヰン大
佐だ。さて、ポラード君。その汚・ならしい手をそのスイ。チから・ウ
けたまえ。言う事が聞けんとならば、その手を吹き飛ばすがいづかI
「大佐、残念だね」
【残念な・い’はどっちかね、ボラード君】
「あん・たは遅かったよ」
「何をいっていろ。負けおしみかね」
「いや、逞う。すでにもうミサイルは発射されたよ」
「何だと、おい、お前誠べに行けI
 先刻の兵士がもどってきた。
「同盟国に一発のミサイルが打ち込まれた様です。粂列車は戦”闘杭
貼に入りました一
フボラード、君は世知を滅はしたな」
「。いや、大佐、そ紅は違う。私は副世界を創造したのだ」
「よし、たわごとはいい。表へこいつらを連れ出せ」
「どうやら、君は自分の体を戦車でひきつぶされても白状しそうに
ないなI
 スプローギン大佐が求めている9t’‐4.59の解’ぶ剤、中和抑・だ

た。スブローギン大佐は、ホラードの研究室を脱会した時に、中
・ 相剤を・作っていたらしい事を発見していた。
  が、すべてのデータはボラードがにぎって

ンュ四。。力がJに神経緩和剤ぞ射つ。
フてれじゃこれはどうかこ」


りり


た。ドクタ
口1-

スプローギンは兵士に命令した。兵士が連れて来たのはアイラだ
た。
 ボラードはその意味がわかった。                一
「やめろ、スブローギン」ポラードは声をかぎりに叫んでいた。 一
 兵士はポラードと同じように道路の上にアイラを横たえ、しぼり
あげた。                              一
「ボラード、私の事を気にしないで」               一
「いやだ、だめだ、アイラ、私の犠牲になるべきではない」    一
「愁嘆場はそのくらいにしろ、ポラード、我々が本気である事を見一
                                J
せてやる。やれ」                          。一
 スプローギンは命令する。                   】
 「くそっ、やめてくれI、わかった。白状する」         一
 しかし、スプローギンはストップの命令を出さない。      一
 戦車はゆっくりとアイラの体の方に近づいてきた、       一
 「白状する。言ってやる。スプローギン、やめてくれI」     一
 「ポラード目‥」アイラが絶叫している。              ]
 戦車のキャタピラはフイラの体をバラバ’7.に引きさいた・血の海‘
である。。片わらの兵士がはいた。                 一
 「アイラー。くそっI」
 ボラードの叫びは、人間のものとは思われなかった。’声は旧市街一
に唇きわたる。                          一
 「スブ『ローギン、覚えていろI』
 ポラードの体は小刻みに震えていた。目は何にもみなかったよう
に固くつ・ぶっている・やがてヽポラードの託から血の涙 あふれでI
ていた、疑いもなくそれは血だった。
 ボラードの中の脳は、第2回目のJP359を搭拉したミサイル発射。
の指令をだしていた。・
 ポラードの秘密の堪所から、それは蒼弩に向かって放たれていた。
 スプローギンはボラードに言った。
 「次は宕の策だ。君の場合はゆっくりやってやる。まず、左手からだ」
 ボラードは返事をしない。自らのからにこもっているようだった。
 「いいか、ポラード、白状するなら今だぞ」
 沈黙が続く。
 「よし、やれ」
 「大丈夫ですか、大佐」ドクター・シュ。カが尋ねた。
 「いい、私がすべて責任を負う。本来はこやつが、先に戦車にひき
つぶされるべきなのだ。国家に対する裏切り者。いや、全人類に対
する裏切り者なのだから」
 戦車は再び、ゆっくりとポラードの方へ近づいてくる。
 上空に飛行物体が飛来してくる。JP359を積んだミサイルである。
誰も気づいてはいない。近距趾をマ。ハ3でそいつは飛んで来た。
 いやな音がした。ボラードの左手はなくなっていた。戦車が通り
すぎたのだ。
 「うっI」ポラードはうめき声をあげる。
 瞬間、あたりは光に包まれた。その時、敬虔なカトリック教徒で
あったスプローギンは自分自身が、まるでゴルゴダの丘にいて、キ
リストの処刑に立ち合っているように惑じた。張り付けにされたキ
リストか路上のポラードーの像と重なりあった。
 それが、‘この世界においてスプローギンが見た最後の光景で、ス
プローギンの脳裏に焼き着いた。
142 -
-
 ボラードの顛の中では、アイラの愛しい姿が思いおこされていた。  神の左手のほ誕はここに終止符を打った。
アイラは、ポラードの応接間で、グランドピアノを弾いていた、そ
の曲は『ハルフォードの稲妻』である。二人の好きな曲だった。
『ハルフォードの稲妻』は大海原を行く小さな帆船を歌ったものだ。
 大荒れの嵐の海を船は波頭にもて遊ばされ、海面を上下しながら
進んでいく。ハルフォード岬の燈台が『吃えてくる。そnを辰訪に発
見するのは高校の教。師なのだ。
そして一つの世界は終った。
 フォトンで演奏される『ハルフォードの稲妻`一はいよいよ綬汝の
一如を残すだけだ。
「そうか、わかったよ、少佐、また会えるかもしれんれ」
「そう、ドクター、払もそれを希望しているI
 ダン。
 ピブラフォーンが弾き終った瞬間、大歌界の壁は続々と崩れ落ち
ていき、そこから一勢に光が放たれる。光の・咎茂たちであった。。ミ
サイルが他の夢世界へ向かって発射されたのだ。しかし大数界カ山‐
にいるゴルゴダシティの巾民たちはその姿は見えなかった。二ばこ・に
もうビブラフォーンの演奏で感極まっていたからである。
 一髪虹がフォトンを襲っていた。光が放たれた直後、黒い闇がゴル
ゴダシティを奴った。
 やがて大自然が§ってきた。
 ゴルゴダの世界は白球と化した。
Jとアイラの意識は何もない空間の中を浮遊している。



、新しい世界が始まるのね」丁イラの意溢がいう。
そう、今度の世界は君と一緒だよ」
二人の意汲に急’似な光の激流の中に飲み込まれた。
暗黒が続いた。
 .J一才ラードの妥泄界
  Kは光の草原の巾に立っていた。光の草原には光粒子が振り汪い
 でいろ。池っくりとゆっくりと、光の草原は光粒子がたまり光り‘・`一・
。き恰めた。
  光粒の一位、その中にーの意捗は凝縮されて、草原の中にころが
-
ている。
他の人々の意識世界も光粒子の一粒
るのだ、

II
総ての光粒子が一つの意識世界だった。
同じように凝縮されてい
 「大戦役」は実はドラッグ’日ウォーだったのだ。夢戦争、あるいは
幻想戦争と呼んだらいいのだろうか。
 相対する陣営が、お互いにドラフグを発射しつ。つけたのだ。
その中で一番強列だったのがJ・ポラードが拓装したJP359だ’。。
たのであツ?.
143
 個人の妄想、幻想が解放され、個々人だけの幻想世界夢世界が地
球上に実在化された。
 多くの人々がより強い妄想力を持つ人間の世界にとじこめられて・。
いたのだ。                               E
 ゴルゴダシティ=スプローキン大佐の妄想世界の中で、J・ポラー
ードの意・該はビブラフォーンこと、アイラの意識と合体した。  一
 そして二人の意識によってJPmが全て、隠し垢所から全ての幻一
想世界へと拡がったのだ。                    」
 各々個人の夢世界が存在するようになったのだ。Jの意識はこの一
多ま夢世界のドラ。グ・ジャンパーになってしまったようだ。  一
 Jの意識は他人の夢世界から他人の夢世界へと次々とトリップし]‘
てゆき、Jの意識を他の夢世界の構成要素として刷り込んでいく。一
 やがて、jの・息識を中心軸として一つのまとまった幻想世界がで11
きるかもしれなかった。それはいつだろう。            一
 が、時間の観念も、幻想世界ではあいまいな址県にLかすぎない。一
 あるいはまたJの存在自体が、誰かの幻想世界の中の一構成要素}
かもしれなかった。
 Jばいいしれぬ巨大な暗渠を昆たよ・っな
-
思いがした。
Kは光粒子をゼっせとかき集め始めていた。          一
この巨騨ではKの秘族しか光粒子を集められない。       一
死粒子はすぐに輝きを失なってし・そっ。             一
Kは集めた光粒子を小高い丘の上にあるクリスタルパレスヘと運一
.こ ̄l

 C
 火が飛んできた。地獄犬がKの方へ火を吹きかけているのだ。
 「ウルー おやめ!」
 鋭どい女の声がする。声には似合わずきゃしゃな体を持つ英少女
が地以犬を押さえた。
 地獄犬はクリスタルパレスのまわりに放し飼いにされている。ク
リスタルパレスの主人は変人だといううわさだったが、Kの集める
光粒子を高く買ってくれる。それだけでKは充分だった。
 クリスタルパレスの中、輝きの間には、全盲の少年が椅子にすわ
っていた。
「フイラ、どうかしたのかね」
「いいえ、J、なんでもないの。ただ地獄犬が、光粒子を集・ので果
てくれた人にほえただけなの」
 「そうか、だれもケガはしなかったろうね」
 「そうよ、ポラード」
 「そう、それじゃいいよ。君こちらへ来て」
 J・ポラードはアイラの手をにぎる。
 二人の前にはキーボードとCRTがあった。
「ねえ、ポラード、次の光粒子を写してみて、どんな世界なのかし
ら、楽しみだわ」
ご万っ、また、僕が登坂するだろう。どんな役割かな」
「そうね、それが私にとって一番楽しいのI
「佼はキング・オブ・ドリーム。そして財は」
「クイーンーオブ・ドリーム」
「我々は他人の夢世界のすべてを・のぞくことができるのね」
「そうさ、アイラ」
14 1


二人の楽しそうな姿をKは見ていた。今日はたくさんのお金をも 一
らえた。明日はもっと光粒子を集めてこようと思った。
 Kはクネコバ・スプローギンの意識かもしれなかった。
 jとアイラは他人の夢世界をCRTを通じて見ることができろ。
光粒子の中の一人一人の夢幻…医界を。
 CRTをのぞくポラードのかたわらで、アイラはビブラフォーン
をひき始めた。曲は『ハルフォードの稲妻』だった。
 ボラードは目は毘えないが、心でCRTを昆ていた。
 蝶が翔んでいた。この煙はどこの空間を翔んでいろのだろう、
 Jはその蝶にぢっている自分を発見する。
 肢ばどうやら自分が新しい宇宙空間創造の種子の中を翔んでいろ
らしいと感じていた。
 ギンター・ソンデルン。新しい£恰だ。太岫の子。
 どうやら彼こそ、新宇宙鎖造の起爆剤らしい。
j和

ゝr7

 スペシ々ルサンクス トウ
 片山稚溥、タナカミノル、笠松洋夫妻。。この作品は東京で制作
されました。


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