私の中の彼へー青き騎士ー第17回
私の中の彼へー青き騎士ー第17回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Manga Agency山田企画事務所★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★★you tube★シーン15 が残念ながら、私だけの力では、アイスは打倒できないのだ。「お前の力は、高々、そのくらいかい、おかえしに力とは、どんなものか見せてあげよう」アイス体表の色が激変する。私の体温がだんだんさがっていく。私の体はもうアイスの思うがままだ。「誰か、誰か助けて」 アイスがいう。「とうしたい、沙織、もうだめなのかい。お前の青き騎士はどうしたんだい」「地球意志、どうか、助けて」「だめだ、私の意志力も、そこには侵入できない。アイスの強固な壁がきづかれている」「なら、零を零を復活させて」「何ゆえに」「零を再生し、私のパラパワーで戦うわ」 地球意志によって、半分壊れたの零のボディが送り込まれてきた。「ほう、助っ人を呼んだが、零とかいう装甲機、そのガラクタは動けるかかね、ふふ、役に立つのか、沙織」アイスがほくそ笑んでいるようだ。「零、どうしても、あなたは動けないの?」私は、零にも呼び掛ける。「沙織か、ありがとう。再生してくれて。ああ、私もかなりのダメージをうけた。動くのに苦労しているがな」 零が答えた、 その時、私の体の中に埋め込まれた記憶が、叫んでいた。 記憶の中だ。遠い遠い記憶、少女の頃だ。 たしか、養母さんからいわれて、愛しい「犬」カリンを解体した。 IC部分は,その時の家族の食いぷちになった。が、しかし、何からにひっかかっている。そうだ。昔、IC部品を記念として私は体に埋め込んだ。カリンの中心頭脳の一部だ。それが私を呼んでいる。それが「零の体の所まではっていけ」そう言っている「私カリンの頭脳なら、零を動かせる」 私は必死に念じた。「カリンの中心頭脳よ。私の体より出でよ」 私の頭中で、何かが、もぞもぞと動いた。そいつは、最初は、ぴくぴくという微妙な動きだったか、ゆっくりと私の頭をゆさぷる程の動きをした。 やがて、その何かは、私の頭の表皮にむかい動き胎めた。私の皮膚がさけて、そいつが飛びだしていた。いたさは感じない。が、たぶん、私の体は血まみれで、私の頭は割れていたろう。じわじわと、血が身体中からしたたりおち、私の体と心を濡らしていた。たぶん、それは、地球の涙だ。血のナミダだ。ロボット愛犬カリンの小型頭脳だった。血まみれのそれ。「お願い、零をうごかして、カリン」 私の好きだった犬の名前だ。その時、私は叫び、狂乱していたろう。カリンの小型頭脳は横たわる零の中に突入した。零の機構を始動させ、パワーアップさせ、起きあがらせた。「沙織、カリンのおかげて、何とか動けるぞ。喜べ」再生したばかりの零が言う。 翔のぬぎすてられた零が、動いていた。「俺も手を貸す」誰かの力が加わる。私は叫ぷ。「いったい、あなたは」翔の声が聞こえる。「俺の残留思念も零を動かしている」「私の体は滅んだが、まだ俺の体の一部である零は、思念で動かせる。さあ、沙織、君も零にのって戦え、私の零と沙織、君の力が加わったならばアイスを倒せる。戦え、沙織、いや、戦ってくれ、君と俺のため、そして地球の未来のために」(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所20090701改訂Manga Agency山田企画事務所★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★★you tube★