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飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)

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トリニテイ・イン・腐敗惑星

2008.08.01
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フアンタジー「トリニテイ・イン・腐敗惑星」■第2回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html


腐敗惑星(2)
《回収子ゲノン》
遠い旅だった。やっと恋人に会えるのだ。が、その恋人はもう過去のことは忘れている。
なぜあの星に飛来してきたのか。
そんなことすらも、ひょっとして昔の恋人であるゲノンのひとすら覚えていないのでは。
ゲノンはぞくっと身震いした。
そんなことはありえないはずだ。

我々の種族は記憶をよりどころに生きている種族なのだ。
それゆえに、回収子「ゲノン」の役割は大変なのだ。
このあたりの宇宙の記憶を任務づけられた端子、コードネーム“レムリア”が、
連絡をしてこないばかりか。どうやら形態変化を起こしたらしい。
そういう報告が、「ノド」のドームに連絡が入ってきていたのだ。急遽、
回収子が派遣されることになった。それがゲノンだった。

《回収子ゲノン》
「何という汚らしい星だ」
それがゲノンが腐敗惑星を見た印象だった。肌色か、人間体の血色、
その肉色、どすぐろく腐った色が地表の上で、ぐるぐるまわって移動していた。
まるで惑星自体が生物で、腐った肉の海がたゆとうているようだった。
臭い感覚はゲノンにはなかったが、もしゲノンにそれがあるとしたなら、
嘔吐していたろう。それほど遠くから見てもおぞましい星だった。

本当にレムリアは、まだこの星で生き残っているのか。絶望がゲノンの心を占めた。

(2)
 一角獣は、長い時間、舞おうと思った。
その行為が償いにあるかもしれないと思ったからだ。
その行為以外に感情を表す方法がなかつた。
涙もでなかった。はぎ取られてしまった人間としての感情。
心の動きは決して戻ることはないだろう。


 筋肉がはためく。
血流が彼の体を巡る、波打つ。充分な酸素が必要だつた。
この星はあまりに寂しい。

彼の体を充分に動かすにたるだけの酸素がなきに等しい。
 昔の元とうりの自分の姿を思い起こそうとする。
が、残念。記憶がないのだ。

誰かにははぎ取られた、そんな気がした。
 『僕は一体何者だったのだろう。今の僕は一角獣だ。
悲しさを紛らわせるために踊るんだ、一角獣にすぎない事を忘れようとして。
それもこの放棄された星の上でただ一匹だけだ。なぜなんだ。寂しいよう』

 彼は興奮していた。顔には何かが濡らしている。

『何、これ、生暖かいよ。いやだよ。血だよ』

いましがた、彼の鋭い角が屠った相手の血だった事にきづく。
 『僕の踊りは死の舞踊だったんだ。任務はこの呪われた
星の腐った生物を殺戮することだ』
彼は急に自分の任務にきずく。

『でも、一体だれが僕にこの役割を』
いっそう疑問が深まる。

 腐敗の肉は一角獣の足まで及んでいた。
少し動くと足がずぶっと沈んだ。
目の前で爆発が起こる。
何やら、分からぬ生物の内蔵が膨れ上がり破裂したようだった。
臭気が立ちのぼり地平線は真っすぐには見えない。歪んで見えた。
 彼の頭の中に、急にイメージが広がっていた。

記憶がもどったのか。それとも。


(禁断の実を発見し、彼女がそれを食べたなら、そう、王が発生するかもしれん)

『一体、何なの、このイメージは。禁断の実だって、それに、彼女だって。何なの』

 この意識の流れは。彼は一層激しく体を動かす。
目の前の腐敗物へ体ごと、身をぶつけるユニコーンだった。
(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
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最終更新日  2008.08.02 17:52:25
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2008.07.31
フアンタジー「トリニテイ・イン・腐敗惑星」
(飛鳥京香・山田企画事務所・1975年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html


フアンタジー「トリニテイ・イン・腐敗惑星」(1)

 ミラーは闇の中を飛んでいた。宇宙連邦の辺境、腐敗惑星の上空だ。
 惑星は相もかわらずどろどろした色をしていた。そして、蠢いている。生命体が一部分生息しているなどとは、想像もつかない。

 ミラーはすでに惑星に降下してあったポッドを回収していた。このポッドから、この星の情報を得ているのだ。
 時々、惑星表面の腐肉によってポッド内部が侵食され情報を発しなくなる。それを発見し、収容し補修するのが、ミラーの仕事だった。

 他の仕事といえば、この星への侵入者を破壊する防衛機構、ドリフィングゲートのメンテナンス。 ドリフィングゲートには光子ミサイルが装備されている。

 ミラーの現在唯一の話し相手は、この小型宇宙船のコンピュータ、ツランだけだった。このツランは女性のパ-ソナリティ設定にしてある。

「この星に本当に宝があるのかな、信じられないね、ツラン」
 コンピュータ、ツランは答える。「データがないんだららね。答えようがないじゃない。無理いうんじゃないよ。私はそれでなくても忙しいんだから。自分で考えなよ」
「まあいいさ、独り言だよ。さあ、監視衛星、フライトデッキへ帰り、ラフラタの顔でも拝むか、あの不機嫌な顔をな」
「よーく、言うよ。あなたも不機嫌な顔だよ、負けずおとらずね」

 腐敗の風が、ミラーの小型宇宙船の外を吹き荒れている。
 フライトデッキは、降下ポッドを管理する惑星ステーション。監視衛星であり、惑星の周遊軌道に乗っている。がこのオートメーション化されたステーションには2名しか配属されていない。この星は重要視されていないのだ。 

しかし、監視衛星の宇宙士たち以外にも。生命体は存在する。

姿は見えず、存材も気づかれず、彼らはいる。
 『我らは風民(フーミン)、歴史の表面にでることはない。が、我らは必ず、この星の歴史の変遷に居合わせる。連邦の監視機構の奴らは我らの存在すら、きずかぬ。が我らは生きている。存在している』
 形もなく、姿もみることのできぬ意識体が、この惑星上空部に生息していた。

(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
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最終更新日  2008.08.12 17:42:41
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2008.04.02

■トリニテイ・イン・腐敗惑星■第31回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

「トリニテイ・イン・腐敗惑星」 山田企画事務所 飛鳥京香の「義経黄金伝説」 携帯電話版「義経黄金伝説」 携帯電話版 飛鳥京香フアンタジー劇場01


寂寥王は挨たわっていた。疲労困狽していた。この腐敗惑星をも
とどうりにする行為によって体力をすべて使い果たしていた。
 「寂寥王よ。この世界の破滅の原因すべての責任はあなたにありま
す」皆の声だ。
 「眠らせてくれ、皆」

 「だめです、寂寥王あなたのすべき仕事が、まだ残っております」
 「仕事は何だ。何をさせようというんだ」
 「あなたの滅ぼした世界を再生せねばなりません。あなた自身が、
閉鎖した数多くの世界を再び蘇らせねばなりません。次々とね」




 フライングデッキの残骸が再生されて、そこから、一機の小型宇
宙船が飛びあがっていく。

ミラーから乗っていた船だった。
それには誰も気づかない。
何しろ、次から次へと、色々な船と生物がこの
惑星から飛び出して行くのだ。

 「ツラン、今の星では失敗したな」
影の男が言った。
「しかたがありませんね。我々●ダークサイド「闇世界」●との戦いは永久に続きましょ
う。ミラーも、もう少しできる男かと思ったが」
 
「私が巫女の姿になってディレクションしたのですがね。勢力が足
りなかったかもしれませんね」

 「まあ、よいわ、寂寥王の分子が行く先々で、我々の闘いが続く」

 再生したラフラタだった生物が言った。ラフラタは自分の精神の
コピーをこの小型宇宙船のコンピュータ・ツランの記憶城中に保存
しておいたのだ。それが再生されていた。
自分がもし、打ち倒されたときの用心、保険のだめだ。
この惑星の上では「ラフラタ」としては再生しなかった。

■ しかし、トポール大佐の「独立装甲兵団」は全員、再生されている。

 「いいか、今度は、銀河すべての財宝と情報をいただくぞ。
いいか。寂寥王、その名前は変わろうと。おまえを追い掛ける。
奴の分身をチャックし、追跡しろ、ミラーくん。そして皆、私についてくるのだ」



■23章■  
回収子ゲノンはひとり考える。

『私は再び旅立った。
別のトリニティに会うために。他の太陽系かもしれない。
私は、多くを知らないのだ。私のたどり着いた星から、また私の
分身が旅立つのだろう。この世界を総て復活させるために。」
私は自分の本名をいまだ知らない』
 
●完●
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
「トリニテイ・イン・腐敗惑星」 山田企画事務所 飛鳥京香の「義経黄金伝説」 携帯電話版「義経黄金伝説」 携帯電話版 飛鳥京香フアンタジー劇場01






最終更新日  2008.05.03 21:36:22
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2008.04.01

■トリニテイ・イン・腐敗惑星■第30回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

「トリニテイ・イン・腐敗惑星」 山田企画事務所 携帯電話版 飛鳥京香フアンタジー劇場01http://www.yamada-kikaku.com/


 「母さん。お父さんや、この腐肉たちを助けてあげる方法はないの、
あたしはもう、戦いはいや」本当に疲れるもの。
 「あなたたち、何か方法は」レムリアは他の者に尋ねる。
 「我々には無理です」
 「皆を元にもどしてあげてよ」
トリニティが涙を流しながら叫んでいた。
 「王なら、その力がおありじゃ」
 「そうするように王に呼びかけましょう」
 「風の意識をかりましょう。風よ、お願い、聞いて、風も腐敗の風
でなくなりましょう」レムリアが叫ぶ。
 風の意識が腐肉の意識を動かす。
 「寂寥王よ、あなたを許そう。この我を元の体に戻してくれるのな
ら」 
「待て」
ラフラタであるものがいった。
「お前たち、どういうつもりだ。この寂寥王を倒すのだ」
「ラフラタよ。お前はこの寂寥王の心の寂しさを感じられないのか。
孤独が解らないのか。創造者の苦悩が理解できないのか」
 
「ラフラタよ。お前の心をのぞいてみた」
 「お前には心が存在しない」
 「つまりは、ダークサイドの人間というわけだ」
 「寂寥王よ、我々はあなたを信用します。許しましょう」
「ラフラタの意識を、我々より排除しよう」
風民たちがこう考え始めた

 「やめろ、お前たち、どちらの味方だ」

が、ラフラタの意識は数千、数方の意識から攻撃を受け、分
断、消滅させられた。

■ やがて、地表は平和に満ちた。腐肉と風はすべて、もとの生物体
に戻った。

この星は生物やロケットなどの機械類であふれていた。


もとの姿に戻った回収子ゲノンは、肉体と霊体が合体したレムリアに言う。

 「君はもう帰るつもりは、ないのだな」
 「そう、ゲノン、許して。私にはこの子がいるの。それに、この世
界をもとに戻す手伝いをしなければならない」

 「では、君の守護神には、君が死んだと報告しておこう」
回収子ゲノンは宇宙の未来へと去って行った。

■ 「ラフラタはなぜ、急に我々を攻撃してこなかったのでしょう」
レムリアが言った。
 「寂寥王の分身が帰ってくるのを待っていたでしょう」
ゴーストトレインが答える。
 「罠を作って待っていたのだ。それゆえ、この星が腐敗したのはあ
やつのせいかもしれない。寂寥王の心を惑わせて、この星を寂寥王
言う。

 「ダークサイドじゃったか、あやつは」
チャクラが尋ねる。
 「だから、彼らは、世界をこのまま、破滅させたいのだ、それには
寂寥王を殺してしまう、あるいは、行動できなくしてしまうのが一
番なわけだ」
16面体の考えだ。

 「それが、奴らダークサイドの野望じゃろう」
チャクラも考える。

 「では、あたしに最初にあいにきた男はお父さんの分身、残留意志
なのね」
トリニティは昔をおもいだしていた。
 
「そうよ、別の星を再生していたのだと思うわ」レムリアが言う。
 「では、まだ、寂寥王に働いてもらわねばならないわけですね」
ゴーストトレインが言う。
「そういうことじゃ。レムリアとトリニティには悪いが」
 「かわいそうな、お父さん」トリニティは思った。
まだ、働かせるの、いいかげんにしたら。
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
「トリニテイ・イン・腐敗惑星」 山田企画事務所 飛鳥京香の「義経黄金伝説」 携帯電話版「義経黄金伝説」 携帯電話版 飛鳥京香フアンタジー劇場01







最終更新日  2008.05.03 21:38:13
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2008.02.29

■トリニテイ・イン・腐敗惑星■第29回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所


 「聞いたか、皆、寂寥王は罪を認めた。寂寥王を殺せ」
ラフラタであったものが言った。
「私を好きにしてくれ」王が答える。
「寂寥王どうしても」
 「皆、よいか、私はこのものたちに飲み込まれる。その行為がこの
ものたちに対する罪滅ぼしになる。どうか、私を助けようとしない
でくれ。これは、最期の私の願いだ」
 「寂寥王よ」
 「あなた」
 「お父さん」
 「ははあ、おとなしく、私の軍団に下るか。寂寥王よ、まだ、この
腐肉の中には中性子爆弾が残っている。レムリアよ。残念だったな。
寂寥王よ、完全に吹き飛ばしてくれる」
 「まて、それはおかしい、ラフラタの意識よ」
風の意識の幾つかが言う。
-107 -
。「もう、遅いわ」
ラフラタが叫ぶ。
腐敗惑星の表面が腐敗巨人として収斂した。
「寂寥王よ、我々はお前を恨む」 
「我々、すべての生物がお前のために、こんな醜い姿に返られたのだ」

 「寂寥王よ、我々の耐えることのない悲しみと死の瞬間を思え」
 
腐肉のかたまりが、寂寥王の体をすっぽりと包みこんでいた。
寂寥王はその中で、数多くの死の瞬間を味わった。そして、完全に死
ぬことのできない悲しみの心を知った。

 「寂寥王よ、お前の力をもってすれば、我々のこの苦しみを取り除
くことができるだろう。この逃れることのできない死の淵から、我
々を生の空間に戻せ」

 『寂寥王よ、あなたがなぜ、どこかに逃避され、またトリニティを
残したか考えてくだされ』
急にチャクラの声が寂寥王の元に届いた。
 「なぜだ、私はわずかぽかりでも、再生を夢みていたのか」

 腐肉の巨人体の圧力で圧しつづけられる。
苦悩する寂寥王の意識が、数千の腐肉の意識に責めさいなまれていた。
が、寂寥王はこの練獄の中で自分が昇華され、罪が償われると考えていた。
 寂寥王は逃れようのない苦悩の中で、1人、昔を思い出す。

 大いなる昔、この古代世界に電磁波が降り注いだ。そのとき以来、
世界は腐り始めたのだ。その電磁波をひきよせたのは、自分の生命
の寂しさゆえだ。
一人がゆえにだ。
そのために皆と共に滅びようとしたのだ。

 やがて、この腐肉の意識の中にすこしずつ、寂寥王の深い寂容態
が押し寄せて浸透していった。

 王は考える、
この腐肉たちの苦しみを解消する方法は。もし、彼らをもとに戻すことができるならば。
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所






最終更新日  2008.03.03 00:28:42
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2008.01.28

■トリニテイ・イン・腐敗惑星■第28回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/


■第22章■
 独立装甲兵団の兵士は、寂寥王によって血祭りに上げられていた。
16面体のやりを寂寥王が利用したのだ。
 16面体が意識を取り戻してきた。16面体と寂寥王は戦おうとする。
 「もう、おやめ下さい。寂寥王よ。いさぎよく、あなたの間違いを
認めて下さい」

ゴーストトレインが後にいた。中にはチャクラの中枢頭脳がのっている。

 「おお、お前たちが、お前たちも手伝ってくれ、はやく」
が、ゴーストトレインとチャクラは、その命令には従わない。
 「寂寥王よ、お気づき下さい。戦闘16面体が何かを……」
 「何だというのだ」
 「彼らはあなたの良心じゃ」
 「あなたが古代に構成した機械良心です」
 「何。何を世迷い事を言っているのだ。二人とも」
 「覚えておられないのなら、お見せしましょう。しかたがない」
ゴーストトレインの眼から、映像が上空に写しだされていた。チャ
クラの中枢頭脳が覚えている古代の記憶だ。
寂寥王と16面体はその映像に見いる。

 「ああっ」
寂寥王は叫び、泣き出していた。
16面体はただただ見とれている。

突然、寂寥王の体が激動した。

 寂寥王の体が三つに分離する。
寂寥王と一角獣にされていたレムリア、それに世界子であるトリニティ。

 トリニティは三身一体だった。
いままでのレムリアの体、一角獣は霊体であった。
ちょうど一角獣レムリアが駆け込んでくる。
二つの体が一体化する。

 「私は、私は一体今まで何をしていたのだ……」
寂寥王の顔から血の気がひいていた。
 「寂寥王よ、ワシラは、この姿に形を変わり、あなたの分身がかえ
 って来られ、この星を元に戻していただけることを長い間まってお
 りましたのじゃ」

「私のおかげでこの世界が腐敗したのだな」
 「また、お前を一角獣に変えたのも私だというわけか」
レムリアに向かって言った。
 「なあんだ。ユニって、あたしのお母さんだったのか。ああつまら
ない」

 「トリニティ、あなたこそ何を言っているの。あなたは世界
子よ。もっとそれらしく勉強しなさい」
 「ああ、また、勉強か」
 「寂寥王よ、ワシラが、過去に一つの共同体の船であったことを思
い起こしてくだされ。機械城が船のメインボディであり、ワシ、チ
ャクラが、他の我々が、一体何であったかを。そうすれば、我々が
何を目的としていたかお解りになるはずじゃ。この船を中心コアと
してこの星を作られた。ワシラはあなたから、切り捨てられた手足
じゃ。ただ、レムリアさまは、ワシ、チャクラに子供を預かるよう
にいわれましたのじゃ。それがトリニティさまじゃ」

チャクラが言う。

 「そして、16面体は、あなたが、この腐敗惑星を作られたときに破
棄された機械良心体です。

機械にあなたの良心を移植し、埋め込んでおかれたのです。
ただ、16面体はその良心のゆえに、あなたの行動に我慢できなかっ
たのです。
この腐敗惑星の残酷さゆえに。それに機械砂によってこの16面体の
意識がおかしくなりました。
切り離されたがゆえ、あなたを憎むようになったのです。
彼らはあなたを憎み、トリニティのコピーである、アリスまで作って
しまいました。
この星を改造しようとしてね」

がっては船の付属生体宇宙艇であったゴーストトレインが、続けて言った。
 「そうだ。残念ながら、そいつらが教えてしまったが、その最初か
らの歴史を知り、私は監視機構を作り上げたのだ」
ラフラタであったものが言った。
 「寂寥王よ、お目覚めください。あなたは1人ではない。我々とい
う味方がいるのです」
16面体が言った
「寂寥王よ、我々らも、目覚めました。どうか、我々を臣下として、
お許しください。この我々の機械城を、この腐肉どもとの戦いにお使いください」
 
「ワシの水羊宮とこの機械城があれば、鬼に金棒じゃ」
 「オット、わたしも忘れちゃ困りますよ」
ゴーストトレインが言った。
「私もいるわ」
 一角獣の姿から元の姿に戻ったレムリアが言った。
「それにあたしもね」
トリニティもこわごわ言う。
「我々のファミリーがあれば チャクラが言う。
何を恐れることがありましょうや」

 「皆許せ。私は1人ではないのだな。許してくれ。反省する」
寂寥王は皆の前にひざまずいた。
そして、腐肉のかたまりにたいしていった。

「生き物だちよ、許してください。私がすべて悪いのだ」

「寂寥王よ、何を言われる」
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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最終更新日  2008.02.19 18:04:38
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2008.01.27


■トリニテイ・イン・腐敗惑星■第27回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■第21章ー2■

 一角獣の体となったレムリアを、腐敗惑星に生息する風民が上空へ舞いあがらせた。
「僕は空を飛んでいる」
レムリアには生まれて初めての経験だった。
血が騒ぐ。意識がはっきりとしてくる。
 風は落下してくるフライトデッキの側まで、レムリアを運んだ。
 「さあ、ジャンプしろ」

 レムリアは落下する監視衛星フライングデッキに飛び移った。コントロー
ルルームに向かう。
「これは、これは、新手のおでましか。今度は一角獣というわけか。
風が運んだか」
血まみれのラフラタが、操作卓に捕まりながら言った。
装甲兵のラム中尉が胸をやかれて倒れている。

 「どんなにあがいても無駄だ。お前たちこの星の生物は、すべて消
滅する。私と一緒にな」
「あなたは一体、何者なの」
レムリアは急に女言葉になっている。
「君たちを滅ぼしにきた男さ」
「それじゃ、あなたは、ダークサイドの……」

「そうだ。一角獣、いや、「寂寥王の妻レムリア」と呼ばせてもらおうか。
お前も、寂寥王も、「世界子」である「お前の娘トリニテイ」も殺してやる」

「世界子ですって、まさか、トリニテイが、私の娘?」
「今頃、気づいたのか。まあいい、どうせ冥土のみやげだ」
ラフラタが銃を向けた。
一瞬早く、レムリアは、ダークサイドの「ラフラタ」を一角獣の角でついていた。

「俺を殺しても、中性子爆弾は……」
ラフラタの体がデッキの床を真紅に染めていた。
 「どこ、どこにあるの、爆弾は」
 「ここだ」風民が導いてくれた。

 一角獣レムリアは、中性子爆弾の信管をみよるみまねで、かみちぎったが、レムリ
アの力ではフライトデッキの落下は停止できない。

 「だめよ、このフライトデッキのコックピットのコンピュータはも
う用をなしていない。助けて、回収子ゲノン、風民」

 さあ、我々風民の力をみせる時だ。そうだ、我々もこの星で長い間生
きてきたのだから。
 
「腐敗した肉を集めろ。我々風の力によってな」
 竜巻きがわきあがっていた。いままで、この星には存在しなかっ
た程の大きさだ。その竜巻きがフライトデッキごとを包み混む。ある地
点へ運ぶ。

 フライトデッキの落下地点に腐敗した肉の山ができあがっていた。
フライトデッ牛の落下はそれで勢いをそがれる。ゴムのようにフラ
イトデッキにまとわりつく。フライトデッキは爆発しなかった。一
角獣はフライトデッキから飛び出す。再び機械城に向かい全速力で
走る。

 「腐肉たちよ。よく聞け。お前たちは戦う相手を間違えている。風
よ、お前たちも、よく聞け」
 体がバラバラになったはずのラフラタが叫んでいる。どこかにそ
の意識が残っている。

 「お前たちが、腐肉になったのは誰のせいだ。誰のせいでもない。
ここに出現している寂寥王のおかげだ。お前たちは皆の力をもって
この寂寥王を倒せ。私はこのフライトデッキで、この寂寥王を倒そう
としたが、私のもくろみは一角獣であり、寂寥王の妻である「レムリ
ア」にはばまれたのだ。寂寥王を倒せ」

今は肉体の存在したいラフラタは、意識体となり、腐肉たちの意識にイメージを送り込む。

 腐肉という腐肉が連なり、巨大な巨人獣となった。
地表が、もはや、地表ではなく、この巨人獣の体となり、集まり始める。

■「いけない、寂寥王よ、我々と一体化するのじゃ」
ゴーストトレインとチャクラが叫んでいた。
腐肉の巨人が、機械城まで達していた。
 「我々とこの腐肉との戦いなのじゃ」
チャクラが大声で叫んだ。
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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最終更新日  2008.02.19 17:57:42
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2008.01.26
トリニテイ・イン・腐敗惑星■第26回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■第21章■
 ラム中尉はチャクラを占領している装甲兵と通信がとだえ、あわ
てている。その透き間をぬって、ラフラタがコントロールルームに
入る。
「レインドロップ」
ラフラタはなにげなくつぶやいた。
 ガクン、フライトデッ牛が揺れる。

 「どうした。なにかしたなラフラタ」
ラム中尉が銃口を向ける。
 「私を甘くみたな。私がただの監視員だとおもったか。このフライ
トデッキに何年もいたと思うのか」
 「先刻のつぶやきは」

 「そうだ、キーワードだ。このキーワードでこの監視衛星フライドデッキが
ある種の作動をする。私はこのフライトデッキの発明者なのだ。古
代から、ずっと私は生きてきた。私はこの監視機構の生みの親だ。
この星に変化があれば、この星を破壊するつもりだったのだ」

 「このフライドデッキフライトに何か仕掛けを」
 「そう、君のご想像どうり、このフライドデッキは腐敗惑星に落下
する。さらにこのフライドデッキフライトには中性子爆弾がセットされてい
る。落下と同時に爆発だ」

「やめろ。さもないと、君を殺す」
「残念ながら、一度作動させたフライトデッキはとまらんさ」

「くそ」
装甲兵の1人、ラム中尉はラフラタめがけ、銃を発射した。


■ 風民(フーミン)のひとりが、フライトデッキの異常にきずく。

フライトデッキが、我々の星を破壊しようとしている。
誰かとめるものは。
 残念ながら、我々には体が存在しない。
何か方法は、
そうだ。一角獣の体はまだ、腐敗がすすんではいまい。
彼の体を使おう。
やるだけの価値はあるだろう。

 「おきろ、君の出番だよ」

 吹き飛んだ一角獣の脳に何かが話しかける。
まだ「ユニーレムリア」の生細胞は、完全に死んではいない。

 「誰だい。僕に話しかけるのは」
「以前、君に殺された回収子ゲノンだよ」
 「その人が、どうして僕に話しかける」 
「私は風の意識体の一つになったのだ」 
風。やはり風の意識体はあったのか」
 「いいから、聞け、レムリア。君に働いてほしい」
 「御覧の通り、僕の体はバラづフだよ」
 「我々が助ける。合体させてやる。それに、安心しろ。


レムリア、君の体は本来の体ではなかった。霊体と機械の集合体だ」
 「どういう意味だ」
 「いずれ、わかる。そのかわり、君の役目を果してくれ」
 「僕に何をしろというの」
「この星を助けるのだ」
 「何のために。僕には何か得になることはあるの」
 「君と君の子供のために」
 「子供だって、、、子供だって、何をいいだすのさ」
 が、レムリアの順に何かがよぎる。

小さな女の子だ。
血が騒いだ。ともかく体が今欲しい。
「じゃ、とにかく、僕を復活させておくれ」
 「待っていろ、私の仲間が……」                              

 風の力が集まる。機械城の中に嵐がおこっていた。バラバラにな
ったレムリアの体がよせ集められ、肉片の一つIつがつなぎあわさ
っていく。一角獣が復活していた。

「さあ、飛びあがるのだ」
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/






最終更新日  2008.02.19 18:03:46
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2008.01.25

■トリニテイ・イン・腐敗惑星 ■第25回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/

「くそ、どういう、武器をつかったんだ、隊長トポール大佐を
殺していまい、、」
ミラー伍長が怒りに任せ、トリニティの体を荒々しくつかむ。

そして、リンゴに手をのばす。が、一瞬早く、リンゴは、トリニティの体に流れ込む。

「教えてやろう」
トリニティの姿が、膨張し、急に寂寥王に変化する。
「うわっこいつは…」
ミラー伍長の頭が、装甲服ごとつかみあげられていた。

「ミラーとやら、死の一瞬、見たであろう。過去宇宙のすべてをな。
私が創造者だ。そしてまた古代世界の破壊者である」

寂寥王の姿をしたトリニティは、ミラーの首をつかみ上げ、死の恐怖を宿したミラーの眼に向かい言った。

 残った装甲兵が寂寥王にむかつていく。
が、寂寥王はころがっている戦闘16面体のヤリを、自分であやつる。
全員、装甲服ごと串刺しにされた。装甲兵死んだものから、体の腐敗が、急に始まる。
どろりと、装甲服の中から、腐敗した死体の肉片が、ゆっくりと流れ出る。


「ぐわっ、とポール大佐も、ミラーもやられた。全滅だ」
地下羊宮チャクラを占領していた独立装甲兵団の1人が、隊員の自己映像モニターを見て、叫んだ。
「くそっ、地下羊宮チャクラを破壊しろ」
「やめてくれ、ワシを破壊しても、いまさら何の役にもたたないぞ」
 装甲兵は、地下羊宮全体に電磁砲をぶっぱなそうとする。
 もう一人が止める。そして言った。

「待て、作戦は失敗だ。我々だけでも脱出しょう。すぐ、監視衛星フライトデッキのラム中尉に連絡しよう」
「ラム中尉、今回の作戦は失敗の模様。機械城とは連絡が途絶えました」
「禁断の実はあったのか」
ラム中尉は冷たく言い放つ。
ラム中尉にとって、大事なのは禁断の実だった。
「ありました、が、トポール大佐はそれに食われました」
「何、食われただと、お前たち、神経は大丈夫か」
「本当です。ミラー伍長もやられました。恐らく、攻撃隊の全員10名が死亡したと考えられます」

しばらく言葉が途切れた。ラム中尉は考えている。

「君たちで、そこを確保し、禁断の実を手に入れる可能性は」
「ゼロです。唯一の利点は、地下羊宮チャクラをまだ我々が押さえている点です」
「早晩、ここ地下羊宮を攻撃に来るでしょう」
「よし、そこを確保しろ、私は、ラフラタ中尉を、連れてそこに降下する」
ラム中尉はあくまでも強気だった。
「ラム中尉、この作戦はもう中止したほうが」
「いや、考えてみろ。まだ、我々には切り札がある。地下羊宮チャクラから情報を聞き出せ」
 突然、ラム中尉からの通信が途絶えた。

「おい、大丈夫か」
「しかたがない、攻撃船タイコンデロガは、監視衛星フライトデッキに残ったままだ」
「すくなくとも、ラム中尉がここに降りてくるのを待とう。それから判断しょう」
「というと」
「ラム中尉が説得に応じない場合、ラム中尉を殺して、我々だけでも脱出しょう」
「早く、この気持ちの悪い腐敗惑星から脱出しょう」

「まてまて、お前たち、逃げ出す方法は、あるのじゃ」
地下羊宮チャクラが横から口をだした。
「そうだ。地下羊宮チャクラから情報をきこう」
「それはじゃな……」
 チャクラの地下壁面を、突きやぶる何物かが、あった。
機械片で、側にいた装甲兵がなぎ倒される。

「助けにきたよ、チャクラ、恩を売ってあげるわ」
出現したのは、15メートルのゴーストトレインだった。
地下羊宮チャクラの機械壁を突き抜けたおかげで、ゴーストトレインの体は、傷だらけだった。

「ゴーストトレインよ。どうやら、昔のように、合体すべき時かもしれんのを」
チャクラが言った。
「チヤクラ、あなたの地下羊宮各所に分散している液体神経中枢を早く集めるんだよ」
「なぜじゃ」
「きまってるでしょう。あなたを連れてここから逃げるのよ」
「逃げるじゃと。敵に後ろをみせるのか」
「いきがるんじゃないよ。年寄りの冷や水。こやつらは電磁砲をもっているからね。
早くしないと、あなたの電源である水羊宮も破壊されてしまうよ。こやつらは、あなたの脳がこの水羊宮だと知っているわ。早く早く、水脳子を収斂して。流動脳粒子を凝縮するのよ」
「それなら、ゴーストトレイン、装甲兵から電磁砲を奪うのじゃ」
「なぜなの」
「お前の体では、機械城に行けまいて、この電磁砲を利用して、機械城に入りトリニテイを助けるのじゃ」
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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最終更新日  2008.02.19 18:08:37
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■トリニテイ・イン・腐敗惑星 ■第25回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/

「くそ、どういう、武器をつかったんだ、隊長トポール大佐を
殺していまい、、」
ミラー伍長が怒りに任せ、トリニティの体を荒々しくつかむ。

そして、リンゴに手をのばす。が、一瞬早く、リンゴは、トリニティの体に流れ込む。

「教えてやろう」
トリニティの姿が、膨張し、急に寂寥王に変化する。
「うわっこいつは…」
ミラー伍長の頭が、装甲服ごとつかみあげられていた。

「ミラーとやら、死の一瞬、見たであろう。過去宇宙のすべてをな。
私が創造者だ。そしてまた古代世界の破壊者である」

寂寥王の姿をしたトリニティは、ミラーの首をつかみ上げ、死の恐怖を宿したミラーの眼に向かい言った。

 残った装甲兵が寂寥王にむかつていく。
が、寂寥王はころがっている戦闘16面体のヤリを、自分であやつる。
全員、装甲服ごと串刺しにされた。装甲兵死んだものから、体の腐敗が、急に始まる。
どろりと、装甲服の中から、腐敗した死体の肉片が、ゆっくりと流れ出る。


「ぐわっ、とポール大佐も、ミラーもやられた。全滅だ」
地下羊宮チャクラを占領していた独立装甲兵団の1人が、隊員の自己映像モニターを見て、叫んだ。
「くそっ、地下羊宮チャクラを破壊しろ」
「やめてくれ、ワシを破壊しても、いまさら何の役にもたたないぞ」
 装甲兵は、地下羊宮全体に電磁砲をぶっぱなそうとする。
 もう一人が止める。そして言った。

「待て、作戦は失敗だ。我々だけでも脱出しょう。すぐ、監視衛星フライトデッキのラム中尉に連絡しよう」
「ラム中尉、今回の作戦は失敗の模様。機械城とは連絡が途絶えました」
「禁断の実はあったのか」
ラム中尉は冷たく言い放つ。
ラム中尉にとって、大事なのは禁断の実だった。
「ありました、が、トポール大佐はそれに食われました」
「何、食われただと、お前たち、神経は大丈夫か」
「本当です。ミラー伍長もやられました。恐らく、攻撃隊の全員10名が死亡したと考えられます」

しばらく言葉が途切れた。ラム中尉は考えている。

「君たちで、そこを確保し、禁断の実を手に入れる可能性は」
「ゼロです。唯一の利点は、地下羊宮チャクラをまだ我々が押さえている点です」
「早晩、ここ地下羊宮を攻撃に来るでしょう」
「よし、そこを確保しろ、私は、ラフラタ中尉を、連れてそこに降下する」
ラム中尉はあくまでも強気だった。
「ラム中尉、この作戦はもう中止したほうが」
「いや、考えてみろ。まだ、我々には切り札がある。地下羊宮チャクラから情報を聞き出せ」
 突然、ラム中尉からの通信が途絶えた。

「おい、大丈夫か」
「しかたがない、攻撃船タイコンデロガは、監視衛星フライトデッキに残ったままだ」
「すくなくとも、ラム中尉がここに降りてくるのを待とう。それから判断しょう」
「というと」
「ラム中尉が説得に応じない場合、ラム中尉を殺して、我々だけでも脱出しょう」
「早く、この気持ちの悪い腐敗惑星から脱出しょう」

「まてまて、お前たち、逃げ出す方法は、あるのじゃ」
地下羊宮チャクラが横から口をだした。
「そうだ。地下羊宮チャクラから情報をきこう」
「それはじゃな……」
 チャクラの地下壁面を、突きやぶる何物かが、あった。
機械片で、側にいた装甲兵がなぎ倒される。

「助けにきたよ、チャクラ、恩を売ってあげるわ」
出現したのは、15メートルのゴーストトレインだった。
地下羊宮チャクラの機械壁を突き抜けたおかげで、ゴーストトレインの体は、傷だらけだった。

「ゴーストトレインよ。どうやら、昔のように、合体すべき時かもしれんのを」
チャクラが言った。
「チヤクラ、あなたの地下羊宮各所に分散している液体神経中枢を早く集めるんだよ」
「なぜじゃ」
「きまってるでしょう。あなたを連れてここから逃げるのよ」
「逃げるじゃと。敵に後ろをみせるのか」
「いきがるんじゃないよ。年寄りの冷や水。こやつらは電磁砲をもっているからね。
早くしないと、あなたの電源である水羊宮も破壊されてしまうよ。こやつらは、あなたの脳がこの水羊宮だと知っているわ。早く早く、水脳子を収斂して。流動脳粒子を凝縮するのよ」
「それなら、ゴーストトレイン、装甲兵から電磁砲を奪うのじゃ」
「なぜなの」
「お前の体では、機械城に行けまいて、この電磁砲を利用して、機械城に入りトリニテイを助けるのじゃ」
(続く)
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