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飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)

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アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー

2020.06.20
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テーマ:小説(489)

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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で、腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まる
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/6/

腐敗惑星のアリスー第6回●監視機構のミラー伍長は、現代の思想書『新生神書』の『最後の楽園』に出てくる禁断の実を手に入れられると占いの女から告げられる。しかしそれはダークサイドからの魔の手であった。

腐敗惑星のアリスー第6回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

「マンガ家になる塾」 山田企画事務所 山田企画manga動画



「お前、デッキマンだね。それも新米の」

占いの巫女がミラー伍長に言った。ここはシオクマ・シティの盛り場だ。



5年前、宇宙の中心星ピラトのオクマ・シティだった。ミラーが連邦宇宙大学

を卒業した頃だ。配属先は星庁の管轄下にある監視機構であった。



「そうだよ、それがどうしたのだ」いぶかしげにミラーは答える。

荒手の募金活動じゃな

いだろうな。ミラーはこの種の募金にうんざりしていた。

いわく宇宙戦役募金だの、戦争孤児募金だの、宇宙植民募金だの…



「お前にいいことを教えてあげようじゃないか」巫女はにやりと笑う。

危ないぞ、こんな奴に限ってオアシが高いのにきまっている。



「いらないよ、占いのおし売りはお断りだ」ミ

ラーは足早に立ちさろうとした。が、うしろから巫女がうむをいわさぬ調子で言葉を投げ

かけてきた。

「世界最高の宝を欲しくはないのかい」その言葉にミラーは急に振り向く



「それは何だ」興味シンシンの顔だった。

「ほほっ、興味を持ったね。教えてあげよう、特別にね」



「もったいぶるなよ」

「禁断の実だよ。それについての情報だよ」

「禁断の実だって、そいつは『新生神書』の『最後の楽園』に出てくる神話じゃないのか」



「それくらいしか、知らないのかい。見たところ、星庁に努めているらしいけど。

この言葉の深い意味もしらないようじゃたいしたことはないね。お前も、

もっと歴史をお知り、そうすれば、私がいった意味もわかるさ」

軽蔑するように、首をふりながら彼女は言った。



「でも気をおつけ、その禁断の実にさわる時はね」

ミラーの方を節くれだった指でさした。



「俺は禁断の実を持てるのか」

「そうさ。おまけに、お前は古代世界をかいま見ることができるだろうがね」



「古代世界?,かいまだと、どういう意味だ」

「もう、今日はおしまいさ」気味の悪い占いの終り方だ。



「どういう意味だ。俺がそこで死ぬとでもいうのか」

「しかたがないね。おまけに、もう1つヒントをあげるよ。腐敗惑星についてお知らべ。

これで本当におしまいさ」



「なんだって、あの汚染された星か」



「いいかい、これで、私の未来の占いは終りだ」

 ミラーは10ソブリン銀貨を巫女に投げあたえた。



「いい事を聞かせてくれたな、お礼だ」

「いらないよ。今夜はサービスだよ」

巫女の姿は急に、若い女性に変身する。



「あ、おい、待てよ。消えた」

 ミラーは体をふるわす。寒気が急に襲ったのだ。



「今のは悪い夢じゃなかったのか」

が、ミラーの見たのは夢ではなかった。



●ミラー伍長はそれから必死で資料を探している。

ここは監視機構の研修センターである。



「ミラーくん、隣に座っていいかな」スニンがミラーに話しかける。

「あ、どうぞ、スニン先輩いや中尉」



「どうだね、勉強は進んでいるかね」

「ええ、何とか、監視機構の研修についていこうと必死ですよ」

「ところで、君、何の本を読んでいるのかね」



スニン中尉は急にミラーの読んでいる本の表紙を持ち上げようとした。慌てて、それを隠そう

とするミラー。が、表紙が見えてしまった。

「新生神書」である。



「おや、おや、君も中々信心深いようだね」

「いえ、それほどでもありません」



「君は隠れ宗教家ではあるまいな」

「まさか、そんなことはありえません」

「ミラーくん、率直に聞こう。君は、腐敗惑星へ赴任したいかね」



腐敗惑星だと、なぜだ。なぜこいつは知っている。ひょっとして、いやぐうぜんというこ

ともあるな。ミラーは、できるだけ平静を装うとした。



「続けて聞こう。君は「禁断の実」を探したいかね」



ミラーはこの言葉を聞き、顔が青ざめるのが自分でもわかった。なぜ、このスニンが、あ

の夜の占いを知っているのだ。



「ミラーくん、我々は君をスカウトしにきたのだ。安心したまえ」

やっと、ミラーの声が出た。いささかかすれていたが。



「いったい、あなたは」スニン中尉に向かいミラー伍長はたづねた。

「むろんダークサイドの人間だよ。ミラー伍長君」



(続く)20090501改定

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー

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最終更新日  2020.06.20 18:00:34
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2010.12.31
●12月31日から逆順にご覧下さい。第2回は12月30日です。●
アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー第1回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」



ミラーは闇の中を飛んでいた。
宇宙連邦の辺境、腐敗惑星の上空だ。

その惑星は相もかわらずどろどろした色をしていた。
そして、蠢いているのだ。
しかし、生命体が一部分生息しているなどとは、想像もつかない。

 ミラーはすでに腐敗惑星に降下してあったポッドを回収していた。
このポッドから、この星の情報を得ているのだ。

 時々、惑星表面の腐肉によってポッド内部が侵食され情報を発しなくなる。それを発見し、収容し補修するのが、ミラーの仕事だった。

 他の仕事といえば、この星への侵入者を破壊する防衛機構、「ドリフィングゲート(浮遊機雷衛星発射衛星)」のメンテナンス。 ドリフィングゲートには光子ミサイルが装備されている。

 ミラーの現在唯一の話し相手は、このメンテナンス用の小型宇宙船のコンピュータ、「ツラン」だけだった。このツランは女性のパ-ソナリティ設定にしてある。

「この星に本当に宝があるのかな、信じられないね、ツラン」

 コンピュータ、ツランは答える。
「データがないんだららね。答えようがないじゃない。無理いうんじゃないよ。私はそれでなくても忙しいんだから。自分で考えなよ」
コンピュータ、ツランは、世慣れた姉さん女房のように言う。

「まあいいさ、独り言だよ。さあ、監視衛星、フライトデッキへ帰り、ラフラタの顔でも拝むか、あの不機嫌な顔をな」

「よーく、言うよ。あなたも不機嫌な顔だよ、負けずおとらずね」
かえす言葉はきついのである。しかしプログラムはミラーが書いたのだ。
ミラーの好みの性格なのだ。

 腐敗の風が、ミラーの小型宇宙船の外を吹き荒れている。

 フライトデッキ012、は、降下ポッドを管理する惑星ステーション。
監視衛星であり、惑星の周遊軌道に乗っている。
このオートメーション化されたステーションは2名しか配属されていない。
この星、腐敗惑星は重要視されていないのだ。 

しかし、監視衛星の宇宙士たち以外にも。生命体は存在するのだ。

姿は見えず、存材も気づかれず、彼らはいる。

『我らは風民(フーミン)、歴史の表面にでることはない。
我らは必ず、この星、腐敗惑星の歴史の変遷に居合わせる。
宇宙連邦の監視機構の奴らは我らの存在すら、きずかぬ。が我らは生きている。存在している』

形もなく、姿もみることのできぬ意識体が、この惑星上空部に人知れず生息している。

(続く)20090501改定
(トリニテイ・イン・腐敗惑星・1975年作品)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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最終更新日  2011.01.01 16:50:48
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