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飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)

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ロボサムライ駆ける2011

2017.06.23
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ロボサムライ駆ける■第1回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

■第1章  胎動

  (1)
 巨大な島が動いている。その島が瀬戸内海を航行しているのだ。まろやかな陽光たなびく中、その島は動く。空母ライオンであった。

「風光明媚なところでございますなあ」

 バイオ空母ライオン、排水量一〇万トン。甲板の幅五〇メートル、全長弐〇〇メートル。新生ドイツ帝国に属する貴族、ロセンデール卿の私物である。

 ロセンデールの秘書官のクルトフが、空母ライオンの鑑橋から、瀬戸内海を見渡しながら言った。

 今年六十になるクルトフは、鷲のような顔付きをしている。赤く思慮深い眼、大きない鼻梁は高くいかつい感じをましていた。長い白髪は仙人を思わせる事がある。
 ヨーロッパの首相級を思わせる華麗な宮廷服を着ていた。

「クルトフくん。ここ、美しき国、日本が手にはいるわけですから。心して計画にかかねばなりませんね。それでどうですか。大阪シティの受け入れ体制は」ロセンデールは言った。

 ロセンデールはいかにもヨーロッパ的な顔立ちであり、言葉使いも優しく、一見やさ男であるが、よく観察すると、野望を秘めた目と高貴な育ちを表す高い鼻と、力強い意志をもつ顎が見えて来る。

そして、体全体からは権力を持つ男のオーラが発されているようであった。今年三七才になるが、二〇代後半にしか見えなかった。

 長い金髪を後ろで束ねて垂らし、ビロードでできた古代ペルシア風のチュニックとショートコートを来ていた。

「万全のようです。これも卿けいの深慮遠謀のお陰」

「くくくっ、ともかくも、世界史上誰もなし得なかったことをしようとするわけですからねえ。ところでクルトフくん、例の霊能師の方は大丈夫なのですか」
「その方の準備も万全でございます。西日本都市連合議長の水野なりが、餌をまいておりましょう」

「ロセンデール卿陛下、皆の用意ができました」

 聖騎士団長のシュトルフが言った。
 シュトルフは、戦のなかで生まれたような男だった。赤ら顔で首は太く、胴は樽のようだった。その樽の上に乗っている顔はどちらかというと愛嬌があった。眼は小さく、鼻は団子鼻で大きく、口もまた大きかった。ロセンデールいわくジャガ芋顔である。

 大きな戦いを生き残ってきた四五才の精鋭だった。
 光る電導師の制服を着ていた。そのコスチュームは、昔の十字軍を思わせた。

「よーし、君たち、そう聖騎士団の諸君、電導師たちの力を見せていただきましょうか」
 ロセンデールは剣を引き抜いていた。
 ゲルマンの剣である。切っ先が陽光を受けてきらりと光る。

「殿下、さすがに見事でございます」
「ほれぼれとするお姿じゃ」クルトフが言った。

ロセンデールの後ろには、うすぎぬを着た巫女たちが戦いの歌を歌い始める。一五才から一八才の美女ばかりだった。

 ロセンデールの歌姫たちだ。

 ゲルマンの剣はわざわざ、ルドルフがロセンデールに渡したものだった。
「皇帝ルドルフ猊下、この剣にて帝国の領土をひろげましょうぞ」
 こう見栄をきったロセンデールだった。

 ロセンデールはヨーロッパの某国で生を受け、霊戦争後のし上がってきた貴族である。現在、新生ドイツ帝国ルドルフ大帝の右腕とすらいわれている。
「シュトルフくん、例のものを合体してみせて下さい」
「殿下、ここでですか」

「まだまだ、大阪港へつく時間ではありませんよ。ここでね、姿と力を見てみたいのですよ、おわかりですか」
「わかりました。殿下のおおせのままに」

「飛行士の諸君、甲板にバイオコプターを集めよ」

 バイオコプターは生体を形どった機械飛行機で、大きな羽根で羽ばたくことにより揚力を得ていた。この生体とは、とんぼとか兜虫とかの昆虫である。
「よーし、動かせ」
 バイオコプターが一点に集まっていた。

 そのバイオコプターの群れが別のものに変化した。
何か巨大なものが、ロセンデールたちの前に立ち上がっていた。
瀬戸内海の陽光を受けて、それはきらきら輝いている。

「陛下、まことに見事です。これでもって、日本人どもの肝を冷やさせるでしょう」     

続く2016年改定
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所






最終更新日  2017.06.23 22:52:05
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2014.05.02
ロボサムライ駆ける■第4回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●山田企画事務所動画


 機械城。
ロセンデールによって、極めて短時間に作られていた城である。

 ロセンデールが、日本に到着してすでに六カ月がたっている。

 この時期、古来からあった城は霊戦争のおりなくなっていた。それゆえ大阪城の場所にその機械城は建てられていた。

 外見上は日本の城に見える。城壁、天守閣、櫓などを見ても変わっているようには見えない。が、すべて機械でできているのだ。城壁の石垣の一つ一つも、窓枠の一つ一つも、すべて機械なのだ。

 それもロセンデールの命令どおりに作動する一つの機械生命体であった。城壁の四隅に櫓があり、中央部に天守閣、小天守閣がある。 この天守閣のみ、少しばかり形が変わっていて、西欧の寺院風にも見えた。

 一階から五階まで、吹き抜け部分が作られていた。小天守閣には、心柱を探るための研究機材が集中していた。

 天守閣は、ロセンデールの居城であり、そして何か別の目的で建てられているのであった。
     ◆
「斎藤殿、水野殿、ご覧ください。もうここまで進んでおります」 ロセンデールは、機械城の中央、天守閣にあるコントロールルームの巨大なモニターを二人に示した。

 この画面には、心柱があると思われる位置がコンピュータグラフイックスで描かれ、その心柱に向かって進む地下坑道が数多く表示されている。この地下坑道のすべてで、数百体のロボットが作業を行っていた。

「西日本がロボット奴隷制でようございました。東日本ならロボットを強制労働させるわけにはいきませんからね」

 ロセンデールがいった。
「さようでござる。ロセンデール卿も運のいいことじゃ」
 水野がほくそ笑む。
「しかし、やはり足毛布博士がいなければ、こうもいきませんでした」
「さようで。で、足毛布博士は」

「ああ、彼は人に会いたくないとおっしゃって坑道A-五〇に入っておられます」
「博士の人嫌いにも困ったものじゃのう」

「いやいや、それだからこそ、このようなロボット強制労働ができるというものです」
「ほほ、博士の性癖に感謝せぬといかん訳ですな」
「そのようですな、はっはは」

「が、ロセンデール卿。みはしらが発見されたあかつきのこと、よろしくお願い申しあげますぞ」

「日本統一のことですね」

「しっし、ロセンデール卿。声が大きすぎます」

「何しろ、これは我々だけの秘密でございます」

「まさに、まさに。それにしても、落合レイモン殿があように易々と我々に協力していただける意向をお持ちとは思いもしませんでした」

「レイモン殿も何か考えるところがあるのでござろう」

「斎藤、それゆえ、レイモン殿の監視、努々怠るではないぞ」

 水野は、隣に控えていた斎藤にいった。
「さように取り計らいます」

「水野殿、斎藤殿。珍しいものをお目にかけましょうか」

「ロセンデール卿、それは一体どのような」

「ご両公とも眼を回されるに相違ない」

「ほほう、卿がそう言われるくらいなら」
「期待いたそう」

 巨大な空間が機械城天守閣の中にある。高さ三十メートル、広さは縦横とも百二十メートルはあるだろう。その真ん中に真紅のカーテンで仕切られている。

「いったい、これは」

「お見せしよう。カーテンを開けよ」ロセンデールが命令した。

「こ、これは」
 二人は絶句した。黄金の大仏であった。

「どのようにしてここへ」
 水野と斎藤は叫んでいた。
「それはね、企業秘密です」
 ロセンデールはにこりとした。
続く
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●山田企画事務所動画






最終更新日  2014.05.02 12:33:29
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2014.04.04
ロボサムライ駆ける■第4回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●山田企画事務所動画


 機械城。
ロセンデールによって、極めて短時間に作られていた城である。

 ロセンデールが、日本に到着してすでに六カ月がたっている。

 この時期、古来からあった城は霊戦争のおりなくなっていた。それゆえ大阪城の場所にその機械城は建てられていた。

 外見上は日本の城に見える。城壁、天守閣、櫓などを見ても変わっているようには見えない。が、すべて機械でできているのだ。城壁の石垣の一つ一つも、窓枠の一つ一つも、すべて機械なのだ。

 それもロセンデールの命令どおりに作動する一つの機械生命体であった。城壁の四隅に櫓があり、中央部に天守閣、小天守閣がある。 この天守閣のみ、少しばかり形が変わっていて、西欧の寺院風にも見えた。

 一階から五階まで、吹き抜け部分が作られていた。小天守閣には、心柱を探るための研究機材が集中していた。

 天守閣は、ロセンデールの居城であり、そして何か別の目的で建てられているのであった。
     ◆
「斎藤殿、水野殿、ご覧ください。もうここまで進んでおります」 ロセンデールは、機械城の中央、天守閣にあるコントロールルームの巨大なモニターを二人に示した。

 この画面には、心柱があると思われる位置がコンピュータグラフイックスで描かれ、その心柱に向かって進む地下坑道が数多く表示されている。この地下坑道のすべてで、数百体のロボットが作業を行っていた。

「西日本がロボット奴隷制でようございました。東日本ならロボットを強制労働させるわけにはいきませんからね」

 ロセンデールがいった。
「さようでござる。ロセンデール卿も運のいいことじゃ」
 水野がほくそ笑む。
「しかし、やはり足毛布博士がいなければ、こうもいきませんでした」
「さようで。で、足毛布博士は」

「ああ、彼は人に会いたくないとおっしゃって坑道A-五〇に入っておられます」
「博士の人嫌いにも困ったものじゃのう」

「いやいや、それだからこそ、このようなロボット強制労働ができるというものです」
「ほほ、博士の性癖に感謝せぬといかん訳ですな」
「そのようですな、はっはは」

「が、ロセンデール卿。みはしらが発見されたあかつきのこと、よろしくお願い申しあげますぞ」

「日本統一のことですね」

「しっし、ロセンデール卿。声が大きすぎます」

「何しろ、これは我々だけの秘密でございます」

「まさに、まさに。それにしても、落合レイモン殿があように易々と我々に協力していただける意向をお持ちとは思いもしませんでした」

「レイモン殿も何か考えるところがあるのでござろう」

「斎藤、それゆえ、レイモン殿の監視、努々怠るではないぞ」

 水野は、隣に控えていた斎藤にいった。
「さように取り計らいます」

「水野殿、斎藤殿。珍しいものをお目にかけましょうか」

「ロセンデール卿、それは一体どのような」

「ご両公とも眼を回されるに相違ない」

「ほほう、卿がそう言われるくらいなら」
「期待いたそう」

 巨大な空間が機械城天守閣の中にある。高さ三十メートル、広さは縦横とも百二十メートルはあるだろう。その真ん中に真紅のカーテンで仕切られている。

「いったい、これは」

「お見せしよう。カーテンを開けよ」ロセンデールが命令した。

「こ、これは」
 二人は絶句した。黄金の大仏であった。

「どのようにしてここへ」
 水野と斎藤は叫んでいた。
「それはね、企業秘密です」
 ロセンデールはにこりとした。
続く
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最終更新日  2014.05.02 12:11:51
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2014.04.03
ロボサムライ駆ける■第3回
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 漆黒の闇の中、小さな明かりが灯された。何やら呪文が繰り返されている。
 京都、中央区にある広大な屋敷、足毛布博士の屋敷である。

 度の強いメガネをかけ、白髪まじりの蓬髪の五〇くらいの男は、なにやら独り言をつぶやいていた。

 足毛布博士は秘密の地下室で祈りを捧げていた。

この儀式のことは、誰も知らなかった。それを知れば、足毛布博士を、西日本都市連合も放っておかない。

 足毛布博士は、日本古来の着物を脱ぎ捨て、彼が信じている大義のための服装に着替えていた。
 何かの祭壇がある。日本古来の神棚ではない。

『古来より、日本へ飛来しました我々足毛布一族、ついにその目的の貫徹はちこうございます。願わくば、私の世代にその願いを叶えられんことを』
 祈る足毛布博士であった。

 足毛布博士は、京都市内に広大な土地を占めていた。この本宅以外にロボット製作所が近畿エリアに四十ヵ所ある。

 [足毛布人造人間製作所]
といえば、泣く子も黙る西日本の大企業である。
が、最近、足毛布博士は政府の要職も、会社の経営も他人に譲り渡していた。
    ◆
「博士、博士はご在宅か」

 八足移動ビーグル、クラルテに乗った武士が、玄関先で呼ばわっていた。

足毛布博士の屋敷は、博士が人嫌いのため、使用人は雇っていない。全自動ロボットシステムで構築されていた。

「これはどちらさまでしょう」
 玄関に設置されているロボットボイスが答えていた。

「水野都市連合議長の使いの者じゃ。足毛布博士、至急にご登庁をお願いしたい。火急のこととあり。以上を足毛布博士にお伝えいただけるか」

「わかりました。至急お知らせ致しましょう」

 足毛布博士の情報モジュールは、都市連合からの連絡情報を一切入力させない設計になっている。それゆえ、わざわざクラルテに乗った使者が現れるわけである。
 博士は書斎兼図書室にいた。古書籍がずらっと並んでいた。一冊の本を取り出す。タイトルは『西洋の没落』となっている。

 博士は誰かにしゃべっている。
「貴公はシュペングラーの『西洋の没落』という本の名を聞いたことがあるかね」

「いや、そのような本、耳にしたこともない」

「ふふん、まあ、ロセンデールなら知っていよう。あれは第一次大戦の前だったか、このページに書いているのだが。文明が没落する兆候はテクノロジズムとオ カルティスムの流行と言っておるのじゃ」「ふふぉ、我々のことか。予言しておったのか、そのシュペングラーとか申す霊能師」

続く
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最終更新日  2014.05.02 12:08:51
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2014.04.02
ロボサムライ駆ける■第2回
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「大仏様が、大仏様が、こちらへ動いて来るぞ」
「ああ、ありがたいことじゃ」

 都市にいる人々は、空母上の大仏を見て大騒ぎとなっていた。海岸のほうへ人々は繰り出していた。人もロボットも。
「ありがたい、大仏様じゃ」

 大仏が、空母ライオンの甲板上に、座を組んでいる。ロセンデールのライオン丸であった。その上には天女が竪琴をもって演奏している。先刻のロセンデールの歌姫たちが服装を変えて違う歌を奏でているのだ。演出効果バツグンである。

「ふふう、見てごらんなさい、クルトフ。大仏とやらは、日本人によく効くシンボルですねえ」
「タイのバンコクで手に入れたのも、この効果があれば安い買い物でしたな」

「それに、この大仏のもう一つの目的を知れば、水野たちも驚くに違いありませんねえ」
 大阪港に接岸した空母ライオンに、人々が群がり集まって来るのだった。大阪は、いや、近畿エリアはまさに平野であった。かつて存在していた山並みは、霊戦争のおり消滅している。

「これ、斎藤、落ち度があってはなりませぬぞ、あの方には」
 二メートルの大身の水野は、ネズミのような小男、斎藤にいった。 二人とも日本の礼服である裃に身を固めている。上下二本の刀をさし、草鞋ばき。当然頭は丁髷を結っている。この二人だけでなく、一般人も、和服、丁髷である。人間だけでなく、ロボットも同様の風体だつた。

「わかっております、水野様。あの卿の取り扱いいかんでは、我々の手に日本が…」
「しっ、斎藤。それは禁句じゃ。誰が聞いておるやもしれん」
「が、水野様。わざわざあのロセンデールとか申す神聖ドイツ帝国の手の者を、日本に入れる意味がありましたでしょうか」
「何を今頃申しておる。足毛布(あしもふ)博士の強制ロボット動員策でも、あの場所がみつからんのだぞ。ヨーロッパ随一の心柱(しんばしら)発見の著名人であるロセンデール卿を招くのは当たり前だろうが」

「が、心柱を発見された各国、いずれもルドルフ大帝の支配下に入ったと聞き及びます」斎藤は不安げに言った。
「お主も心配症じゃのう。支配下に入った各国はヨーロッパぞ。東洋の一国である我々には関係ないわ。よいか、これからの時代で俺は織田信長、お主は豊臣秀吉じゃ」
 水野は、織田信長。斎藤は、豊臣秀吉そっりの顔をしていた。

「が、水野様。東京には本当の徳川公がおわしますぞ」
「本当に心配症の奴じゃのう。心柱さえ見つかれば、そのようなこと取るに足りぬ」
 大笑いする、水野。西日本都市連合議長である。
 自らの未来が、鮮やかに脳裏に浮かび上がっているのだろう。

 一方、斎藤は大阪市長だが、顔色は優れなかった。ともかく、秀吉も信長も外国の力を借りはしなかった。と斎藤は思った。
「それ、ロセンデールが現れよった。斎藤、笑顔じゃ、笑顔」

 ロセンデールが、ケープをひるがえせて降りて来た。あとには鷲顔クルトフ、ジャガ芋顔シュトルフが続いている。
「これは、これは、ロセンデール卿、遠い道程、お疲れ様でございます」
「水野どの、日本は美しい国ですね。とても欲しくなりました」
 憂いを秘めたロセンデールは、簡単に言ってのける。

「えーっ」
「いえ、冗談ですよ、外交辞令ですよ」
 にこやかにほほ笑みながら、ロセンデールは言った。
「では、早速、現況をお伺いしましょうか」
「化野と呼ばれる地下エリアが、我々の掘削機械やロボットの侵入を防いでおります」

 水野は汗を吹きつついった。先程のロセンデールの言葉が心に残っているのである。疑いが少しずつ水野の心にひろがっていく。

「と、いうことは、それより先は、あきらかに心柱、そして古代都市というわけですねえ」「そういう可能性がかなり高かろうと思われます」

「我々が、日本じゅうから、多くの霊能師を持ってきても、その化野エリアを突破できまないのです」
 斎藤がいった。
「この方はいったい。水野さんの小姓ですか」

「いえ、紹介するのが遅れました。大阪市長、斎藤光三郎です」
「斎藤です。以後お見知りおきを」
 斎藤は怒りを隠しながらいった。
「水野さんだから、私はお土産を持ってきたのです」
 ロセンデールは、水野とその閣僚連中に向かって胸を張った。

「あの大仏です」
「何ですと、あの大仏」
「が、あの大仏は、空母の上に置かれております。それを化野までどうやって」
「心配ご無用です」

「まさか、運搬機械が必要とか、おっしゃるわけではありますまいな」
「あの大仏、実は戦闘用ロボットなのです」
 ロセンデールは嬉しそうに言った。
「何ですと」

「我々が、タイランドの軍隊と戦ったおりの戦利品なのです。賠償金がわりに受け取った訳です」
 聖騎士団長シュトルフが誇らしげに語った。

「あのロボットならば、あの化野の霊を打ち破れると」
「そう考えております」ロセンデールが言った。

続く090901改訂
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最終更新日  2014.05.02 12:07:32
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2014.04.01
ロボサムライ駆ける■第1回
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■第1章  胎動

  (1)
 巨大な島が動いている。その島が瀬戸内海を航行しているのだ。まろやかな陽光たなびく中、その島は動く。空母ライオンであった。

「風光明媚なところでございますなあ」

 バイオ空母ライオン、排水量一〇万トン。甲板の幅五〇メートル、全長四〇〇メートル。ロセンデール卿の私物である。

 ロセンデールの秘書官のクルトフが、ライオンの鑑橋から、瀬戸内海を見渡しながら言った。

 今年六十になるクルトフは、鷲のような顔付きをしている。赤く思慮深い眼、大きない鼻梁は高くいかつい感じをましていた。長い白髪は仙人を思わせる事がある。
 ヨーロッパの首相級を思わせる華麗な宮廷服を着ていた。

「クルトフ。ここ、日本が手にはいるわけですから。心して計画にかかねばなりませんね。それでどうですか。大阪シティの受け入れ体制は」ロセンデールは言った。

 ロセンデールはいかにもヨーロッパ的な顔立ちであり、言葉使いも優しく、一見やさ男であるが、よく観察すると、野望を秘めた目と高貴な育ちを表す高い鼻と、力強い意志をもつ顎が見えて来る。

そして、体全体からは権力を持つ男のオーラが発されているようであった。今年三七才になるが、二〇代後半にしか見えなかった。

 長い金髪を後ろで束ねて垂らし、ビロードでできた古代ペルシア風のチュニックとショートコートを来ていた。

「万全のようです。これも卿(けい)の深慮遠謀のお陰」
「くくくっ、ともかくも、世界史上誰もなし得なかったことをしようとするわけですからねえ。ところでクルトフ、例の霊能師の方は大丈夫なのですか」
「その方の準備も万全でございます。西日本都市連合議長の水野なりが、餌をまいておりましょう」

「ロセンデール様、皆の用意ができました」

 聖騎士団長シュトルフが言った。
 シュトルフは、戦のなかで生まれたような男だった。赤ら顔で首は太く、胴は樽のようだった。その樽の上に乗っている顔はどちらかというと愛嬌があった。眼は小さく、鼻は団子鼻で大きく、口もまた大きかった。ロセンデールいわくジャガ芋顔である。

 大きな戦いを生き残ってきた四五才の精鋭だった。
 光る電導師の制服を着ていた。そのコスチュームは、昔の十字軍を思わせた。

「よーし、お前たち聖騎士団、電導師たちの力を見せてもらいましょう」
 ロセンデールは剣を引き抜いていた。
 ゲルマンの剣である。切っ先が陽光を受けてきらりと光る。

「殿下、さすがに見事でございます」
「ほれぼれとするお姿じゃ」クルトフが言った。
 
ロセンデールの後ろには、うすぎぬを着た巫女たちが戦いの歌を歌い始める。一五才から一八才の美女ばかりだった。

 ロセンデールの歌姫たちだ。

 ゲルマンの剣はわざわざ、ルドルフがロセンデールに渡したものだった。
「皇帝ルドルフ猊下、この剣にて帝国の土ひろげましょうぞ」
 こう見栄をきったロセンデールだった。

 ロセンデールはヨーロッパの某国で生を受け、霊戦争後のし上がってきた貴族である。現在、神聖ドイツ帝国ルドルフ大帝の右腕とすらいわれている。
「シュトルフ、例のものを合体してみせて下さい」
「殿下、ここでですか」

「まだ大阪港へつきません。ここで、姿と力を見てみたいのです」「わかりました。殿下のおおせのままに」

「飛行士の諸君、甲板にバイオコプターを集めよ」

 バイオコプターは生体を形どった機械飛行機で、大きな羽根で羽ばたくことにより揚力を得ていた。この生体とは、とんぼとか兜虫とかの昆虫である。
「よーし、動かせ」
 バイオコプターが一点に集まっていた。

 そのバイオコプターの群れが別のものに変化した。何か巨大なものが、ロセンデールたちの前に立ち上がっていた。瀬戸内海の陽光を受けて、それはきらきら輝いている。
「まことに見事です。これで日本人どもの肝を冷やさせるでしょう」     


作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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最終更新日  2014.05.02 12:05:44
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2012.08.02
ロボサムライ駆ける■第62回
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■第七章 血闘場(9)

『それは、私が解決しよう』
 空洞にいる人々の心に心柱の声が響き渡った。

「おお、心柱さまがしゃべられるぞ」
 居並ぶ人々は、古代都市にいる全員が耳を傾ける。

 クルトフ、シュタイフの聖騎士団。

 山本の率いる反乱ロボット。
 水野、斎藤の率いる西日本都市連合軍。

 徳川空軍、徳川旗本ロボット、早乙女主水。 徳川公、落合レイモン、夜叉丸、足毛布博士等である。

『水野、斎藤、反乱ロボットを接収すること相成らぬ。

 また反乱ロボットの皆、よく聞いてくれ。足毛布一族、われらをこの千年にもわたって守ってくれたのじゃ。それゆえ、憎むこと合いならん。また、夜叉丸はわしがレイモンつかわせた霊人間なのじゃ。
 足毛布博士、落合レイモンは、このわしとともにこの古代都市を再開発、研究せよ。
 徳川公は、早乙女主水と東京へもどり、東日本の内政を改めよ。
 それから、クルトフ、シュタイフ、二人はルドルフとロセンデールに告げよ。私が解放された以上、日本への神聖ゲルマン帝国の侵入は、たやすくないぞとな。以上だ』

「おおーっ、さすがは心柱、みはしら様じゃ」
 喚起の声と、失望の声があがっていた。が、いまや、みはしらさまにしたがう他はないのだ。

「主水、わしの手元に戻ってきてくれるか」
 足毛布博士が頼むように、主水に言う。
「が、博士、幾ら生みの親とはいえ、拙者は義に生きとうございます」
 思わぬ答えに足毛布はたじろぐ。
「義とは?」
 足毛布は不思議なものを見るような目をした。

「徳川公のおつかえして、日本につくすことです」
 キッパリと言った。
「おお、よういうた。主水。足毛布博士、主水をお預かり申す」
 徳川公廣が、博士に礼をした。そうそうにここから主水を連れ出すつもりだ。
 しかし、博士は主水にたいして罵詈雑言をはく。

「主水よ、私を裏切る気か。お前を作り、ここまで育てた私をな」
「博士、それは…」
「よいか、誰がお前、主水をあのNASAの空軍基地から助け出してやったと思うのだ。よいか、お前のために私は防御レーザーにより傷を負ったのだ、わかるか主水。自らの息子よりもお前のことを愛していたのだぞ。それをお前は裏切り、あまつさえ、この西日本から出ていこうとするのか。これをこれを裏切りと呼ばずして何と呼ぶのだ」

 足毛布博士の怒りは治まりそうになかった。

「主水、これを見よ」
 足毛布はふところから、たばこを出して大地へ捨てた。
「…」

「今、捨てたのはお前のロボットストレス対処用の薬が入ったタバコじゃ。よいかもう二度と手には入らぬ。材料はアメリカ製じゃからな。これが親である私に対する裏切りに対する復讐の一つだ。これからも油断するなよ。生みの親を捨てたお前に災難が降りかかろうぞ」

「主水、気にするな」
 徳川公がやさしく声をかける。
「お前は正しいのだ」

『主水よ…』
 みはしらさまが、主水に話しかけた。

『忘れものじゃ。返してくれぬか』
「はっ…」
 主水はどきまぎする。

『そのクサナギの剣どじゃ、しばらくは用はなかろう』
 主水はまだその剣を握り締めたままだった。

「しばらくですと」
『そうじゃ、その剣を再び使うときは、運命の七つ星すべてそろった時じゃ』
「運命の七つ星。それは一体…」

『主水、それは…、お前の運命じゃ。いずれわかるときがあろう』

 恨めしげに眺める足毛布を背にしながら、主水は徳川空軍の飛行船に乗った。
「だんな、だんな…」
 話しかけるものがある。鉄だった。下半身は吹き飛び、担架に乗せられている。
「あっしは、もうだめでさ。手も足もでませんや」
「鉄、お前…」
「えっ、だんな、どういたしました」
「そんなシャレを言ったから大丈夫だろう。 手つだいできようよ。足がないぐらいでな」
「だんなも人が悪いや」
 それを受けて
「これ、鉄、俺は人ではない。ロボザムライ早乙女主水じゃ」
「決まったね、ダンナ」
 少しは元気を取り戻した主水である。

 飛行船は、地下空洞から上空へ飛び上がって行く。

第七章 血闘場   (10)

 マリア=リキュールはロセンデールの首をくわえて逃亡後、行方不明となる。

 ヨーロッパのいずこかに住んでいるといわれている。

 びゅんびゅんの鉄は、マリア=リキュールから受けた傷がもとで現在療養中である。

 知恵は、外国のロボット奴隷解放運動で活躍しているらしい。

 サイ魚法師は、太平洋岸を現在荒らし回っていると風の便りに聞いている。

 足毛布博士は、京都の研究所で、侍ロボット改良版を製作中と聞く。早乙女主水にそっくりで、主水2というネーミングらしい。

 落合レイモンと夜叉丸は、まだ西日本エリアに残って、古代都市研究を行っている。

 現在でも古代都市のことは日本国内では秘密となっている。

 水野と斎藤は、みはしらさまの指示にしたがい、ロボット奴隷制をいやいやながら廃止した。

 生き残った、クルトフとシュトルフ率いる聖騎士団は、飛行船「飛天」「高千穂」に乗せられ、インド洋上でヨーロッパ連合の船に乗り移り、帰っていった。

 ロセンデールは、みはしらさまが言ったたように復活したと風のうわさに聞く。
 
徳川公国のお主(かみ)と早乙女主水は、東京エリアの徳川公国にまだ住んでいる。
 主水は自分の病気を直そうと必死である。

 ■ロボサムライ駆ける完■


■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(10)
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最終更新日  2013.04.13 01:18:52
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2012.08.01
ロボサムライ駆ける■第61回
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第七章 血闘場(8)

「よいか、反乱ロボットの諸君。今回は大目に見よう。首謀者を出せば全員を許そう」水野が言った。
「そうだ、その通りだ」斎藤が続けた。

「貴様たちも我々人間がいなければどうにもならんのだぞ」
 斎藤は憎々しげに言う。

 主水は反乱ロボットたちを助けようと
「いかん、ロボット旗本の方々、存分にお味方くだされい」
 主水は、飛行船で到着して傍観していた徳川空軍・旗本に言った。

「主水、止めるのじゃ」
 徳川公があわてて制した。

「なぜでございます。お上」
「よいか、我々は西日本を征服するのが目的ではない。我々東日本と西日本は政治体制が異なる。この制度、壊すこと、相成らぬ」
 徳川公のきつい怒りの言葉であった。

「さようでございます。さすがは徳川公」
 水野が喜んで言う。
「主水殿、お恨みもうす」
 山本が言った。

「主水のおじさん、肝心のとき、役にたたないねー」
 知恵がいう。首をうなだれる主水。

 反乱ロボットは、西日本都市連合政府軍によって収容されそうとなる。
反乱ロボットは、軍に収容されるため動きはじめる。
(続く)
■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(8)
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最終更新日  2012.08.04 15:00:23
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2012.07.30
ロボサムライ駆ける■第60回
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■第七章 血闘場(7)

「反乱ロボットの諸君も鉾を納めていただきたい」
 反乱ロボットの方へ向き直り、徳川公は語り掛ける。
「なぜだ」
「君たちの目的は自らの身分制度打破であろう。ゲルマン帝国との戦いが目的ではないはずだ。今のままではゲルマン帝国との戦いになってしまう」
 徳川公はじゅんじゅんと諭した。

「それでは足毛布博士を我々に渡していただこう」
「何と」
「足毛布博士を血祭りに上げる」
 反乱ロボットたちは言った。

「そうだ。そうしなければ我々の憤りは吐けぬ。何のために多くの仲間が死んでいったことか」
 足毛布博士が、他の人々の群れから押し出されてきた。

「足毛布博士に手を出すこと、拙者が許さぬ」
 主水は叫んでいる。
「主水殿、どうなされた」
 皆が驚いている。

「貴公、我々を裏切るおつもりか」
「お許し下され、皆々様。やはり、足毛布博士は父でございます」
 悲しげに主水は言う。
「が、主水殿。我々反乱ロボットの目的の一つは、足毛布博士の処刑ですぞ」
「そうだよ、主水のおじさん。おいらたち子供ロボットが偉い目にあったのもみんなこの男のせいなんだよー」
 知恵が言う。
「もうよい、主水。私をおとなしく反乱ロボットたちに渡せ。そうしないとお前の命も危ない」
 足毛布博士は言う。

 その様子を見ているレイモンは隣にいる夜叉丸に小声でささやく。
『博士も役者よのう。夜叉丸、まあ様子を見ておれい。面白いことが起こるぞ』
「それは、一体」

 主水が反乱ロボットに押さえられている。

足毛布博士を跪かせ、数人のロボットが刀を元上げる。
 足毛布博士は頭を項垂れている。
 刀を降り下げようとする。が、一瞬後、体が動かなくなる。
「これはどうしたことだ」
「どけ、私が変わる」
 何人ものロボットが、続々と足毛布博士の首を撥ねようとするが、それができない。
 体が固定してしまう。
 足毛布博士がゆっくりと立ち上がり、ゆっくりと反乱ロボットに向かう。慢心の笑みが浮かんでいる。それも皮肉な笑みだ。

「よいかロボットの諸君。私は君たちの父なのだ。父は子供のICチップに最終指令をコマンドしてあるのだ。私を殺さぬようにな。このコマンドは君らの心の奥深くに埋め込まれている。誰も気付かぬ。またいかなるロボット工学博士でも、そのコマンドは解除することができぬのだ」

「足毛布博士、流石よのう」
 水野が叫んでいた。

西日本都市連合のロボット軍隊がいつのまにか、古代都市の大空洞に結集していた。


(続く)
■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(7)
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最終更新日  2012.08.02 23:19:50
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2012.07.29
ロボサムライ駆ける■第59回
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■第七章 血闘場(6)

地下大空洞に声が響き渡っている。

「皆、剣を下げよ。これ以上の戦いは無用だ。シュトルフ、全員に命じろ」

意外なことにクルトフが命令していた。
「しかし、クルトフ様」
 シュトルフが抗弁しようとする。
「だまれ、シュトルフ。ロセンデール様がなくなった今、これ以上は無用だ。我々はもう空母も機械城もないのだぞ」
「そうです。公式には日本と神聖ゲルマン帝国は交戦していないのです」徳川公が言葉を継いだ。
「我々としては心柱が目覚められた現在、わざわざことを荒立てる必要はない」
 斎藤も一言加える。
「それゆえ、我々は武装を解除します。よろしいな、シュタイフくん」
「はっ。クルトフさま」

シュタイフは渋々命令に従う。聖騎士団は、武器を下げた。
シュタイフの胸の内にはにがいものが込み上げてきた。

『ロセンデール殿下、お許しください。私はあなたをお守りできませんでした。このクルトフめは、一三人の諸公のうちの誰かから、ロセンデール殿下を滅ぼすために遣わされたに違いないのです。その証拠を握ることはできませんでした。殿下、この敵は必ず…』

(続く)
■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(6)
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最終更新日  2012.08.02 23:10:47
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