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飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)

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キング・オブ・ドリームス

2011.10.09
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キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■第9回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所
ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
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「チューター、私はゴルゴダ=シティに行かなければ、ならないのだ」
ジェイはチューターに言う。
 なぜ、「ゴルゴダ=シティ」なのか、ジェイにもわからなかった。

「ゴルゴダ=シティですか」
 チューターは。驚いたようだった。
「そうだ。そこで私を待っている運命があるらしい」
「というと」
「それが、私にもはっきりとわからないのだ。私の心の中にその答
があるらしい」
 ジェイは答える。

 チューターはしばらく黙っている。
そして、ゆっくりとジェイに告げた。
 「他の夢世界へ、このタワーシッブを侵入させる事はタワーシップの消滅を意味するのです」

〃コード586 
解読不可能。基本コードニ反シマス。タワーシップヲ他
ノ夢世界へ侵入サセルコトハ、タワーシップノ自己防禦機能ヲ作動
サセル″

クリ返ス コード586ヲ実行セヨ

コード586 解読不可能“


この空間の光が、総て、そこに集中している場所、「クリスタルパレス」。
その中の一室。

全旨の少年がいた。
彼が、念動力でキーボードをうっているのだ。
後ろでは、誰かが曲をひいている。
「マスター、私の命令に。従え」
「解答不能」
『マスター、私の。いいか、言う事を聞くんだ。いいか、私が創造者なのだ』
『解答ヲ拒否シマス』
『マスター、私が、、お前を作ったのだぞ』
『私ノ、「タワーシップ」ハ、ソレ自体、完結シタ世界デス。
何人モ、ソレヲ破壊スル権利ヲ、有シマセン。
マタ、アナタノ、命令ハ、論理的デハアリマセン。

ジェイ・ボラードノ、意識ヲ、「ゴルゴダシティ」ヘ持テコムコトハ、
タワーシッブノ世界ノ、破壊ヲ意味シマス、
サラニ、ヨリ激シイ混乱ヲ、引キオコシマス』
「かまわない。私が命令しているのだ。私には創造者としての権利
がある。マスター、弘の言う通りにしろ、さちないと』
『ドウスルトイウノデス」

(続く)
キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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最終更新日  2011.11.11 22:05:57
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2011.10.08
キング・オブ・ドリームスーあるいは創造者の夢■第8回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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虚無空間のモニターに、個人データが、ディスプレイされている。


ジェイ=ポラード
「大戦役」における戦争犯罪人。過去の地球歴史における最悪の男と
現在評価されている。
地球上に、試薬「ジェイP359」をばらまく。
この「ジェイP359」によって、世界は「多元夢世界」へと変遷した。
つまり、「夢世界」が、多数存在するようになった。

 夢世界出現前、つまりジェイP359が効果をあらわす前、
ワルシャワ条約軍によって逮捕され、拷問を受ける

コード111
ジェイニ、「ジェイ=ポラード」ノ、パーソナルデータヲ、インブットセヨ

コード111 
ジェイヲ、ジェイP359実行発生点、ゴルゴダシティヘ、出現サセヨ


ジェイは、チューターから、この地球の歴史をゆっくり学び始めていた。
そして、「大戦役」によって、数多くの夢世界が発生している事を恥いた。

また、
「タワーシップが、「大戦役」直後にマスターによって作
られていたこと。タワーシップとは、船上に地上500mにもおよぷ
巨大な塔を作り、塔の頂上に胎室を設け、
その暗室の中に、人類の種子を保存する目的の船である」
と学んでいた。

ジェイの入った海は、本当の海ではなかったのだ。
「浮遊海」だった。

「浮遊海」は」夢世界」同志のはざまの空間に、存在する多重海なのだ。
それゆえ、浮遊海はどこの時代にも属していない。
ゆっくりと、種々の夢世界の間空間を、たゆとうているのだった。

 ジェイの光り始めた左手、を見て、チューターが言った。

「あなたは選ばれた人だったのですね、ジェイ」
「そうらしい。私もしらなかった」
 ジェイの答えは気の抜けた返事だ。

「しかし、あなたは、自分自身の存在理由を、発見したわけですね」
「そう、記憶は、先代ジェイの記憶が、私の中で蘇った事を告けていろ。
地球に対する贖罪が、私に与えられたテーマの様だ」

チューターの方を向いて、ジェイははっきりと言った。
(続く)キング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■
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最終更新日  2011.11.11 21:54:05
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2011.10.07
キング・オブ・ドリームスーあるいは創造者の夢■第7回
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「やれ」
 再び
スブローギンは命令した。

 戦車はゆるやかにやってくる。
 ジェイの体の一郎がっぶれた。
 叫び声を思わずあげていた。
「ぐわっっ」
 それは、ジェイの頭の中で響いて、反復されていた。

。あたりはのだ。
 ジェイは、自分の悲鳴で目ざめた。
恐怖に包まれるジェイは、すぐさま、自分の左手をみつめた。
大丈夫だ。つぶされてはいない.

ジェイの左手は大丈夫だ。
が、暗闇の中で、ジェイの左手はわずかに、光っていた。



(続く)キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■
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最終更新日  2011.11.11 21:25:43
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2011.10.06
キング・オブ・ドリームスーあるいは創造者の夢■第6回
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 ジェイは思い出した。
 東欧、ワルシャワの那市だ。石畳。旧市街。
 ワルシャワ条約軍。
 彼はあおむけにくくりつけられている。採の体に石畳が冷たい。
 東欧のまろやかな太陽か、それでもまぶしい。

「白状したまえ、ジェイ」
 スプローギン大佐が言った。
とても軍服の似合う男だ。沈黙が続く。
ジェイには、答えようがないのだ。わからないのだ。
「返事がないな。どうやら刑を実行してほしいという事かな。我々
はブラフを使っているわけではない。それをわからせてやろう」

 スプローギン大佐は冷酷な笑みを上からあびせていた。

 「やれ」
命令が下った。            
 そろそろと、赤い星そつけたT82戦車、
暗緑色の鉄のかたまりがこちらの方へ動いてきた。
 「やめろ、やめてくれ」

 ジェイはわめいていた。

 汗が滝のように流れ出ていた。
体を無理に動かそうとする。
全く動かない。動くわけがない。鉄のかたまりがゆっくり、ゆっくりと

ジェイの体の上に……。

 戦車は急に止まった。

 ジェイは気絶寸前だ。
体がこわぱっている。目をぐっとしめ、口をとざしていた。

 「どうだな。気分は。白状する気分かね」

 スプローギン大佐が、ジェイの顔を上からのぞきこんでいた。
スプローギン大佐の顔の毛穴がはっきりと宛てとれる。
ひげのそりあとか肯い。

 ジェイの目は何を見ているのかわからない様に見える。

「どうやら、我々は君を見くぴっていたようだな」
 スプローギンはそう言って兵を呼ぶ。
「ドクター・シュッカを呼べ」
ドクター・シュッカと呼ばれた男が白衣を着て、ジェイの頭の上に立つ。

「ジェイ、楽しい経験をさしてあげろよ」
 シュッカは、猫なで声で、これからとても楽しい事が始まる様に言う。

「何をするつもりだ」
「君に、対する、我々の、ささやかなプレゼントさ」

スプローギンが言う。
シュッカが持ってきたカ。
バンから銀色のパックを取り出す。
「いいか、この薬は神経緩和剤だ」

 シュッカが手にした、薬の入った注射器が光を受けて、にぶく光る。

 「痛みがゆっくりと襲ってくるのだ。
一秒の痛みが、、一年に感じるかもしれん。

個体によって反応が異なるのだ。さらにありかたい事
には、個々人の痛みのレベルにあわぜてくれる。
気絶する一歩手前の痛さ、その最高レベルで持続するのだ」

 スプローギンがシュッカの説明を補足する。
「つまり、非常に効率的に痛みが続いてくれるのだ」
「怒魔め」
ジェイは二人に毒づいた。
「悪魔だと、どちらが悪魔か、自分のやった事を考えてみろ」

 スプローギンが、つばを、ジェイの顔に、はきかける。
 私のやった事? いったい何なのだ。

(続く)キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■
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最終更新日  2011.11.11 21:18:59
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2011.10.05
キング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■第5回
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■降下世界(多元夢世界のひとつ)■

 ジェイは眠りについていた。

個体の睡眠用に、「まゆだな」のようなべ。ドが準備されていた。
船内のフロアがすべて、このベッドにあてられていた。

 ジェイにとって、初めての安らかな眠りであった。
 夢というものを見るのはジェイにとって初めてだった。

 恐怖。

 巨大なものが、ジェイの体の上に、徐々に被いかぶさってくる。
痛みの感覚。

 その巨大な代物はどうやら鉄のかたまり。イメージがはっきりと
してきた。

 戦う。エンジン。車。戦う車。戦車

 一体こいつは何者なのだ。

 急にジェイの頭の中で何かがはじけたような感じだ。言葉が、頭の中
に洪水の様にあふれかえった。

 ディティルが急にくっきりしてくる。目隠しを急にはずされたよ
うな気分だ。

 美しい一つの風景。どうやら一つの都市らしい。都市だって?
意味不明・……
 限定された一平面における個体の群生場所。

 「大戦役」の前のイメージ。
一体どんな前なのだ。
「大戦役」とは何だ。
 何か、とてもひどい事だったような気がする。
 体が暖くなるような気分。いや熱すぎる。
 死にそうな熱線?
「うわー」
 ジェイは、思わず叫び声を、あげていた。

(続く)
キング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■
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最終更新日  2011.11.11 21:19:25
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2011.10.04
キング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■第4回
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■降下世界(多元夢世界のひとつ)■

ジェイは急に。開けた場所に来ていたのだ。
そこには上にもバーが存在せず、ただ広い空間だけがある。
巨大な広場だ。

ジェイは目まいがした。

 急にジェイの足もとの地面がなくなる。
 ジェイは空虚の中を落下していた。
次に衝撃がジェイの体を娶う。
液体が彼の体を包み込んだ。それは冷たく、ねばねばしていた。
口からもその肢体が入ってくる。へんな味だった。

 上の方から、例の物体が呼びかけている。

「大丈夫ですか。すぐお助けします。ところで、ジェイ様、そこが「海」とい
うものなのです」

 が、ジェイは、ようやくあの「降下世界」から自分の体が脱出できた事をようやく理解し始めていた。

 風の匂いは、どうやらここから来ていたらしい。

とにかく、ジェイにとっては初めて、経験する「海」なのだ。

そして、突然、何も存在しない空間にモニターが再び出現する。
″コード111 ジェイノ意識ヲ打チコミ、ジェイヲ覚醒サセヨ

(続く)
キング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■
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最終更新日  2011.11.11 21:20:06
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2011.10.03
■キング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■第3回
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■降下世界(多元夢世界のひとつ)■

 踊り場の様なのだが、それがとてつもなく広く続いているのだ。

もう、下へ降りるバーがなかった。
 彼は、降りてきた方を見上げてみた。
バーや踊り場が、じゃまになって上の「胎室」を隠してしまっている。
「胎室」は、この世界の住人が生れ落ちた場所のようだ。


 彼は横にずっと移動する。仲間の死体が数多くころがっている。

何も存在するはずのない大空間に、巨大なモニターが出現し、
創造主の命令を表示する。

″コード111 
下ノ世界二到着シタ個体ヨリ、「チューター」ヲ、用イ、教育ヲ開始セヨ″

「ジェイ」
 彼を呼ぶ声がする。
彼は今まで話をしたことがないので、単に音に反応したといった方がいいだろう。

ジェイは振り返った。
そこにはジェイが今まで見たことのない、ジェイ達の体とは、
まったく異なった姿形を持つ生物がいた。

そいつがジェイに話しかけているのだ。ジェイは思わす、後ずさる。
それにかまわず、銀色の三本足の、そいつは近づいてくる。

「よく降りてこられました、ジェイ。
やっとあなたは下の世界へ辿りつかれたのです」
そいつには頭がなく、円筒形の胴体郎から声が流れてくる。
 
「お前は何だ」
 「これは失礼しました。私はチューター。あなたにチシキを与える
ものです。以後、お見知りおき下さい」

 「そのチューターが、俺に何の用があるというのだ」
 ジェイは自分自身が、言語を発している事にびっくりしていた。自ら
出す音が、体の中にも響いている。
 「本当の事を知ってほしいのです。あなたがおられるこの世界はタワーシップと呼ばれる世界なのです」
 「タワーシップ?」
 ジェイは、わけのわからない事をしゃべるこの物体から逃れようとし
た。横に早く移動するのは初めての経験で苦痛だった。
「危ない、」ジェイ様」
 後ろから追ってくるそいつが叫んだ。

(続く)
キキング・オブ・ドリームス-あるいは創造者の夢■
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最終更新日  2011.11.11 21:21:10
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2011.10.02
■キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■
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第2回
■降下世界(多元夢世界のひとつ)■

ここは、ジェイと呼ばれる意識体は、思った。ここは
どこなのだ。そして、自分は誰なのだ。

 所々に散在する踊り場で、夜になると、ジェイ達は眠るのだった。
バーの上で、上手に眠る者もいた。
食物は、踊り場に、何者かが、知らぬ間に、準備しているようだった。

しかし、その何者かの姿は見たことはなかった。

 降下するジェイの横を、血まみれになった仲間の体が落下していった。
しかし、ジェイはそんな事は日常茶飯事。慣っこになっている。

 力つきたジェイの仲間は、バーから手を離し、あるいは、バーから足を踏みはずして、途中のバーに体をひっかけ打撲し、骨を折りながら、下へ墜ちていくのだった。

 ある者は叫び声をあげながら、ある者はまったく声をあげずに。
 叫び声が悲鳴ではなく、ひょっとしたら、喜びの声ではないかとジェイは思う時もある。

 その男は、この単調極まりない世界から、脱出したかったに違いない。
自分の意識をこの世界から消滅させること。
それは、すなわち、下の世界へと自らの体を投げ出すことだった。

下に辿りつくこと。
ジェイにとってまずそれが先決だった。
必らず、この複雑怪奇な構造体には終わりがあるはずだった。

いくたり、夜をむかえただろう。
ジェイはわずかだが、風の匂いが違っていることに気づいた。
それは、ここでの大いなる変化のきざしだった。

 数日後、ジェイは、風変りな場所に降りたっていた。

(続く)
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最終更新日  2011.11.11 21:21:48
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2011.10.01

■キング・オブ・ドリーム-創造者の夢■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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●プロローグ

 そこは見渡す限りの荒野だった。風が砂ぽこりを舞いあげている。
旅人は,ゆっくりと顔をあげ遠くをかいま見た。
 あった。どうやらあれがゴルゴダシティの様だ。
光り輝くピラミッドがゆっくりと動いている。

 旅人は足を早めた。ゴルゴダシティで「ビプラフオン」のプレイ
ヤーを求めていると聞いていた。
どうやら職にありつけそうだ。顔は、はころんでいた。

 門が見えた。門の下に3人の男がすわっている。近よってよく見
るとかなり若い。旅人はその若者達と目をあわさずに歩きさろうと
した。

「待ちな」
 声がかかる。旅人はすばやく通りすぎようとした。かかわりあい
になると恐ろしいと彼は患った。
「待ちなよ、聞きたい事があるんだ」
 その三人の中の小男が言った。
「なぜ手袋を左手にしているんだ」
 今度は大男が尋ねた。族人は答えに窮した。
彼の左手は「義手」だったのだ。
「私の左手はケガをしているむのですから」
「なんだってケガ?」小男の目が光る。
「手袋をぬいでみせてくれ」
 残った三人目、赤ら顔の男がいう。
「醜いのです。見せたくないのです」
 旅人はおびえながら言う。
「そうかわかったよ、それならこうだ」小男がわずかにうめく。

「ううっ」旅人は胸をかきむしるように倒れる。そして動かなくな
った。
「だめだぞ、こいつ本当に死んでしまったぞ」
 赤ら顔の男が言う。
「ムスカ、お前が手かげんせんからだ」
 大男が小男をたしなめる。
「ちえっ、心臓が止まっている」ムスカと呼ばれた小男が言った。
「どうやら、こいつは違ったらしいな」
 大男が言った。そして、彼は手袋をはいでいた。

(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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最終更新日  2011.11.11 21:22:38
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2008.07.30

■キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■第30回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html
http://www.yamada-kikaku.com/
■第30回■
■ジェイポラードの夢世界■

Kは、光の草原の中に立っていた。
光の草原には
「光粒子」が振り注いでいる。ゆっくりとゆっくりと、光の草原は光粒子がたま
り光り始た。
光粒の一位、その中にジェイの意識は、凝縮されて、草原の中にころがている。
他の人々の意識世界も、光粒子の一粒なのだ、

総ての光粒子が、一つ一つの意識世界だった。
同じように凝縮されている。
「大戦役」は実はドラッグウォーだった。
「夢戦争」、あるいは「幻想戦争」と呼んだらいいのだろうか。
 相対する陣営が、お互いにドラッグを発射し続けたのだ。
その中で一番強列だったのが、ジェイ・ポラードが精製したJP359だった。
 個人の妄想、幻想が解放され、個々人だけの幻想世界夢世界が、地球上に実在化された。
 多くの人々が、より強い妄想力を持つ人間の世界にとじこめられていったのだ
。 

ゴルゴダシティは、ポーランド軍クネコバ・スプローキン大佐の妄想世界の中
であった。
ジェイ・ポラードの意識は、ビブラフォーンに化していたアイラの意識と合体し
た。
 そして、二人の意図によって、JP359が全て、隠し場所から全ての幻一想世界へと拡がったのだ。                   
 各々、個人の夢世界が存在するようになったのだ。
ジェイの意識は、この多重夢世界のドラッグ・ジャンパーになってしまったようだ。
つまり、ジェイの意識は、他人の夢世界から他人の夢世界へと、次々とトリップ
してゆき、ジェイの意識を他の夢世界の構成要素として刷り込んでいく。
 やがて、ジェイの意識を中心軸として、一つのまとまった幻想世界ができるかもしれなかった。

それはいつだろう。 
が、時間の観念もまた、幻想世界ではあいまいな基準にしかすぎない。あるいはまたジェイの存在自体が、誰かの幻想世界の中の一構成要素かもしれなかった。
 ジェイは、いいしれぬ巨大な暗渠にいる感じがする。

Kは、光粒子を、せっせと、かき集め始めていた。
この世界では、Kの種族しか光粒子を集められない。
光粒子は、すぐに輝きを失なってしまう。
Kは集めた光粒子を、小高い丘の上にあるクリスタルパレスヘと、運こぶ。

 火が飛んできた。地獄犬が、Kの方へ火を吹きかけているのだ。
 「ウルー おやめ!」
 鋭どい女の声がする。そのしっかりした鋭い声には似合わず、きゃしゃな体を
持つ細面の微笑する少女が、地獄犬を押さつけた。

 地獄犬は、クリスタルパレスのまわりに放し飼いにされているのだ。
クリスタルパレスの主人は、変人だといううわさだったが、Kの集める光粒子を高く買ってくれる。それだけでKは充分だった。
 クリスタルパレスの中、一番大きな「輝きの間」には、全盲の少年が、椅子にすわっていた。
「アイラ、どうかしたのかね」
「いいえ、ジェイ、なんでもないの。ただ、地獄犬が、光粒子を集めて来てくれた人にほえただけなの」
「そうか、だれもケガはしなかったろうね」
「そうよ、ポラード」
「そう、それじゃいいよ。君こちらへ来て」
 この世界のジェイ・ポラードは、この世界のアイラの手をにぎる。
 二人の前には、パソコンのキーボードとモニターがあった。
ポラードは、盲目なのだが、モニターにキーボードで何かを写し出している。
「ねえ、ポラード、次の光粒子を写してみて、どんな世界なのかしら、楽しみだわ」
「そう。また、僕が登坂するだろう。今度はどんな役割かな」
「そうね、それが私にとって一番楽しいの」
「僕はキング・オブ・ドリームだ。そして君は」
「クイーンーオブ・ドリームよ。むろん」
「我々は、他人の夢世界のすべてをのぞくことができるのね」
「そうさ、アイラ」

二人の楽しそうな姿を、Kは見ていた。今日はたくさんのお金をもらえた。明日はもっと光粒子を集めてこようと思った。
 ひょっとして、Kとは、クネコバ・スプローギンの意識かもしれなかった。
 ジェイとアイラは、いつも光粒子を通じて他の夢世界を見ることができる。
光粒子の中の、一人一人の夢幻世界を。

 モニターを前にしているポラードのかたわらで、アイラは実体化できた、自分
ではない「ビブラフォン」をひき始めた。
曲は『ハルフォードの稲妻』だった。
 ボラードは目は見えないが、モニターを感じていた。

そのモニターには、蝶が翔んでいた。この蝶はどこの空間を翔んでいろのだろう
 ジェイはその蝶になっている自分を発見する。

彼は、どうやら自分が新しい宇宙空間創造の種子の中を翔んでいろ
と感じていた。
新しい記憶。どうやら今度は彼こそ、新宇宙鎖造の起爆剤らしい。

(完1975ー1986年-2007年改訂版)
http://www.yamada-kikaku.com/
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最終更新日  2008.08.02 12:21:14
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