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飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)

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石の民

2020.07.08
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テーマ:小説(488)
カテゴリ:石の民


IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1873gf/32/

石の民 「君は星星の船」第32回■最終回・北の詩人は、機械新から、新しい正解を生み出す「星星の舟」として送り出されていた。石の民は、星の全情報集積記録であった。であり「君は星星の船」だ。

石の民「君は星星の船」 第32回■最終回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/



落ちてきた石の民の体は石の壁に密着する。



まるでジグソーパズルのように、その位置が決まっているようだった。





やがて、石の壁は、総ての石の民で満ちていた。いわばボードの上のICだ。



 石の壁はしばらくすると膨張した。



光二の体もその中にあった。光二の聖砲が発光したのだ。



 石の壁は、機械神によって聖作された宇宙創造ベースだった。



石の民とは旧世界、



つまり旧宇宙の星ぼしの意識、記憶メデイアだった。





■昔、 機械神はこの旧宇宙が収斂するとわかった時、



星ぼしの記憶を星砲、もしくは聖砲をつかい、高度集積化した。



星を、まずは人間の大きさ、すなわち、星の総体意識をもつ石の民、



それから石に、

さらに船の素材として、

さらには記憶をもつ生物的高度情報集積素子バイオチップとして。



 一人の石の民がその星の記憶、歴史だった。



■機械神の世界が数連下降り、青い亜空間の中を「シセルモノノフネ」が飛んでいた。

これが、新しい世界を作る施設者の船だ。シセツモノノフネの船だ。





■『死せるものの船』のサブコンピューターであった『女王アルナ』とムリムが人格化して

北の詩人を無視して、宇宙を再生してしまったのだ。



中途の世界であり、星の企画が未消化で、世界が釣っ繰り上げられた。



石の壁は、その世界の過ちを、再度の新世界の誕生を予言する コマンドだった。





■光二は、自分が石の壁に密着した時、



あの「北の詩人」にちかずいているような気がした。



 アインはアイン星であり、リアノンはリアノン星であった。



 『石の男』ムリムは『死せるものの船』のサブコンピューターであった



。『女王アルナ』もサブコンピューターのひとつだった。



機械神が選んだ移動機構であった。二人は将来の行き先、方針を巡って争ったのだ。







■機械神が「北の詩人」に与えた役割は、新しい宇宙創造の神になることだった。



機械神は、新しき神として、コマンドを打つものとして、当時の反対勢力の「北の詩人」をえらんだのだった。



シセツモノノフネ、後で「死せるものの船」と勘違いをされたが、実は詩人の体そのものだった。



が詩人はその事をしらない。



亜空間の中、ただ、詩人の体がカプセルに入り、たゆとうていたのだ。詩人の体には石の民ICが埋め込まれていた。



 詩人の頭が記憶筒になっていた。石の壁は詩人の頭の記憶脳が現れたものだった。



 詩人の体には石が付着している。



 その石のひとつひとつが星。つまりのは「君は星星のフネ」なのだ。



 しかし、新宇宙が胎動したいま、そんな事は忘れ去られようとしていた。



 光二は、いやもと、光二であった存在は理解した。



 我々は新しき世界にいるんだと。



「石の民一人一人はいわば集積回路」つまりIC、



多量の旧世界の情報を与えられた人達なのだと。



 「石の壁」自体がICを埋め込まれた「基盤」のだと。



 石の壁が、旧世界の記憶を受け継ぎ、新世界を生むべく送り出された記憶のベースなのだと。



『死せるものの船』は新世界を生むべく送り出された「記憶の船」なのだと。



■石の石棺はCPUである。生き残った生体コンピューターが、世界を再度再生し押すのだ。



■北の詩人の歌は「命令コード」である。



 詩人の歌がうたわれる時、スイッチは作動し、記憶が復活され、新宇宙は始動しはじめる。



 アインの意識は広がり、アイン星を形づくる。





■ 光二は理解し、新しき伴侶となる「アリサーミニヨン」の手をとった。







 そして。かれらは再生し、新宇宙の新しき星「コウジ星」の上を歩み始めた。





石の民 第32回■最終回(1989年作品)20200705改訂

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/






最終更新日  2020.07.08 17:05:03
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2020.07.07
テーマ:小説(488)
カテゴリ:石の民


IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1873gf/31/

石の民「君は星星の船」 第31回 石の男ムリム女王アルナという『死せるものの船』補助機構が消滅し、石の棺の北の詩人が復活し、星の再生の歌を歌い始める。石の民が、石の壁に集積しはじめる。

石の民「君は星星の船」 第31回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/



『死せるものの船』の上で争いが続く。



「石の男ムリム、そうはいかない」



「女王アルナ、ゆるせ」



 光二の指輪の先から光が走った。



 目の前にいた女王アルナが消えていた。



光二はアルナが最後に「石の男ムリム、あなた」と叫んだのを聞いたような気がした。



『死せるものの船』の補助機構である2人が消えたのだ。



 光二が勝ったのだ。怪我の功名だ。



いままで、黙ってみていた石の民がどよめく。



「アルナが消えた」

が光二は泣き叫んでいる。



「ああ、ミニヨン、ミニヨンが消えちまった」

「アルクのおっさんよ、俺はミニヨンを消しちまった」

光二は叫び続ける。



光二はアルクの所へいき、祭司アルクの体をいだく。



「アルクのおっさん、ひどいことになっちまった。



光二は涙がとまらない。が、光二のからだもどんどん消えて行く。



「アルク、どうすれば」

光二はたずねる。が、アルクのからだは、もう半分になっている。しゃべれない。



『光二、はやく石の棺を開けろ』



アインの声だ。



『石の棺が問題なのだ』



「そ、そうだ、どこだ」



目指す棺は、石舞台のうえに飾られている。石の民が光二をとどめようとする。



 光二は、聖砲をむけて相手を牽制する。



そこ石棺へ、すりよっていった。もう光二も立ちあがれなくなっていた。



 くそう、力まかせに、石の棺を開く。急に光があふれた。中には男が眠っている。



「おい、おい、男だぜ」

光二は気が抜けたような感じがする。



聖なる棺に男が一人かよ。



光二はその男の体にさわろうとした。



一瞬、男の目がひらかれた。

光二の目とその男の目があった。なんて、むさいおっさんなんだ、光二は思った。



こいつが本当に世界を救えるのか。



「ときがみちたのか」



男は、そうひとりごちた。



光二は答えようがない。



「俺は何もしらん。するだけのことはした」



その男は北の詩人だった。



彼は光二の顔をにらんだ。



「なまいきそうな奴め、あまり、時代は変わっておらんな。こんな若造が活躍する時代なのか。いやはや。」北の詩人は溜め息をつく。そして機械神殿の折の遠い記録を呼び覚ましていく。



「私に歌えというのだな」

いやいや言っている。



「だれもあんたの歌声など聞きたくもない」光二がわけく。



が光二も、もうしゃべれない。光二が、なにかをいう前に、その男は中央の石舞台にたっていた。



「 このおっさんがこの船の、いやこの話の主人公ってわけか。、舞台だけはきれいに用意されているじゃなか」。



「ただ登場人物は誰ものこっちゃいないぜ」。光二の体ももう半分になっていた。



「俺は、最後まで見届けてやるぜ、ここまでして、死んじまうとは、俺も不運さ。



Vグループのやつらを、あの時殺しておくべきだった。特に、アキヨシと登をな。心残りだ」。



 詩人を前に敬う様に、石の民はしりぞく。



 「おっさん、はやく歌えよ。おれの体が残っているうちに。



しかし、あの恰好はなんだ、帽子に、なげいコートときたものだ」。



「俺の最後の見納めがあの姿かよ」。光二は急に有沙の顔を見たくなった。



「アリサ、最後はアネキの指輪でたすかったありがつよ」。



「でも俺はアネキの体を吹き飛ばしてしまった。許してくれよ。



でも。どうやらもうすぐ、アネキのそばへ、いけるさ」



光二はアルクの方をみた。アルクの体はもうない。



「 ミニヨン、すまん、あんたのおとうさんは助けてやれなかった。ええい、詩人とやらめ、早く歌え」。光二は、この世界が偽りで、自分たちがなにか主人公ではなかった疑念が渦巻く。



 北の詩人は必死で思い起こそうとする。



がなかなか思い出せない。あの時、機械神がなにか、そうだ。



 はるかな昔、「機械神が支配する世界で」処理した「石の歌」が詩人の頭に蘇ってきた。



機械神殿の地下で処理機構が、詩人の頭に組み込んだ歌。



 詩人の口からその言葉が、関をきったように、なだれでてきていた。



 詩人の言葉が『死せるものの船』に溢れる。「君は星星の船、、、、」



『死せるものの船』が輝きを増す。



やがて、おおいなる光が船をつつんだ。



光二は言葉もなく、それをみている。「おっさんよ。最後にやったじゃないか。



でも遅いぜ。光二は自分のからだを見る。残っていない。



 こころの中のアインがつぶやいていた



『やがて、時の海がみちて、新しき世界が 』



 『死せるものの船』は大きく膨らみ、ばらばらにとびちった。



船の部品のひとつひとつが人間の体に変化する。



「石の民」だった。



青き大地、つまり亜空間で分離した船の「石の民」のからだは、吸い寄せられるように、

樹里の世界に落下していく。



いまや光二の意識は「石の民」と共にあった。



急に青い空間を突き抜けていた。落ちる。



そんな感覚が光二を襲った。見た事のある風景が光二の目に飛び込んできた。



樹里だ、石の壁だ。



 樹里の里の人々も半分に消えかかった体で、「石の民」が落下してくるのをみていた。



祭司長マニはつぶやいた。



『時の海がみちて、  石の壁に書かれていたとうりだ』



 落ちてきた石の民の体は石の壁に密着する。



まるでジグソーパズルのように、その位置が決まっているようだった。



やがて、「石の壁」は、総ての「石の民」で満ちていた。



機械基盤にICがつけられるがごとく。



祭司長マニは考える。



はるかな記憶。機械神が、星を石に集積し、、、



そうか『死せるものの船』とは機械神が作った、滅びた世界を復活させる「シセツノモノノフネ」だったのか、、



石の民 「君は星星の船」第31回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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最終更新日  2020.07.08 17:04:24
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2020.07.06
テーマ:小説(488)
カテゴリ:石の民



IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1873gf/30/

石の民 「君は星星の船」第30回 石の男、女王アルナ2人は船『死せるものの船』の補助頭脳。石の石棺「北の詩人」が主人。 大昔、機械神が「北の詩人」が新生世界の種子ときめた。という

石の民「君は星星の船」 第30回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/





光二は疑問に思う。

「お前はいったい、石の男ムリムとは」



「この船『死せるものの船』で私と彼ムリムが戦っていた。『死せるものの船』の主導権をめぐってね」

2人は船『死せるものの船』の補助頭脳だった。石の石棺の中の「北の詩人」が主人なの。

大昔、機械神がきめたのよ。「北の詩人」が新生世界の種子とね。



「主導権だって」光二はたづねる。あとの言葉は理解できない。あたしたちふたりは機械神の移動機構。この船『死せるものの船』の補助頭脳なのよ」



言葉とともに、するどいアルナの剣先が襲ってきた。



「私は女王アルナ。光二とか、いったね、お前は血祭にあげてやる。私が生まれ変わった印としてね」



「生まれ変わった」



「そう、私はミニヨンAの体をとりこんだ」



「ミニヨンの体を、それじゃ、有沙の意識も」



「そういう事になる。さあ、お前も私の手にかかって死ぬ」



「なぜだよう、おばさん」



「きがついていないようだけれど、おまえの心底には、石の民アインがいるのさ、石の男ムリムの友達のね。アインは私にそむいた石の民。私が一番手にかけたい男」



「なぜだ。かれは石の男ムリムの手先として、この船を破壊した」



「そんなこと、俺には関係ねえ、その体ミニヨンAを返しなよ」



「下郎、この私アルナの聖剣をおうけ。私に殺されることを名誉と思いなさい。私は創造者。だから私はお前たちを自由にする権利がある」



「なにをしやがる。このおばんめ。お前が女王であっても、創造された人間を殺す権利なんかみとめない。

俺は光二。フッコウベース、Bグループの光二だ、だれが進んで殺されるかよ。聖剣だかなんだかしらないが、むちゃはやめな。

俺は戦うぜ、自分のため、そして有沙のためにな」そういう光二は、ふらついて、たおれそうになる。





「ど、どうしたんだ、おれの体は」光二の心に恐怖が走る。



「お前は『石の男』ムリムが作った世界の住民なんだよ、あの祭司アルクと同じようにね。さあ、覚悟はいいかい」



姉有沙の顔をした女王アルナは、鋭い剣を光二の体にむけた。



『光二、お前も聖砲をもっている』

光二の心に声がした。アインだ。



そうだ、聖砲はどこだ、光二はポケットからそれをだした。



祭司の剣が動く。光二はかろうじて横にころがる。が、剣からでた光線が光二のほほをはう。



「光二、は、早くしろ」祭司アルクが声をかける。 祭司アルクの足は完全に消えてなくなっている。



「うわっ」光二の指が第2関節までなくなっていた。



「どう、つかうんだ、これは」

アルクにたずねるが、アルクもしらない。アインのおっさん、教えてくれよ。俺は使い方をしらないんだ。



「さあ、観念おし」アルナが、ゆっくり剣をかまえた。光二は指輪を真ん前に差し出していた。



「なぜ、お前がそれを、それは有沙がもっていたはず」アルナの顔色が変わっていた。



「さあ、はやく、それを、およこし、そうすれば、命は助けてやる」アルナの態度が急に変わっていた。

「だめだ、こ、光二」アルクが苦しそうにいう。



「そ、それを、渡したら、終わりだ」アルクはこちらをみながら倒れる。



「えーい、はやく、およこし」無理やりアルナは光二の指に手をかけた。



その時、別の声がした。

「アルナよ、もうよせ」



「その声は、まさか」



「そう、ムリムだ、アルナ、私の最後のお願いだ」



「石の男ムリム、あなたは消えたのでは」



「が、残留思考が、この聖砲に残っている。新しい世界をつくろう。いや作り直そう。アルナよ、私と一緒になるのだ。この船の果てしない旅など、もう無用だ。この聖砲により、一緒になれ。



君と私はただの船『死せるものの船』の移動機構にすぎない。我々の行き先は彼が、機械神の後継者である、石棺の「北の詩人」が知っている。時は満ちた。アルナよ、私の手にいだかれよ」



「石の男ムリム、そうはいかない」



「アルナよ、ゆるせ」



 光二の指輪の先から光が走った。



石の民「君は星星の船」 第30回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/






最終更新日  2020.07.06 20:07:54
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テーマ:小説(488)
カテゴリ:石の民


IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機械神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1873gf/29/

石の民 第29回■『死せるものの船』で女王アルナはミニヨンに新しい体を要求する。ミニヨンはアルナの因子を伝承していたのだ。聖砲が光を放つ。

石の民 「君は星星の船」第29回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/



『死せるものの船』で、女王アルナはミニヨンAに続けた。

「石棺をみつけたら、連絡しなさい。あなたをすくいあげます」



「この石の棺を手にいれたことで、私のこの船の支配は完全になる。この石の棺が私たちの行き先を決めてくれる」



女王アルナはミニヨンAの方を見ているようだった。



「さて、ミニヨンA、おまえにお願いがあるの、おまえのその体を私に差し出しなさい。かわりにおまえは永遠の生命を手にいれる事ができる。



そしてこの船『死せるものの船』を支配できる。この船『死せるものの船』は世界なの、いえ、もっと巨大なものだわ。私の心の宿主になってくれればねえ。この総ての世界の支配者よ。私の体の半分は機械だもの」



「宿主ですって、なぜ、あなたのような人の宿主なんかに」



「ミニヨンと、有沙の構成因子はすべて私アルナから生まれているよ」



「なんですって、どうしてそのようなうそがいえるの」



「おまえの体が、その世界の人とはことなっていたでしょう」



ミニヨンと有沙の意識がそれを認めた。



「それが、あなたと関係あるとでもいうの」



「私アルナははるかなる昔、石の男ムリムと戦った時、石の男ムリムのからだに私の細胞を埋め込んでおいたの。その細胞が成長したのがお前よ、いわば、私アルナが母なのよ。お前ミニヨンは私アルナの分身」



「信じられないわ」



「事実なの、だから、私アルナの所まで、容易に呼び寄せることができたの」



「それに、石の男ムリムがなぜ、ミニヨンを自分の心底にとりいれたか、わかる」



「まさか」



「そう、そのまさかなのよ。ミニヨンの意識は覚えているはずだわ。ムリムは私のイメージで、ミニヨンをとりいれた。私アルナにそっくりだったから」



「それと、私の体を差し出せとはどういう関係があるの」



「あなたは若く成長した。生命がみなぎっている。お前の体力が欲しい。この船の力を増大するためにもね」



「勝手をいわないで。たしかに、あなたは私のマザーかもしれない。今の今までほっておかれて。母だから、体をよこせと食むしがおすぎるわ」



「あなたになんか、私の体をあげるものですか、死んでもいやよ」ミニヨンAは叫んでいた。



「この小娘、人が下手にでれば、つけあがって。私はお前の母なるものよ。お前の意志など、この船では関係ないことをみせてあげる」



「みせてもらいましょう。あなたの力とやらをね」

Bグループの有沙のしゃべり方だった。



「お前がいうことをきかないのなら、いやでもきかせてみましょう。これは使いたくなかったけれど」女王アルナの手に何かが出現していた。



「それはひょっとして」聖なる守り神。聖砲かと有沙は心でさけんだ。



「いま叫んだのは、有沙の意識ね。そう、聖なる守り神。聖砲。これは剣の形をとる事もできる」



女王アルナは聖なる剣をミニヨンAにむけた。



ミニヨンAは女王の姿を見る事ができた。光はその剣から来ていたのだ。



どきっとした。光のなかのアルナは老女だった。

そしてミニヨンAは女王アルナの前に倒れる。聖砲がミニヨンの肩にかかった。





■ しばらくの時間がたち、『死せるものの船』に祭祀アルクと光二が出現する。



「ようこそ、この船に」女が待ち構えていた。



舞台の上に石棺がおかれている。そのまわり、遠くを石の民が取り囲んでいる。その顔は。



「ミニヨンAか」光二は喜んでいた。



「光二、いくらいってもむだよ。今の私はミニヨンでも、有沙でもない。この石の民を司る女王よ」

ミニヨンAの顔をしたそいつはいった。



「光二、いま、君のすべきことは彼女を倒すことだ」

祭司アルクは冷たく言う。



「光二、今が君の戦う時だ」



「彼女を倒す。どうやって。あんたは助けてくれないのか、アルク、俺一人でか」



「彼女をたおさなけば、時が満ちない。新世界が生まれない」

祭司アルクは叫んでいる。



「新世界だと、俺には関係ない。俺が世界で一番愛しているのは有沙だ。俺はこの姉の顔をした彼女をたおすことなどできないぜ」



光二はアルクと一緒に、ここ『死せるものの船』に来た事を後悔した。



「光二、お前は選ばれたのだ。石の壁に書かれているのだ。お前の名前が」



「なんだったって」



「はるか昔から、予言されているのだ。お前が戦わなければ、この世界が  」



急にアルクはだまる。

「アルク、どうしたんだ」光二はアルクを見る。



「こ、光二、わ、私のか、体を  」アルクの足先が消えていた。



「アルク、どういう 」光二の体に寒気が襲ってきた。こいつはどうすれば。とんでもないことに、なっちまった。



「ほほ、石の男が消えたいま、私が世界の中心なのよ」



「世界の中心だって、この世界はお前が作ったってわけか」



「でも、お前の属している世界は石の男ムリムが作ったもの。いずれお前もあの男のようになる。石の男ムリムが消えたのだから」



「お前はいったい、ムリムとは」



(続く)20200705改訂

石の民 第29回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/






最終更新日  2020.07.06 19:59:21
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2020.07.04
テーマ:小説(488)
カテゴリ:石の民

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石の民「君は星星の船」 第28回 ■ミニヨンAは、『死せるものの船』の中で、船を率いる女王アルナと対面する。石の男ムリムとは対決し、追放したというのだ。

 石の民 「君は星星の船」第28回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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■ 石の民(1989年作品)■

■ 第5章 アルナ

『死せるものの船』の中で ミニヨンAは目覚めた。



「私はなぜここに」ミニヨンAは台の上に寝かされていた。



ミニヨンAのまわりには、多数の人々が集まっていた。



人々は灰色のボロギレをまとい、顔も覆面でかくしている。

独特の雰囲気がある。不思議な事に話し声が聞こえてこない。



その静けさの中、急に声がした。



「死せるものの船へようこそ」



ミニヨンAはその声の方向を向く。女がひとりいた。隣にいる男が覆面を脱ぐ。大吾だつた。



「ここはどこなの」ミニヨンAは尋ねる。



「いったでしょう、『死せるものの船』だと、我々『死せるものの船』は青き空間の中をとんでいる」女が答える。

「私はなぜ、ここに」





「おまえはこの石棺とともに運ばれて来たのだ」復興ドームのVグループ登の下にいた大吾がいった。そこには爆破されたはずの石棺がる。



「石棺と」ミニヨンAがいぶかしげに尋ねた。



「そうよ、この大吾は、私がこの石棺を回収させるために、復興ドームのVグループに遣わしたのよ」



「あなたはだれなの。あなたの声は聞いたことがある」



「そのはずよ。あなたの心を育てたのはこの私だもの。



私はこの『死せるものの船』を率いる女王アルナよ、



また、石の民も率いている。



お前の樹里、石の壁にいた「石の男」ムリムは、私が追放した。私アルナと石の男ムリムは争っていた」



「石の男ムリムを、何のために」



「この『死せるものの船』の船の行き先について、私と彼は意見をことにしていた」アルナは続けた。



「意見が異なるだけで、彼を追放したの」



女王アルナの体を、はっきりとミニヨンAは見ることができなかった。



女王はなぜか泣いているように見えた。



 7色の光を放ち、その光が強すぎるのだろう。その輪郭をはっきりつかむことができないのだ。



■女王アルナは、その時のことを思い出していた。



「アルナ、君がなぜ、私を」



「ムリム、この石の民を守るためよ」



「そのために、この私を追放しようというのか」



「私は義務として、あなたを追放しなけけばならない。双子のようなあなたと私。でも私はあなたよりこの船と石の民をとります」



「アルナ、君はあとで後悔することになる。とりかえしのつかない事をしたってな」



ムリムと仲間を乗せた補助艇は青き大地の中へ送り出されていった。



 アルナは自分の構成因子を種子として、この補助艇に吹き込んでいた。



彼、ムリムはひょっとして、自分たちの世界を作るかもしれない。



その時は、私の種子たちが、それを知らせてくれるでしょう。



 ムリムを追放してしばらくした時、突然、船に爆発が起こった。



「アルナ、大変です。聖砲と石棺が消えています」石の民の一人が報告した。



「まさか、ムリムが」アルナは驚きの声をあげた。



「どうやら、そのようです。おまけに、ムリムの同調者もこの船に残っている様です」



「その同調者をさがしなさい。そしてムリムたちおを追跡しなさい。大吾、石棺を取り戻してきなさい」



「わかいました。アルナ」



「石棺をみつけたら、連絡しなさい。あなたをすくいあげます」





 石の民 第28回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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最終更新日  2020.07.06 19:59:57
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2020.07.03
テーマ:小説(488)
カテゴリ:石の民

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IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機会神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民 「君は星星の船」第27回 ■復興ドーム、Vグループのアジトで大吾の石棺を発見。それを開けようとした瞬間、爆発し、ミニヨンAは消失。あとから来た樹里の里アルク祭司は、ミニヨンが敵かもしれぬと光二に告げる。

石の民 「君は星星の船」第27回 石の民 第27回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
SF小説■石の民■(1989年作品)



復興ドーム、Vグループのアジトである。



Vグループの面々が石棺を探している。

「大吾の野郎、どこに石棺をおいたんだ」

「あっ、ありました、こんなところに」

アジトの裏にある洞窟の中にそれは安置されていた。





「まて、それを開けるのは」Vグループの頭登は光二の方を見て、にやりと笑う。



「有沙にやってもらおうじゃないか、何がはいっているかわからんからな」

有沙は、光二の姉だが死んだはずだった。今はジュリの里の、祭司アルクの娘ミニヨンAに

乗り移っている。



「やめろ、登、アネキに危険をおかさすな」

光二の顔は怒りで一杯だった。なんと汚い奴なんだ。



「おまえは命令できる立場には今いないぞ、光二、それにおふたかたは世界を背負ってい

るんだろう。こんなことくらい」登は有沙の顔をしたミニヨンAの方を向く。



「有沙、このトンネルにはいってもらおうか」

ミニヨンAは武器を持った男に命令されて、そのトンネルへはいっていく。



なにか危険な臭いを光二は感じた。



 洞窟に安置されている石棺をミニヨンAが開けようとする。

一瞬後、トンネルが大音響と共にくずれる。



「有沙、ミニヨンA」光二は叫んでいた。



「今度こそ、おだぶつだな」登が冷たく言う。



「登、貴様」



「光二さんよ、ここの主導権は俺がもっている」



 突然、そのトンネルに光が再び満ちた。



「うあっ」全員が倒れて意識をうしなっていた。



樹里の里、石の壁の祭司アルクが登場していた。



「アルク、来るのが遅すぎる。有沙、いやミニヨンAが下じきだ」



「光二、だいじようぶさ」

祭司アルクの顔色はわるかった。樹里で祭司長マニの未来の話を聞いていたからだ。





「なぜ、それがわかる」



「彼女は「死せるものの船」にいるさ」



「何故、わかる」



「彼女ミニヨンは我々の敵かもしれん」



「なんだって」

祭司アルクの以外な言葉に光二はびっくりした、一体どうなっているんだ。



「祭司長マニと話したんだが、彼女ミニヨンは知り過ぎている」

アルクの目には絶望の光すら見える。



「まあ、どうせ、はっきりする。我々もそこに行く」アルクはつぶやく。



「えっ、俺も行くのか」光二はビビった。



「当然だ」アルクは冷たく言い放つ。



「すまないが、その前に、アルク、時間をくれないか」



「何をするつもりだ」



「いや、こいつら、とくにアキヨシと登にお礼をしたいんだ」



「バカモノ、いまは世界がどうかなろうとしている時だ、そんなやつら、勝手に消えるさ」



「でも、アルク」



「いくぞ、光二」未練がましくしい光二を連れて樹里の祭司アルクは

復興ドーム、Vグループのアジトから去った。



石の民 第27回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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SF小説■石の民■(1989年作品)






最終更新日  2020.07.06 20:00:28
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2020.07.01
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IT石の民■「君は星星の船」(1989年作品)石の民は、この機会神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民 「君は星星の船」第26回 ■光二は敵対するVグループの頭、登に協力を要請するが、鼻であしらわれる。おまけに裏切り者がアキヨシだとわかる。しかし、光二の姉に瓜二つミニヨンが出現。パニックがおこる。

石の民 「君は星星の船」第26回
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フッコウドームのVグループのアジトだ。



「光二。おまえは本当にカンのにぶい奴だな。このごろ、Bグループがきまってヤバイ橋

を渡っていたのはなぜだと思うんだ」



「、、、 」



まさかという気持ちが光二の心にめばえていた。



「おい、隠れていないで。でてこいよ」Vグループの頭、登は暗がりにむかって言った。

陰から一人の男がでてくる。



「やはり、おまえか」



Bグループの光二の仲間、アキヨシだった。光二の指がぎゆっとにぎりしめられている。



「なぜ、おまえが」



「あんたはよ、俺を優遇してくれなかったろう。Vグループの登さんはちがうぜ」すねたようにアキヨ

シは言う。



「そうだ。俺はアキヨシにおまえのしょばを約束してやった。おまえをやっつけてくれれ

ばとな」



「アキヨシ、なぜ姉きをころしたんだ」光二の顔は紅潮している。



「本当はおまえさんをやるつもりだったんだ。それをあの有沙がじゃまをしたんだ」



「ということは姉きは俺の身代わりになったってことか」



「それに俺は有沙にほれていた。があいつはひじてつを俺にくらわしたんだよ」アキヨシ

が言った。



「アキヨシ、貴様」光二はアキヨシに詰め寄る。



「まて、それで光二、このVグループになに用があったきたんだ」光二は目的を思い出す。

アキヨシの言葉で興奮して忘れるところだった。



「大吾のかついでいる石棺を渡してほしい」



「石棺だと、なにをいいだすかと思ったら。お

い、みんな聞いたか石棺だとよ」笑いが空洞にこだましていた。



「光二、おまえの死体でも、いれるのか」



「登、それにVグループのみんな、聞いてくれ。俺はこのフッコウドームの事などどうで

もいいんだ」光二は言う。



「ほほう、このフッコウドームで番をはっていたおまえがこのフッコウドームの支配がどうでもいいだと」

登が返した。



「泣かせてくれるぜ」



「お涙ちょうだいします」Vグループがやじを飛ばす。



「俺をおこらすな、俺は今、世界を背負っているんだ」光二は真剣な表情だった。



「おい、きいたかよ、世界を背負ってるだと」



「巨大な力が俺を動かしているんだ」



「その巨大な力とやらを見せてもらおうじゃないか」



「その前に、俺たちの相手をしてもらおうか」



「待って」今度は、突然ミニヨンAが現れた。

彼らには光二の姉有佐に見えるのだ。

死んだはずの有佐に。



「こ、こいつはどうだ」Vグループの頭、登は言葉がでない。



「し、信じられん」アキヨシの目は飛び出しそうだ。



「幽霊じゃないだろうな」



「私は生きているわ。でも私はあなたたちが考えている有沙ではないの。私達にとって、

今ほしいものは大吾の石棺。そのなかに眠れるものが世界を左右するのだから」



「世界を左右する」Vグループの一人が笑った。



「おまえたち、ふたりとも、頭がどうか、したのじゃないか」



「まあ、そんなに大事なものならおまえたちに渡すわけにはいかん。我々が利用させても

らおう」登がいった。



「やめろ、登、おまえたちVグループの手にはおえん」



「何だって、笑わすなよ。おい、大吾はどこに

いるんだ」登は大吾を探す。



「さっきまでここにいたんですが」



「さっき、でていったようです。でも、石棺は背負っていませんでした」



「まあ、いいや、石棺さえあれば」



「おっと、ふたりとも動くなよ。こっちをみな」



3人のVグループの男たちが武器を構え

ている。光二と有沙は身動きできない。Vグループの連中が石棺をさがす。



「大吾の野郎、どこに石棺をおいたんだ」



「あっ、ありました、こんなところに」

Vグループアジトの裏にある洞窟の中にそれは安置されていた。



石の民 第26回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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2020.06.30
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IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機会神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民 「君は星星の船」第25回■ジュリの祭司長マニは、光二、ミニヨンに復興ドームに戻り、「北の詩人」を見つけ出せという。さらにマニは祭司アルクに死んでくれと命令する。それはすでに石の壁に書かれていたというのだ。

石の民 「君は星星の船」第25回
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「若者よ」再視聴マニは言う。



「俺は光二という」



「光二、君はフッコウドームにもどって貰おう。むろん、ミニヨンと一緒に」マニは言っ

た。



「マニ、すでに彼女はミニヨンではありません。別の存在です」アルクは言った。



「それに、俺の姉さん有沙の記憶ももっているんだ」光二はいった。



「どう呼べば良いのかね、君」マニが言った。



「ミニヨンAとでも呼んでください」ミニヨンの顔をした女がいった。



「さあ、わかった。君たちは早くフッコウドームとやらへ行け。『北の詩人』を必ず手に入

れろ。世界はせれにかかっている」そのあとアルクの方を向く。



「予定が変わった。アルク祭司、君はここジュリに残るのだ」



「なぜです、マニ祭司長」



「君には「石の男」の心の中で何がおこったのか説明してもらおう」



「なぜ、私が」アルクはたづねる。



「ほら、このジュリへの巡礼たちに説明してやろう、そうしなければ、皆が不安だろうて」



「それに私もです」真っ青な顔の土産物屋、アルクの友人のガントだった。



「でも、Vグループと戦うのだろう」光二はかたわらにいるミニヨンAを見た。



「君がミニヨンAの事を心配するのはわかる。が一緒にいきたまえ」マニ祭司長が命令した。



「そう、私には力がある」ミニヨンAは、光二に向かっていった。



確かに石の男を消滅させたのも、聖砲の使い方を知っていたにも、このミニヨンAだった。

くそ、今度はいいところをみせねば、光二はあせっていた。



「いい、光二、北の詩人はVグループにいる大吾の石棺のなかよ」



「なぜ、それが、あんたにわかるんだ」



「いったでしょ、私は一番「石の民」に近いのだって」ミニヨンは当然の事のようにいう。



「大吾って」



「Vグループにいるワンダリングキッズよ。石棺をかついでいるから、見ればすぐわかるでしょう」



「よし、まかせておきな」光二は空元気を出していた。



 光二とミニヨンAは消えた。復興ドームへジャンプしたのだ。



 二人が消えたあと、マニ祭司長はアルク祭司に言った。



「アルク祭司、死んでくれるかね。世界のために」



「何ですって」



「我々は皆滅ぶ。我々は滅ぶが、新世界で再生できる。ことの始まりは君だ」



アルクは言葉もなかった。



「総てはあの石の壁に書かれているのだ。だから、アルク祭司よ、君の行動はこの石の壁に書かれて

いる様に、動いてくれ」





 Vグループのアジトはフッコウドームの中央より東側にあった。このあたりは廃品工場

跡だ。



 ミニヨンAと光二の意識はそれを見ている。



 ミニヨンAが光二をこの世界に連れてきた。先に光二を実体化させた。



場所はVグループの集会室だ。

光二が実体化した一瞬は、キッズの誰も声がでない。



誰かが恐ろしげに言う。姿なきものにいうように

「光二、おまえ、死んだんじゃなかったのか」





「残念ながら、ピンピンしてるぜ」



「それで、おれになにか用か、Vグループに所属したいとでもいうのかい」



「こきやがれ、登」



「光二、おまえのあねきの死に様ってなかったな」登はあざけるように言う。



「くそ、登、おまえが」



「そう、俺が後ろで糸をひいていたのよ」



「後ろで」ということはだれかが。



「光二。おまえは本当にカンのにぶい奴だな。このごろ、Bグループがきまってヤバイ橋

を渡っていたのはなぜだと思うんだ」



「、、、 」光二は無言だ。



石の民 第25回

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最終更新日  2020.07.06 20:02:23
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2020.06.27
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IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機会神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民 「君は星星の船」第24回■ジュリの石の壁から石の男がいなくなりパニックが起こった。祭司長マニは、ある予言を言い始め、祭司アルクの娘ミニヨンは変貌していた。

石の民「君は星星の船」 第24回
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 石の壁から石の男ムリムが消えてしまった。



宗教の街、樹里の巡礼たちが騒ぎだす。

巡礼の目の前で信仰の対象だった石の男が消え去ったからだ。



 ガントはおおあわてだ。彼ら光二とアルクが石の男の心にはいってだいぶの時間がすぎ

ていた。間違いだった、彼らをいかすのではなかった。



巡礼向けのスーベニアショップを営むガントは反省していた、



これで、私もアルクと同じように、ああ、いやだ、かんがえただけでも恐ろしい。



あの儀式、それに妻のモリはどうなるのだ、家族は、私のスーベニアショップ店は、私の美しい着物は。



 樹里の祭司たちは大騒ぎだ。



その石の壁の前でガントが棒立ちしている姿が際立っていた。



「ガント店長、何がおこったんだ」



祭司長マニだった。ガントは祭司長マニの驚きに答えて、

つい本当の事を告げてしまう。



「祭司長さまお許しください。実はアルクがもどってきていたのです」

「なんだと、アルクが」



「アルクが一人の若者ともどってきたのです」

「それで」



「石の男の心に沈んだようです」



「ガントおまえはそれをとめなかったのか」



「とめようがなかったのです。それにアルクは、この若者が聖砲をもっているといったの

です。これがすべてを解決すると」



「何、聖砲だと、本当にそういったのだな、ガント」



「そ、そうです」ガントは祭司長の顔が一瞬変わったのを見た。祭司長はひとりごちた。



「時が満ちたのかもしれん」



何の前触れもなく、男たちと女がかえってきた。



巡礼たちが声をあげた。信仰の対象である「石の男」が消えたことは

この世界の消滅を意味するのかもしれなかった。



そして、続いて男たちが出現したのだ。石の男が、心の底に取り込んでいたのだ。



 時代が変化しつつあるという実感が巡礼たちの心に芽生えていた。



その恐怖が人々の心に伝染していく。



「よく、帰ってきた、アルク」祭司長マニは両手をアルクの両肩においた。



「それでは、通信機の声はあなただったのですか」アルクの耳の中の声だ。



「そうだ、だれかが、この世界からでていって、聖砲をもって帰ってくることは、石の壁に

書かれていた。石の壁の文字を読めるのは私マニだけだったのだ」



やがて祭司長マニは決心したようだった。



「アルク、もう我々は後戻りできん。君はこの若者の導師となり、すべての出来事を掌れ。

我々は手助けをしょう。石の男が消滅した以上、石の壁を復興させなければならん。その

ためには北の詩人が必要だ」



「北の詩人はどうやら、私達のいた世界にいるようよ」ミニヨンが光二に告げる。



「君のいた世界だって」祭司長マニがたづねる。



「そう、おまけに復興ドームのVグループが秘密をにぎっているようね」



祭司アルクの娘だったミニヨンは皆が驚いているの

にもかかわらず、次々と事実を述べていく。



「アルク、娘のミニヨンはどうしたのだ」マニが不思議なものを見るように訪ねた。



「彼女は変身したといっているのです」



「この中では、私が一番、石の民に近いところにいるわ」



ミニヨンが皆を無視してしゃべり続ける。



「マニ祭司長さま、お許しください。どうも、もとのミニヨンにはなかなか戻りそうもありませ

ん」アルクは冷や汗をかいている。



「いや、北の詩人の事を彼女ミニヨンは知っていた。北の詩人の事も石の壁に書かれていた」マニはしばらく考えている。



「若者よ」マニは言う。



「いや、俺は光二という」



石の民 第24回

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最終更新日  2020.07.06 20:03:14
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2020.06.26
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IT石の民「君は星星の船」■(1989年作品)石の民は、この機会神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?
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石の民 「君は星星の船」第23回 ■石の男ムリムの心底にいた彼女はミニヨンでもアリサでもないと言う。いわば進化したと。光二の指輪で彼女は石の男を消し去る。死せる者の船にこの世界の秘密が在るという。

石の民「君は星星の船」 第23回

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この声は聞いたことがある。少女のころからの。ミニヨンは意識を失っていた。



 祭司アルクと光二の前に、突然、別の分心が現れる。ミニヨンだった。



『ミニヨン』アルクは叫ぶ。



『ミニヨン、なぜ、私の心の牢から脱出できたのだ』石の男ムリムが叫んでいた。



 ミニヨンは光二の分身にかけよると、くすり指にある指輪を引き抜く。



『あっ、何を』光二の叫びにはかまわず、ミニヨンはその指輪を石の男に向ける。



『まさか、お前は  、いかん』



 それが、石の男ムリムの最後の言葉だった。



石の男の姿は指輪からはっする光りの中で消滅していた。



『ミニヨン』



『姉さん』二人は思わず駆け寄る。



『ミニヨン、大丈夫だったか』アルクが叫ぶ。



『姉さん、生きていたのか』続けて光二が叫ぶ。アルクがむっとして、光二にどなる。



『光二、待ちたまえ、ここではっきりさせておこう、この子は私の娘ミニヨンだ。君の姉

さん有沙ではない』



『姉さん、姉さんなんだろう』光二はアルクの言葉を無視してミニヨンにはなしかけてい

た。



『私、私はだれでもない。新しい生命よ』

彼女は言った。以外な答えだった。しばらく、

二人は声もでない。



『どうしたんだ。ミニヨン』アルクは戸惑っている。



『光二、アルク、私はミニヨンでも有沙でもない。進化した存在となった。ある人と石の

民に会うためにね』



『何をいっているのだ。ミニヨン』アルクはゆっくりと話す。



『アルク、私は幼いころから、変わった子といわれていたでしょう』

ミニヨンの顔をした彼女はアルクに尋ねた。



 そういえば、祭司アルクは思い出す。



『そのころから、私は進化していたの。



まったく、ミニヨンから異なる別のものへとね。

そして、私は石の男の心底で私は変身を遂げた。



まったく別の生き物としてね。だから 、

ミニヨンの外観はそうでもまったく別のものなの。



さて、光二、私、有沙は変化した。あなたは私がホースから落ちるところを見ていたわね。不思議な落ち方をしたでしょう。有沙として私はある時期から変化していたの。別世界のものが私を呼んでいたの。誰かが私をホースから突き落としたのは事実だわ。



でも、その一瞬先に私の心の中に叫ぶものがあ

ったの。《有沙、そのホースから、飛び下りなさい》とね。



その声は有無をいわさなかった

わ。



私はホースから落ちて、ドーム世界で死に、この石の男の世界で蘇ったの。だから、

私はミニヨンであり、有沙でもあるの』ミニヨンーアリサは長く語った。



『石の民はどこにいるのだ』アルクがたずねる。



『死せる者の船にいるわ』ミニヨンーアリサは答える。



『死せる者の船だと』



『石の男ムリムもそこから、やってきたの。すべては、この世界はその船からはじまったのよ。私は石の男の中で変身した時、それがわかったの』



石の民 第23回

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