カメの歩みのように一歩ずつ in山形きろく

2005/11/20(日)12:00

教育課題等研究協議会パネリストとして参加

山形のくらし(173)

山形県教育センターより依頼をうけ、教育センターが主催する 全国教育研究所連盟「教育課題等研究協議会(山形大会)」の パネリストとして参加することになりました。 題材は「教育の情報化と情報モラル」 別の企業さんがあいにく出席できなくなったそうで8月頃私が引き受けることになったのです。 とても光栄なことです。こんな若輩者が・・・ 全国の学校の先生の先生にあたる、指導主事さん約200名の前で話 ができるわけですから、気持ちがいいものです。 私の立場として話をする内容は、 「企業としてどのような人材を求めているか?特にどのようなIT教育  をしてほしいか?」 です。難しいところです。 まずは東京工業大学大学院教授 赤堀侃司先生の基調講演がありました。 講演の中で、ポイントは2つ。 ・IT活用 ・情報活用 というキーワードです。 IT活用とは、簡単に言えば社会や理科などの教科を教えるときに、 OHPがわりにパソコンを使いビジュアルで表現したり、ドリルを パソコン上で実施することです。 また、情報活用とはインターネットを使い情報収集をし、プレゼン テーションなどを行うことです。 「ITはあくまでツール(道具)」であるということを強調されて おりました。 まさにおっしゃるとおりですよね。パソコンや、携帯電話などは使い こなすことは当然であり、それをいかにして使うかが先生方の考え どころなのでしょう。 ITを教えるのではなく、黒板や、OHPの代わりにプロジェクター とパソコンを使うこと、それがまずは基本になると思います。 その上で、ネットやメール、掲示板を活用し、情報交換、情報収集 をするということが、応用編の授業になってくるのだと思いました。 基調講演のあとは、パネルディスカッション。私の出番です。 常磐大学国際学部教授      堀口秀嗣 氏 山形県教育庁高校教育課長 小野庄士 氏 上山市立山元小学校教諭 村山裕司 氏 山形県PTA連合会母親委員長 佐藤靜子 氏 上記メンバーと私が加わり様々な角度から、 「教育の情報化と情報モラル」 についてディスカッションをしました。赤堀先生がコーディネーターをし、 「一方的な壇上からのディスカッションではなく、会場の方々から も様々な意見を出してもらおう」 というコンセプトで行われたため、とても活発な2時間になりました。 その中で私は、以前勤務していた会社のことを思い出しIT企業が 求める人材のことを話しました。 「ポイントは3点。  コミュニケーション能力、  機器やソフトの基本操作能力、  柔軟な思考を持つ感受性」 ネットショップといっても顔が見えない分接客を特に重視しなければ なりません。ネットショップ利用者からネットショップを創造する 人材になるので、お客様の気持ちがわからなければなりません。 メールを返信するにしても、お客様の立場で考える必要があり ます。それは基本的なコミュニケーション能力です。 ソフトや開発言語などはシステム会社に入社した人が独自で学ぶ 必要があることで、学校教育で必要としていることではありません。 前に務めていたIT企業でも教育研修はグループワークが中心で、 ディスカッションした内容をまとめ、一つの報告としてまとめる ことが多くありました。 コミュニケーション+情報活用+プレゼン能力、その3点の向上を 目的としてます。 反面、ITを提供する企業は24時間提供するものが多くあり、過酷な 労働を強いられています。 それにインターネットは匿名性があるため、危険が常に潜んでいる のも事実です。 情報化社会は、情報があふれているため個々人が交通整理ができな ければならず、学校では便利の裏腹に危険が潜んでいること、それを 実例を出すことで子供たちに危険を認識させることが必要だという ことをお話しました。 PTA代表の佐藤さんは、「親のほうが情報化についていけない」 ということをおっしゃていました。 また、会場の方からは、 「情報教育をする先生方の知識がついていかない」ともおっしゃって ました。 急速なスピードで携帯電話やインターネットが普及して、使いこなせ ない人々は取り残される可能性が出てきます。 でも、一般の方々が使うものは簡単に使いこなせるように考えられて つくられているので、小中高生はすぐに覚えてしまいます。 常に学ぶという姿勢が大切だということも感じました。 ただ、危険性の教育はまだまだ未熟で、具体例が先生から子供たちに 示されていないのも問題だと思いました。 携帯からアダルトサイトへ入っていったり、出会い系のサイトに 個人情報をのせたりと危ないといわれていてもこれが危ないということ を本当にわかっているのか?対処策を講じているかといえば、まだまだ だと思いました。 子供たちのみならず、大人も興味本位で書き込みをしてしまうなど あると思います。 それを未然に防ぐためには学校教育でもネットの便利さだけではく、 危険性を教えることも重要だと思いました。 子供の頃、家族から「この番組は見てはいけない」 「こういうところには近づいてはいけない」など教えられました。 学校教育のみならず、親からの指導もかなりのウエイトを占めている と思います。 家族が子供たちのやっていることに感心をもつ、興味をもつ 注意を払う、それも危険から未然に防ぐ方法だということも感じ ました。 今回の会は、有意義な時間を過ごすことができたと思いました。 こういった場で話しができることはうれしいことで、教育者の立場 と企業側の認識にはやはりギャップがあるということもわかりました。 企業が積極的にこのような場に出席することで、教育と企業を近づけ 教育する方々の意識の中に少しでも残って、実践してもらえることを 期待したいと思います。 ゆとり教育ではなく、実践教育。その中にグループワークによる成果発表をする場を積極的に設けてほしいものです。 また倫理教育 (ネットの危険性や、メール掲示板などの書き方など) を具体的事例を通して教えてほしいものです。 私の考え方に賛同してくださる方はこちらをクリックお願いします。

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