577834 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

あびたしおん

恐れを知らぬ川上音二郎一座[2007.11.9]


『恐れを知らぬ川上音二郎一座』
作・演出:三谷幸喜
出演:ユースケ・サンタマリア(川上音二郎)/常盤貴子(上川貞)/戸田恵子(助川タエ)/堺雅人(伊達実)/堺正章(甲本与之助)/浅野和之(津田山蔵人)/今井朋彦(飯尾床音)/掘内敬子(伊東カメ)/阿南健治(大野熊吉)/小林隆(小村寿太郎)/瀬戸カトリーヌ(ホイットモア夫人)/新納慎也(野口精一)/小原雅人(綿引哲人)/ウィリアム・ヒュー・ベーカー(ヘンリー・アーヴィング)/シェーリア・カーン(守衛)
会場:シアタークリエ [プレビュー公演]2007年11月7日(水)~9日(金)、11月10日(土)~12月30日(日)



舞台が始まったかと思いきや...幕の前に1人登場したのはマチャアキさん!?

※堺さんがお2人いるので以下「堺正章→マチャアキ、堺雅人→堺さん」と記載します

何事かと思いきや本題に入る前に「”川上音二郎・貞”がどのような人物なのか」を、マチャアキさんが漫談家のように語りだしました。

サブ・ストーリーということで早送り&無声なので、各出演者は本来の役以外を幾つもこなし、リアクションや表情がオーバー!!

驚くシーンで、堺さんや小林隆さんが口をアングリ・目を見開くのは貴重だったかも(爆)

音二郎がどのような人物なのか分からなかったけれど、時代背景を含め彼らのプチ情報を知った後に本題(舞台)に望めるスタンスはGoodでした(^_^)v



舞台は、ボストンのとある劇場のステージから始まったものの活気が無い。

明日が公演初日というのに劇団員がホテルに引き篭もって練習にさえもやってこない...

という以前に、演目さえ決まっていない状態!?

「川上座」は1899年5月にサンフランシスコで大盛況となる舞台の後、ボストンに来たもののマネージャーに売上金などをごっそり持ち逃げされて途方に暮れていたのでした。

そんな中、音二郎がイギリスの名優ヘンリー・アーヴィングが演じる”ヴェニスの商人”を観たことで「はす向かいの劇場で日本人が同じ演目をする!これで決まりだ!」と勢いづいて演目を決定する。

「明日までに全てを訳してくれ!」と台本を渡された伊達を初め、勿論皆は猛反対!!

台本が無い以上に劇団員が足りない...

「なら、役者以外も総動員で練習すればいい!!」と音二郎は、大道具やら世話役やらetc.までも巻き込み始める。

そもそも”ヴェニスの商人”を知らない面々ばかりなので、役を決める際に気が付けば1人で何役も受け持つことになり、同じシーンに一緒にいなければ成らない人物2人を1人でこなすような状況までも出てくる始末!

台本も間に合わない状態であっても、翌日は上演しなければなならい。

でも。

観客はどうせ外人だから日本語は分からないから...と台詞がデタラメ。

しかも舞台は青森の漁村、出演者の名前も日本人に変更する始末!

※パンフレットに記載されているかと思いきや無くて残念。今、思い出せるのが...アントーニオ→安藤(苦笑)

どういうシーンなのか動きや表情で誤魔化せる、言葉に詰まったら「スチャラカポコポコ」と言えばいいと。


※コレ↑をたくさん発していたのはマチャアキ。そのイントネーションが頭にインプットされて...翌日の「世界一受けたい授業」を見た時、ソレが浮かんで困った~っ


そんな時に、外交員小村の部下が訪問してきて、閣下が舞台を楽しみと知りプレッシャーが...

そんな中、音二郎が謝る事で劇団に戻っても構わない、と床音らが戻ってきた!

が、ホッとしたのも束の間。

小村閣下が練習見学に訪れ、いざ演技を見せたものの台詞に”スチャラカポコポコ”が登場してしまう。

「お遊びはそこまでで結構。”本当の練習を”見せてくれませんか?」と言われてしまうが...彼らが演じる(練習中の)ヴェニスの商人はソレが本物(苦笑)

人手が足りなくて困っていると何気に発したら、初めは「私は観る側に徹します」と言っていた閣下だったのに「アントーニオだったら...いいよ♪」って。

でも。

床音もアントーニオ役を譲りたくない!それどころか、アントーニオを(演じさせてくれる)なら劇団に戻ってもいいと言っていた矢先だったから一同困惑!

それまでは比較的冷静に物事を言っていた伊達が音二郎に「アントーニオを2人にしましょう!」と提案する。

床音にはそれを踏まえて「演技力では貴方の方が上ですから!」とヨイショして丸く治めてドタバタ。

結局は、お客は日本語が分からないからどうにでもなるさ...ってね。

練習や本番中でアントーニオの台詞や動きを先取りされる閣下が不振に思い「アントーニオは私ですよね!?」と確認すれば「(床音のことは)アントーニオの弁護士なので彼も一緒なのです」のように無茶な言い訳を!

でも...自分がアントーニオと納得した閣下は疑いもせずに演じ続ける始末(爆)

その時のホッとして喜ぶ顔の小林さんがキュートでした♪

バタバタは終わらずとも練習していた矢先、衝撃的な事実が発覚する。

劇場主夫人(ホイットモア)と言って音二郎に近づいていた女性が偽者だったのだ!

ということは...劇場で練習しているコトも明日公演する事も無断で会場を使う事になる。

と共に、誰も公演する事実を知らないんじゃないかぁ~!!

練習よりも告知が大事...と、ほぼ総動員でチンドンしに街へ繰り出してしまう。

(チンドンする様子は舞台上では見えないが)戻ってきたメンバーの衣装に目が点!

閣下は甲冑鎧、カメちゃん(津軽弁をまくし立てる時は、まるで外国語のように凄かった)は金太郎、ホイットモア(偽夫人と判明後和解して舞台にあがることとなった)は乙姫さま、タエは武士(?)、野口は赤穂浪士!!

※赤穂浪士じゃなくて、どうせなら新選組にしてくれたらいいのに...と思っていたら、舞台本番でサプライズが!!

チンドンに繰り出さなかった女形 蔵人の様子がおかしいと貞が気にしていたら、どうらんに含まれている銅に犯され病気になっていたと判明。

立つ事もままならない蔵人が、音二郎と貞に頼み込んでポーシャの役を貞に任せることとなった。

※貞は舞台に立つことを嬉しく快感だと思っていたが、音二郎より目立つことに引け目を感じてズッと拒んでいた

でも蔵人の入院費が無い...とボヤイテいたら、閣下が「外交費...使っちゃって!」とサラリと口に(爆)

練習が続いていたが、身軽にコトをこなす熊吉の正体が判明する。

彼は指名手配中の泥棒だったのだ!

実は逮捕する為に劇団に近づき潜入したことを野口が告白するが...案の定、お人よしの音二郎は熊吉を逃がす事を考える。

閣下にも熊吉の存在がばれてしまうが、舞台の幕が下りるまでは逮捕しない=閣下自身が舞台のことで頭がいっぱいと猶予が下る。

が、どうしても熊吉を逃がしたい音次郎は、舞台本番中に熊吉を逃げさせる案を考えた...(が、何度も戻ってきちゃうんだけどね)


~ 20分の休憩 ~

第二幕が一座の「ヴェニスの商人」本番!!

という事であったけれど、ホイットモアが観客席に登場して”雷おこし”売り始め...「これは”参加型ヴェニスの商人”なのでぇ~」と2階席の人達には金髪カツラを被るように指示がされたのです(爆)

そう、ここは有楽町ではなくボストンの小さい劇場と化したのです...


日本版ヴェニスの商人はオープニングから笑いの渦!!

マチャアキが、身体の左右半分を漁民1・2として1人二役をするし、黒子としてセットを運んだ床音は、コソコソッとする気配無く堂々とステージを歩く始末。

ヴェニスの商人の全てを演じるというわけではなく、かなり省略型となってはいたけれど...本来のストーリーが頭から飛んでいってしまいました。

そして、台詞に困った(という以前に覚えていないであろう)ときに登場する「スチャラカポコポコ」。

顔は真面目に演じているのに、この面白い言葉を発しているマチャアキ...最高っ!

舞台中に、泥棒の熊吉を観客席へ走らせそのまま逃走させたが為に、彼の役を急遽 与之助が演じたものの、熊吉のようにジャンプ力が弱々しく...

熊吉が登場しない事に気が付き、逃がしたと慌てる閣下に返した言葉は「彼のお父さん役なのです」、で納得する閣下!コッチこそお人好しだぁ~。

練習中に欲張って(というか物語を知らずに)、アノ役もコノ役も...と受けてしまった与之助。

1人ステージを右に左に何度か往復して本当に汗を流してゼーゼー!

端で壁に手をついて疲れきっている姿は、演技じゃなかったね(滝汗)

その他のメンバーも、そりゃー一晩で全ての台詞を覚えているわけではないので、「緊張しないでいつもどおりでいいんだよ」という会話を台詞のごとく発したり。

観客がいると緊張して台詞は勿論、踊ることも出来なくなってカチカチに固まってしまうタエなんて、どれだけの間、瞬きもしないで立ち尽くしていたんだろうか...

緊張のあまり言葉や動きが棒読みになってしまう、とう演技をする戸田さんも凄かった。

そしてそして登場した伊達の衣装が...ダンダラ羽織っ!

そこで一転、心の中では「山南さぁ~ん!!」と叫んでしまいました(爆)

太刀や鉢がねが無くても、ただただ”ダンダラ羽織を羽織っている山南さん、いや堺さんの姿”を観れるなんて...三谷さん、ニクイ演出っ! (ToT)ダー


気を戻して、の前に1つ忘れてならぬお方が1人。

床音演ずる今井さん。オープニングの無声演技の時も簡単なチョンマゲかつらを装着したので、カマキリ将軍こと徳川慶喜よりも今は...♪消臭プラグ~♪が浮かんでしまいました。

そして本番での衣装は、和泉元彌さんをふとイメージしてしまった長髪な髷(どう説明したらいいんだろうか^^;)が、あの切れ長な目の持ち主にはとてもお似合い!!

地毛は、短髪にパーマなのに、やはりこのお方は日本髷だねっ!


えっと、本番(第二幕)はどこまで書いたんだっけ...^^;


ドタバタ続きで、思わず咳き込んでしまう展開が多い中。

アントーニオvsシャイロックの裁判において、ジーンとするシーンがやってきた。

法学者に扮するポーシャ@貞がシャイロック@音二郎に語り始める。

お人好しだから皆が集まってきたかと思い込んでいる音二郎に、皆がいるからあなたはここまでやってこれた...と。

そして、津軽出身で意気投合していたカメちゃんと野口にニューヨークへ2人で行くように勧める。

ジェシカ@カメちゃんを側に置いておきたい音次郎は、舞台中というのを忘れて慌てるが、「ジェシカと恋人○○(名前なんでしたっけ?^^;)は2人で逃げるじゃない!!」と役と実際の2人の関係をリンクさせる機転を利かせ...

感動のシーンがひと段落したら...入院しているはずの蔵人が女装してフラフラと登場!?

それが、もぉ~見れたもんじゃなくて痛々しく、違う意味で泣けてきた。

という予想外の展開から、”ヴェニスの商人”が”親子愛”に摩り替わって終演...



そうそう。

このハチャメチャな”ヴェニスの商人”は、ヘンリー・アーヴィングも観に来ていたのだが...大絶賛っ!!

しかも一番良かった、と言われたシーンというのがシャイロックがジェシカを必死に止めるところがリアルで良かったって。

物語の展開的には合っているかもしれないけれど、愛人が去っていくのをリアルに引き止めているだけだったんだけど(爆)



そして本当に「恐れを知らぬ川上音二郎一座」の終演。

3度の幕開閉があったけれど、個々の紹介は特にナシ。

でも、深々と頭を下げるセンターに立つユースケが幕に当たりそうになると、W堺さんが「危ないよ!」と言っていたりして可笑しかった~。

私は7列目だったけれど、思った以上に狭い会場(総座席数 約600)だったので、ステージまで5メートルほどの距離。

一列に並ぶ出演者に向かってブンブン手を振ったのは言うまでも無く、小林さんとは何回か目が合いました♪

18時半開演、22時終演という長丁場の舞台だったので、レポもついつい長くなってしまったけれど、書き落としや表現しきれていないものが多々あるはず。

どうか...DVD化しておくれ~!!



Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.