あびたしおん

”生ワンコ”．．．という表現を使うことはおかしいかと思いますが、ようは”生きているワンコ”。

昨年の１０月２２日に愛犬チイを亡くして以来、考えてみると生きているワンコと戯れるどころか触る事さえも一度もありませんでした。

自宅の近所などで散歩しているワンコを見かけるのですが、これといった”犬友達”はいないんです。

あ！

我が住まいの大家さんが飼っている子は、たまぁ～に家裏手の柵からコッチを覗いている事があるので、口笛を吹いてみたり頭を撫でてあげたりする事はあるけれど．．．そおいえばこの一年はご無沙汰。

鳴き声や吠え声は聞こえるし、大家さんが散歩している所は見たことがあるのですけれどね

で、今朝。

地元の駅に向かう途中の一戸建てに住んでいるコーギーと．．．

庭先を飼い主さんと駆けずり回っているところを何度か目撃したことがあるので、そこの子がとても元気である事は、通りすがりと言えども分かっていました。

そのお宅のお庭は、コンクリートの壁で囲んでいるわけではないのですが、駆けっこしていて曲がりきれずに勢いあまって植え込みに顔を突っ込んで、ポコッと顔が通りに飛び出してキョトンとする顔を、偶然に目撃した事も何度かあるほど！

そして今朝、歩いていたら、そのお宅前の道路にコーギーちゃんの姿が。

立っている人の周りをグルグル走り回ったり、時々、片手を充てて立ち上がったり、せわしく動いている様子が遠くからも見えました。

飼い主さんが気がつかないうちに（家から）脱走しちゃってるの？と心配しつつ歩いて行ったら、植え込みの影に飼い主さんがいて、そのオジサン（自転車無断駐輪を取り締まる市の職員さん）と立ち話中と分かってホッ。

それにしてもよくグルグル走り回るなぁ～と関心しつつ、その横を通った瞬間。

私の視線に気がついたのか、コーギーちゃんがビューンッ！と私のもとへ走ってきたのです。

そして、飼い主さんが「ズボンが汚れちゃうから飛びついちゃダメよ！」と大声を掛けても聞く耳持たず、コーギーまっしぐら～！

一瞬、焦ったものの。

走り回っていた周辺やお庭が湿っている様子が無い事を瞬時に確認したので、逃げずにコーギーちゃんのジャンプを受け入れてしまいました。

でもアンヨが短いコーギーちゃんのジャンプには限界が．．．

それが、また可愛いかったぁ～

ジャンプにしくじってしまったものの、私の脛に前足２本を突っぱねて満面の笑みを見せてくれたんですよ。

尻尾が無くても（苦笑）、ブンブン振っている気持ちがよぉ～く分かったので、頭を撫で撫でしてあげたのです。

私が飼っていたムクとチイとは全く異なる短毛種のコーギーを触ったのは初めてでしたが、その短いなりに弾力があって温かい身体（毛皮）．．．とても癒されました。

もう少し撫で撫でしたかったのですが、電車の時間が迫っていたのでバイバイ。

あんなに人見知りしなくて大丈夫なの？と苦笑しつつ駅に向かっている時に、チイが死んでしまってからワンコに触る機会が無かった事に気がついたのです。

そしたら．．．あの感触（ま、毛質は違いますが）が懐かしくなったり、ワンコと遊ぶ楽しさが蘇ったりして．．．薄っすら涙が。



イヌ好きな私を思ってか、自分も見たかったのか（苦笑）．．．何度か彼とペットショップにワンコを眺めに行ったことはあるのですが、触る事はしていなかったんですよね。

もし、「抱っこしていいですよ」とお店の人に言われて抱いたら．．．想いが込み上がって号泣しちゃったかも。

大げさでもなく、冗談でもなく。

日々、我がワンコの写真・画像を眺めてはいるけれど．．．生身のワンコには叶わないって。

ムクを失って９年経ち　チイを失って１年経つ。

近頃、サバサバしてしまっていると思わなくもなかった矢先の、ひょんな出来事のお陰で、ちょっと失い掛けていた事をコーギーちゃんに思い出させてもらえました。

ご近所というほどの距離に住んでいるわけではないけれど、バッタリ会う事がありえるので、密かな楽しみだったりしています。




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