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カテゴリ:エッセイ
私が小学校低学年の冬の季節、可愛い女の赤ちゃんを抱いた着物姿の若い美しい女性が母を訪ねてきました。その女性と赤ちゃんが帰った後、私の母は私に腹腹立だしげに彼女たちの哀しい境遇を語ってくれました。 母を訪ねて来たこの若い女性の名前を仮にA子さんとしておきます。A子さんは母が勤めていた高校の卒業生で、卒業後すぐに親同士が決めた結婚式を挙げ、彼女が身籠もった直後に浮気相手がいるらしいことが発覚し、夫から離婚話を切り出されます。前から交際している好きな女性性がいるので別れてくれないかと言うのです。A子さんは泣く泣く離婚話に応じることになりました。 母は相手の男の自分勝手さに憤り、私も幼い子どもながらにこの話に腹を立てました。ところで、こんな話とそっくり似たような外国での出来事がありましたね。そうです、英国のチャールズ皇太子とダイアナ妃の離婚騒動です。チャールズ皇太子が結婚前からカミラと交際しており、結婚後も交際を続けていたという不倫が発覚しました。 A子さんの夫の不倫相手の女性が既婚者かどうかは全く分かりませんが、少なくとも親たちが決めたA子さんとの結婚話を承諾し、結婚後も交際を続け、不倫が発覚したのでやむなく離婚話を持ち出したのでしょう。幼い子どもの頃にはただ腹立だしかったこの種の浮気男に対するイメージが随分変わりましたよ。優柔不断な情けない男の姿が自然と眼に浮かぶようになりました。 A子さんは見るからにお嬢さん育ちのおとなしい女性でしたから、夫の勝手な離婚話をやむなく承諾したのでしょうが、この後に私が知った似たような離婚話における奥さんたちの対応には様々なものがあるようです。不倫相手の女性の家に押しかけて大きな声で罵詈雑言を浴びせるってのがありますね。自殺未遂を繰り返し夫の浮気に対する自らの精神的苦痛を表現する手もあります。実家に帰って、夫が謝りに来るのをじっと待つ方法もありますね。しかし、チャールズ皇太子的な夫は所詮は優柔不断な駄目男ですから、しばらくはお嫁さんの元に戻って来るかもしれませんが、相手の女性との腐れ縁は切れないでしょうね。 死んでも君をはなさない 地獄の底までついていく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年05月29日 10時24分20秒
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