ポンコツ山のタヌキの便り

2017/11/08(水)16:48

博多・天神落語まつり鹿児島公演に出掛けました

落語(54)

          博多・天神落語まつり鹿児島公演が昨日(11月4日)鹿児島市の宝山ホールでありましたので出掛けました。鹿児島公演では落語家は春風亭昇太、三遊亭円楽、桃月庵白酒、桂文珍の四師匠が高座に上がりました。  最初に「ごあ いさつ」があり、四師匠全員が登場し、三遊亭円楽が司会を務めての挨拶があり、会場に来ていた鹿児島県鹿屋市出身の竹丸師匠が呼び出されるハプニングなどもありました。  その後、開口一番に春風亭昇太師匠が高座に上がり、まくらで紅白歌合戦の審査員に選ばれての裏話を語って大いに笑いを取った後、昇太師匠お馴染みの新作落語「ストレスの海」を演じます。この噺は、妻が夫にいろいろなストレス解消法を紹介し、その一つとして行楽がいいと夫婦で実際に海に出掛けて、ゴムボートで沖にこぎ出し、青い空と波の音のなかてストレスを忘れ始めるのですが、ボートからシュー、と……、突然悲劇が襲うのです。  つぎに高座はでは三遊亭円楽が高座に上り、まずまくらで笑点の司会が昇太師匠になった理由について本当か嘘か判らないような裏話を語って笑いをとった後、古典落語の「禁酒番屋」を演じました。ある藩で、酒の上の刃傷沙汰が起き、殿様が藩士一同に禁酒令を出し、城門に番屋を設けて見張り、商人が城内に酒を持ち込むことも禁じますが、ある酒屋さん、飲んべえの藩士になんとか城内に酒を持ってきてほしいと頼まれることになり、番頭たち奉公人があの手この手で禁酒番屋の見張り人を騙そうとするのですが……。   中入の後、桃月庵白酒師匠が古典落語「化け物使い」を演じました。あるご隠居さん、人使いが荒く使用人が居つきません。ところが桂庵(奉公人の紹介業者)がそのことを承知で紹介された無骨者の杢助さんはこのご隠居さんの家で3年間も文句一つ言わず働き続けます。ところが、隠居は化物屋敷と噂される家に引っ越すことになり、化物は大嫌いで苦手な杢助さんは暇をいただきたいと言いだし、引っ越し先への荷物の持ち込みまでは手伝いますが、その後でご隠居さんの人使いの荒さに大いに不満を述べた後に国元へ帰ってしまいます。使用人がいなくて困っているご隠居ですが、そこに一つ目小僧、大入道、のっぺらぼうの女が毎晩入れ替わりに出て来るので、これ幸いとご隠居はこの化け物たちをこき使います。ところが四日目の晩に大きな狸が現れて……。  トリを務めたのが桂文珍師匠で、会場の入場者の大半が高齢者と判断したのか老夫婦が登場する新作落語「憧れのホーム」を演じます。ホームに入るお金もないので刑務所に入るために銀行強盗をやることになり、まずお爺さんが一人で銀行に行って「金を出せ」と刃物を振り上げたら、「カードをお入れください」との回答、ATMの前で叫んだんですね。今度は爺さん、婆さん二人で銀行へ行き、爺さんが銀行員の前で「強盗だ!」と叫ぶと「後藤さんですか?」と尋ねられ、「金出せ!」と叫ぶと「金田さんですか?」と訊かれ、振り上げた手に持っていたのは間違って持ってきたおろし金といった調子……。  どの師匠の高座にも会場の千六百人以上の満席の入場者が大笑いし、特に桂文珍師匠の「憧れのホーム」では会場は爆笑の渦に包まれました。ところが私にはよく聞こえない箇所が多く、会場の笑いに取り残されることが多々ありました。帰りに妻にそのことを言って「嗚呼、私も年取ったな」と嘆きましたら、妻が「会場が広くて集音マイク等の装置もあまり良くないからじゃないの」と慰めてくれました。でも会場の観客のみなさんはよく笑っていましたよ。

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