気のむくままに徒然日記

2022/04/04(月)11:25

フェルメールと17世紀オランダ絵画展

絵画・音楽鑑賞(86)

先日、上野の東京都美術館へ「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」を観に行きました。 ちょうど桜の季節、寒い日でしたが、上野公園は多くの人で賑わっていました。 時間指定予約で入場しましたが、会期終了3日前とあって、会場内は結構混んでいました。 今回はドレスデン国立古典絵画館所蔵の人物画、複製版画、風景画など、レンブラントをはじめオランダ絵画巨匠の作品が展示されていました。中でも、フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」の修復後の展示が話題になっています。 この作品は、手紙を読む女性の後ろの壁には何もなかったのですが、1979年のX線調査で壁面にキューピッドの絵画が飾られていることが判明しました。 フェルメール作品で手紙をモチーフにした絵には画中画があり、どんな手紙か表現しています。この作品には、愛の神・キューピッドの絵があったことから恋文であることがうかがえます。誰がこのキューピッドの絵を塗りつぶしたのでしょう。 2017年3月から調査を始め、手作業で絵画全体のニス層を取り除き、汚れを落とし、上塗り絵の具を取り除くという細かい作業を続け、2021年9月に修復を終えました。 まさに5年間をかけた大規模修復で、フェルメールが描いた当時の状態に蘇ったのです。 当初、フェルメール自身が塗りつぶしたと考えられていましたが、修復中の科学調査で絵の具の状態から、フェルメールの死後に上塗りされたことが分かりました。 この作品は、最初レンブラントの作品とされていて、後にフェルメールの作品であることが判明したそうです。レンブラントが自分の画風に近づけるため、画中画を塗りつぶしたとう説もあるようです。 それにしても、修復後の作品は色も鮮やかに明るくなりました。絵画修復ってすごいと感じました。 修復前と修復後の絵ハガキを購入したので、ここにご紹介します。 「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」の東京展は、残念ながら4月3日で終了してしまいましたが、4月22日からは札幌で、7月には大阪で開催されます。この修復は感動もの、興味のある方はお見逃しなく! ●ドレスデン国立古典絵画館所蔵「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」 ​https://www.dresden-vermeer.jp/​

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