インターネットをダラダラと眺めていたら、面白い記事を見た。
『TVゲーム「グランツーリスモ5」の優勝者、欧州GT4選手権3位入賞』
グランツーリスモ5とは、言わずと知れたプレイステーション3ソフトのレースゲームである。
「グランツーリスモか、リッジレーサーか、それが問題だ」とハムレットが悩んだという逸話はあまりにも有名だ。
悩みにデイトナは入ってなかったらしい。
私は好きだったけれども。デイトォーナー。
まあつまり、ゲーマーの凄い人が現実のレースでも偉業を成し遂げてしまったと、こういうニュースだ。
勿論コントローラーをハンドルに代えただけで勝ちました、なんて事は無く、
4ヶ月間とはいえしっかりと練習を積んだ事は間違いが無いようだ。
しかし、彼の努力と、天性の才能もさることながら、
グランツーリスモ5がいかに現実に即しているかが分かる事実だと思う。
自分はレースゲームと言えばスーパーファミコンのマリオカートくらいしかやらないが、
グランツーリスモ5にも一応ちょっぴり触れた事がある。
かなり難しい操作性だった、というのが強く印象に残っている。
例えばマリオカートならば、コースから外れて砂地に入ったとしてもすぐにコースへ復帰できるが、
グランツーリスモだとそうはいかない。
迂闊にハンドルを切ったりアクセルを踏むと、面白いようにスピンする。まっすぐ進まない。
LRボタン連打でピョンコピョンコジャンプしながら戻る事なんて当然出来ないし、キノコも食べれない。
カーブの手前では本当に確りと減速しないと曲がりきれない。
まあ、変わりに、水に落っこちたりマグマに沈んだり、
後ろからやってきた憎たらしいドンキーに体当たりを食らってレインボーロードから落とされる事はないのだけれど。
リアルなのだ。グラフィックがどうの、ではなく、
物理演算が。
レースゲームに限った話ではなく、例えば私が現在も遊んでいるファーストパーソンシューティングゲーム(通称FPS)の『COD4』という作品、
まあ所謂戦争ゲームなわけだけれど、これがかなり確りしている。
弾を撃ったら壁に穴があく、程度の話じゃない。
そのへんに落ちてる空き缶を撃つと、ちゃんと転がる。
適当に転がるのではなく、衝撃が加わったところが分かる形で飛ぶように転がるのだ。
「すげえなあー」と感心する。
何かあるたびに、ゲームのリアル性が取り沙汰されて、糾弾されることが多いけれど、
今回のような「ゲーマー高じて現実でも活躍」なんてニュースを聞くと、ゲーム好きとしてはやっぱり嬉しいのだ。
そう言う私は中学時代などはぷよぷよが大の得意だったが、
それが現実でどう生かせるかと言えば、
これが悲しい事に何も思い浮かばない。
強いて言うなら「トラックの荷台に効率よく荷物を載せる」とかだろうか。
しかし、残念ながら力が無いので上に積めないだろうし、連鎖なんかを起こして物が倒れたらもう大惨事だ。
「ダイヤキュート!」なんて言ったらぶん殴られるだろうな。誰かに。
リアルなことが凄い凄いと私はらつら書いたけれど、
ゲームはリアルになればなるほど良いなんて事は決して思っていない。
やっぱりマリオカートだって楽しいのだ。
そうやって2極の方法論で、世の中が素敵になっていけば良いなぁ、なんて思うわけである。
そして矢張り、ドット絵が最高なわけで。
PS3やXbox360のような高性能ハードで、グリグリ動く熱血硬派くにおくんがやりたいなぁ。