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京北線89号と88号が架け替えられた、という情報を遅ればせながら知った。 土曜日の夕間暮れ、原動機付き自転車を走らせる。 新荒川大橋の入り口から荒川土手に入り、しばらくくねくねと進み、土手を登りきると、 ゴルフ練習場の先に京北線89号がある。 真っ白に塗られていた、京北線の原型鉄塔であるジャミラ鉄塔はすでに無く、 そこには紅白に塗られた、下駄を履いて背の高いV吊料理長型鉄塔があった。 昭和5年に建てられた89号だが、およそ80年に渡る鉄塔生活に別れを告げ、 新たな鉄塔に仕事を譲ったことになる。 しかし、新しい鉄塔の雄大さはどうだろう。 これから何年電気を渡し続けるのか分からないけれど、 ひょっとしたら100年以上先まで、元気にたち続けるのかもしれない。 人間が暮らしていくというのは、 それにあわせて、取り壊され、作り直されるものがあるということだ。 そうして、共に歩んでいくのだ。 僕は旧89号の、あの少しくたびれながらも、凛と胸を張った勇壮な姿を忘れないし、 今日、こうして威風堂々と聳える89号の姿に、なにやら興奮している。 鉄塔に生命はない。 しかし、生きている。息づいている。 僕はやはり、鉄塔が好きなのだ。 旧89号、本当にお疲れ様。 野間 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月13日 04時33分44秒
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