バックパッ君
毎年ひな祭りに新潟の山田家では、妹ちゃんが東京に居て実家にいなくても雛段を飾っているというので
今年は帰って雛エネルギーを注入しようじゃない
ついでに僕も便乗して、初の新潟旅行もさせて貰おうじゃない
という事で
ひな祭り辺りで新潟へ山田兄妹と帰る(?赴く?)事になった
とはいえ、二人は新幹線だ
僕だって新幹線は大好きだ
だけどやっぱり、バスだ
青森までの11時間夜行バスに慣れている僕にとって、新潟・長岡までの5時間バスなんて屁でもない
むしろ、屁なのだ
いや屁は喰らいたくは無いのだけれど
32歳バックパッカー水島はサラッと若者に混じり激安バスに搭乗しちゃうのだ
新潟かあ‥
雪深いのかしら
山田の親御さん迷惑じゃないかしら
街の人達はどんな言葉で話しているかしら
どんな旅路を行けるか楽しみにしていた、ら‥
「‥ヨシくん‥ゴメン‥仕事で帰れないわぁ‥」と山田
えー!!
参ったなぁ‥
バスのチケット取ったしなぁ‥
まあいっか
M(妹)ちゃんは帰るんでしょ?
帰るみたいだ
じゃあOK
山田の親御さんのもとへ辿り着ける
こんなバックパッキンな僕をいつだって受入れてくれる山田兄妹の親御さんだ
なんか、大丈夫な気がする
何がかは解らないけれど‥
もはや他人じゃない気がしてる
実に厚かましい
でも会って話してみたい
そんなこんなで今僕は、ムネの居ぬ間の山田実家へと向かっている
長岡にそろそろ着く
雪深いなあ‥北海道釧路以上だぜ
あぁ、ワクワクする
んんー、バックパッキンバックパッキン
-みずのしま-