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2005年09月25日
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 1989年、各バイクメーカーはこの年から自主馬力規制遵守の徹底に踏み切った。{250cc45PS以下・400cc59PS以下・750cc77PS以下等:それ以前から自主馬力規制は謳われていたが、徹底されていたとはいい難い。}
 新生TZR後方排気(3MA)発売の年と重なったのは不運としか云いようがない、と私は思っている。3MAはレーサーレプリカ車としての当然の宿命『速いマシン』、少なくとも2スト250cc最速を目指して開発はされていたはずだった。{※市販レーサーTZ後方排気の実績もあった。}前年には’88NSRというベンチマーク(仮想ライバル)の存在もあった訳だし、ヤマハにしてみればもはや1KT(2XT)ではサーキット上(SP&F-3クラス)でNSR&Vガンマ群に太刀打ちできないことから、満を持しての投入だった(はず・・・V型も同時開発とは聞いているが)。

 ところが、前述の規制遵守の方向が、後方排気レイアウトがもたらす最大メリットの「高回転域の伸び」を完全にスポイルしてしまった。
 3MAのエンジンレイアウトは、並列2気筒ではあるが前方吸気&後方排気の特殊構造で、排気側はパワーを稼ぐチャンバー形状を比較的容易に作りだせるメリットがある。反面、吸気側はエンジン前方&クランク軸下方に位置し、スペースを空け難い場所に配置されている。そのためキャブ&マニホールド長はうまく稼げず(ましてやファンネルらしきモノは無いに等しい)、低速域では吸入負圧が生じにくく流速が速まりにくいし、クランク軸より低い位置から吸入された混合ガスは気化(霧化?)が理想的に促進されないまま掃気されるため、低速側でのトルクはライバル他車に比べ元々アドバンテージはなかったと思われる。

 当時のヤマハ3MA開発陣は、困惑したことだろう。発売予定日目前にしての「焼き付き」事件で発売延期になったことは有名な(?)話だが、これは馬力規制に対応し本来ねらっていた目標馬力{推定55馬力以上}から大幅に落とす方向でセッティングをし直さなければならなかった結果だったのだろうと私は推測している。

 ’88式2XT(ビッグマイナーチェンジ後の初代TZR250)は28パイキャブ搭載でメインジェット(以下:MJ)#230だった。{市販状態で推定50PS}
 対して’89式3MAはミクニ32パイキャブ搭載にもかかわらずMJ#180!!(最初期にいたってはMJ#150(小さっ!):私の1台目の白赤3MAもこれにあたる。)それに合わせて吸入ダクト口は大幅に狭められているし、コンペンセータ内の3連装メインエアジェットも同等に絞られていた。同時期のスズキRGV250ガンマも同じくミクニTMキャブユーザーだったのだがMJは#260(?・うろ覚え)はあったことからも、3MAがいかに吸気側のセッティングで馬力を絞り込ませていたかが分かるだろう・・。(NSRはケイヒン製だからMJでの同様の比較はできない・・)
 ’89NSRは’88のそれと比較して、おとなしくなったというのが大方の見方であるが、’88式は当時55馬力は出ていたというのだから仕方のないことである。しかし、’89は馬力抑制は受けているもののそれに余りある低速トルク増大でよく走るバイクを実現している。
 対して、馬力規制を課せられた3MAは回転数全域でトルク&馬力のスケールダウンを余儀なくされたといっていい。
 悲しいかな’89後方排気3MAは前述(吸気側構造による特性)の理由でそれが実現できなかった、というより不可能だった。高速域のパンチ力という武器を発売前から失った3MAは、エンジンの特殊レイアウトゆえの話題性とは裏腹にRRとしての魅力は発揮できなかった・・・。

 今なお3MAを愛してやまないオーナーのほとんどの方が口を揃えていう言葉がある。

「・・でも、3MAはホントに音(エキゾーストサウンド)が良いんだよね~!」

 半分悔し紛れとも取れるそのコトバ・・・(確かに2ストパラツイン中で最高だとは思う。)
 でも、(ヤマハがねらっていた)本来の3MAは音だけでは断じてない!のである・・。

・・・つづく





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最終更新日  2005年10月04日 15時26分59秒
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